【LIVE】UNISON SQUARE GARDEN TOUR kaleido proud fiesta on 2022.7.24

これを投稿するのはツアー最終公演の東京ガーデンシアター(9.27)が終わってからになりますが、7月24日に行ってきました。
新鮮な感想と感情を残しておきたく7.26にこれを書いています。


UNISON SQUARE GARDEN TOUR kaleido proud fiesta
2022.7.24 at NHKホール
op 16:30 / st 17:30



まえがき

UNISON SQUARE GARDENのワンマンツアーに通うようになってから約5年。
過去に類なく「気付いたら終わってた」というのが今の一番の感想。

とは言え、2日ほど経って色々と考察めいたものが溢れてきたのでそれも含めて書き残しておこうと思います。


今回実際に観る前に考えていたこととしては
1.kaleido proud fiestaの派手さを象徴するようなご機嫌なセットリスト、セッションが観れるのか。
2.シングルツアーという自由度の中でどんなレア曲(なんか表現としてクソダサいが)がどんな位置に置かれるのか。
3.harmonized finaleが1曲目なのかどうか。
4.疚しさ全開だがI wanna beleive、夜を行くをやってくれるかどうか。ほぼ願望。


とにかく僕は「セットリストに裏切られる」ということを音楽ライブにおける1番の楽しみとさえ思ってしまっている節があります。

ツアーが決まったと発表されれば即座に「1曲目は何で来るのか」と考えてしまいます(いつからこうなったのかは定かじゃないけど、2019の4月あたりからのような気がする)。


昨年末に女王蜂を招いて行われたオンラインライブ"fun time COUNTDOWN 2021-2022"の終わりで発表された本ツアー。

1月3日を皮切りにこんなことを呟いておりました。


まぁまぁ落ち着け落ち着け笑、と言いたくなるような鼻息の荒さとオタク特有の痛々しさ。
(さすがにツアーが近付いてきてからは控えました)



ライブ本編


1曲目のharmonized finaleについて。

Twitter見てみると同じく予想している人も一定数いたし、フォロワーも言っていたので、まぁ分かりやすかったと言えば分りやすかったと思う。
ただ裏を返せばこれ以外ないよねというくらいの説得力があったとも言えると思います。
細かく考えるのも野暮だと思うので控えめにしておきますが、終わりに置いても(LIVE on the SEAT)、頭に置いても(Thank you, ROCK BANDS! Day1)存分に輝くということを体感したことがあるのも予想の根拠でした。
もちろんタイバニ的にもkaleidoに繋がるまでの一区切りの曲だったのに加え、<ここからまた始まってく>という歌詞も8年前とは違う意味を持ったというのがドラマチックですし。

イントロが始まったときは正直「裏切って欲しかったな~…」と思ったのも事実ですが、2Aに入る頃にはそんな気持ちはどこへやら。
影を使った天才演出も相まって本当に感動しました。
先日タイアップに使われた劇場版も見てかなり聴いてたんだけど、あまりにもグッと来てしまった。

2曲目の箱庭ロック・ショー
直前までインディー盤、メジャー盤、D.A styleを聴き比べて「う~ん、どれも各々の良さがあるな~」等と呑気に腕組みしながら電車に揺られていました。直感的にやらないだろうと思ってたので。
順当にD.A styleが1番好きです。
キメが楽しい。
1曲目の余韻を敢えて残さないチョイスだったように思います。Patrick Vegeeのときと似たパターン。

3曲目はここ2年ほどお馴染みの世界はファンシー
すっかりキラーチューンとして最強の手札になった感すらあります。音源と比べると"モノにした"感が半端じゃない。元々彼らのものですが。
アウトロが良い。後ろに何が来ても大抵ハマってしまう。
何年間もお馴染みシャンデリア・ワルツに続きましたがこのドンピシャ感がすごい。
「kaleidoの多幸感そのままに本編ラストでシャンデリア・ワルツかな」と予想していたのでここは派手に裏切られて大満足。


表題がご機嫌なことこの上ないので明るい感じのセットリストを予想していましたがまさかのCAPACITY超える
今回の目玉の1つだったように思います。
ギターと歌のリズムが変態的。今やっても違和感なくぶっ飛ばせるのはさすがとしか言いようがなく。

そして頭にもなかったSilent Libre Mirage
リリースが重なった時期に出た配信シングルだったこともあって正直影薄いなという印象。
確かに2019年を最後にやってなかったかも(もしかしたらオンラインでやってるかも…)。
今改めてシングルツアーのこういった位置に置くことで報われる、と言ったら少し変だけど、意義が出てくるなと思った。

アルバム1曲目の使い方が素晴らしい田淵智也。
個人的に完全にニヤりとさせられたポイントの1つOwn Civilization
アルバム1曲目というのはやはりどうにも「始まるぞ」感、そして切り返し感が植え付けられているので、中盤に置くと面白いことになるというのは去年のオンラインの「エアリアルエイリアン」で存分に食らったところ。
繋がれたのがラディアルナイトチェイサーだったので、数秒脳がフリーズしました。
確かにYouTubeに置いてるし、シングルツアーだったらやってもいいなと思う。元々はMMMに入れようとしていた曲だったわけだし。

fake town babyも、サブスクとかYouTubeの再生数は大きい気がするんだけどなぜかファン人気をあまり感じない曲。セットリストにもなかなか入らないし。
「Phantom Joke」が出たことによって両立が難しくなったのでしょうか。
予想だけど、今回はこの曲がYouTubeに上がる気がする。


ブレイク後に斎藤が鳴らしたコードで「え!?」となったのも束の間、5分後のスターダスト
確かにこれもYouTubeに置いてるしね。
思いっきり気持ちが入ってたのか、あまりにも伸びやかに歌いすぎて声帯も伸びきってしまうボーカル。
続く弥生町は入りがゆっくり目なこともあってか、帰り道で女性2人組が「弥生町の斎藤さんなんか調子悪かったよね」と話していた。調子悪いわけじゃないんですよあれは… 逆に良すぎたというか…
アウトロでどうしても「春が来てぼくら」を待ってしまうし、照明がピンクになったけどここでブレイク。
「来ないんかい!!!!!!」という違和感の演出。


次、一応今回ここがドラムソロだったわけですが(たぶんね)、なんかちょっと控えめだった印象。ソロというよりはギターとのセッションという感じか。
スティックの先にアコースティックとかで使うアレ(名前が分からん)つけてましたね。
アルペジオ数分聴いても次何の曲か分からなかった己の鈍さには驚きましたが、ワールドワイド・スーパーガール
彼ららしい曲の1つだと思うし、もっとセットリスト常連にしてもいいのに。田淵の手ピョコピョコするやつ好き。

ナノサイズスカイウォークはあれで正解だったのでしょうか…
この日だけなのかまだ分からないのですが、ギターと歌のキーが(たぶん)ズレてて…
なんだか3人上手く嚙み合ってなかったような気がする。そんなところ見るの初めてだったので多少困惑。
正直音源の方が良いなと唯一思った。音源のザ・ギターロック感はシンプルでめちゃくちゃ好きです。
席位置の問題だったのかこの曲のコーラスをめちゃくちゃ楽しみにしていたのにあんまりよく聴こえなかった…
まぁなんにせよ2ヶ月後にもう1回観に行くのでそこで答え合わせということで。


サンポサキマイライフ、意外と久しぶりな気がしなかったのは何故でしょう。Revivalで聴いたから…?
珍しくタイトルコールあり。
初めて行ったツアーの1曲目だったので特別な思い入れがある。
昔は「ハイッ!!」って叫んで跳んでたなぁ。今じゃもう声出してもいいよと言われても絶対にやらない…
これもアルバム1曲目のニュアンスに近くて「始まるぞ」感が植え付けられている。

そしてここでオリオンをなぞる
後述しますが、オリオンをどこに置くかは今回の肝だったと思っていて。
照明演出が気合い入ってて圧倒されたのもそうですが、やっぱりいつ聴いてもこの曲が生まれてきてくれて良かったと思わされる。

そして個人的にはまさかオリオンと繋げるのかと驚いたところで表題のkaleido proud fiesta
このちょっと前からかなり混乱していたので気付いたら終わってたのがとても悔しい。
ここ数ヶ月、疲れたときに一発kaleidoをカンフル剤としてキメるくらいには好きです。2022年、間違いなくこれを超える曲には出会わないと思う。仮に彼らが新譜を出したとしても。
それくらい悔しいのでこれも2ヶ月後はしっかりと見届けたい。

アルバム1曲目の使い方が素晴らしい田淵その2。to the CIDER ROADのSEでマジで笑みが止まらなかった。
この曲でここで挟まれたことで飽きが一瞬たりとも来ないというのは改めて思うと上手すぎる配置。
来たぞ来たぞここからラストスパートだと滾っていたところで「ラストッ!」

「え?ラスト?」

MCも分かりやすいドラムソロもなく、ただただ踊っていたら突然終わりを告げられて困惑。

「Invisible Sensation」を有観客で最近やってなかった印象があったので予想して構えていたところで10%が来た。
色々と驚いていたところで圧倒的な速さをぶつけられて本編終了。
10%を観る度にこの曲もリリース時と比べてえげつない変化を遂げていると感じる。
身体が16分で動き続けてしまうのでこの後のアンコールもずっとブルブル震えてた。


アンコールの話。

前日にベーシストが濃厚接触者の疑いありというアナウンスもあったのでこの日ばかりはアンコールを要求するのもいかがなものかと悩んだものの、まぁそこで帰ってもある1人の客が帰ったという結果に終わるだけだし(どうせみんな手叩くし)、何よりもアンコールのセットリストも気になってしまったので残って観る決断をする。

Cheap Cheap→シュガー→場違い
20秒で考えたようなセットリストだったけど、これもシュガーの前にMCあったら多少違う聴こえ方したんだろうなというのは正直な感想。

そんな意図はないんだろうけど、速、ミドル、速と爆速で過ぎ去ったので若干乱暴な感じもした。
とは言えアンコールってそもそもこういうものなのでは?とも思い、締めとしては楽しかったです。



まとめ

軽く答え合わせ

冒頭で書いたことの答え合わせ

1.
kaleido proud fiestaの派手さを象徴するようなご機嫌なセットリスト、セッションが観れるのか。

A1.
(あくまで1公演観た感想としては)No
今回の肝の1つに「MCなしの爆速90分ショー」という点があったと思う。
真意は分からないけど、通常営業のワンマンは今後この方針で行くのかどうか。
個人的には本編中に1回、アンコール中に1回という従来のUNISON SQUARE GARDENのスタンスが1番好きだと思った。
観る側としても(身体的なものではなく気持ちの面での)小休止はあった方が良い。
もちろん何回も長いMCをされたり、アツいメッセージを投げられても困るし醒めるのでそこは前提になるけど(その尺度は各アーティストによるけど)。

「今日でバンド18歳になりました。え~、そうですね、今年も変わらずライブをやり続けます。んじゃ次の曲。」くらいの二三言でも全然変わるんだろうな。


2.
シングルツアーという自由度の中でどんなレア曲(なんか表現としてクソダサいが)がどんな位置に置かれるのか。

A2.
カップリングを2曲も入れてきたことにはビビった。
Own Civilizationとto the CIDER ROADの使い方が大好き。
こんなところでしょうか。
だいたいのことは本編の感想で書いた通りです。
箱庭ロック・ショーも嬉しかった。


3.
harmonized finaleが1曲目なのかどうか。

A3.
1曲目でした。
正月からあれこれ考えてもこれ以外で始める展開は予想できなかったし、誰もが納得の始め方だったと思います。
(影の演出があるから「あまり定位置から動かないでね」とベースは言われてたんだろうなと思うとメタ的な視点だけどちょっと面白い。)


4.
疚しさ全開だがI wanna beleive、夜を行くをやってくれるかどうか。ほぼ願望。

A4.
やらなかった。
正直ツアー始まるちょっと前からやらないだろうなと思ってました。
1曲目にharmonized finale、セッション明けにオリオン、ラスト前にkaleidoと予想していたので、ここにI wanna beleiveまで入れるとさすがにやり過ぎ感が出てしまう。
ともなれば天秤にかけると今回の披露はなしという予想で概ね合っていたのかな。
また生で観れる日が来るといいな。本当に大好きな曲なのでまたいつか。



率直な感想

う~~~ん、よく分からん!!!!!!!

1回観ただけじゃよく分かりませんでした。鬼難!!!!!!!!!!
いつもは「はぁ~~!!今日も最高だった~~~!!!」となるのですが、終わった時の感想が「(もちろん楽しかったけど)気付いたら終わってた…」で、こんなこと初めてで。
自分自身が疲れてて(開演前も会話控えてと言われてる中喋ってる人多くて勝手にキリキリカリカリしてたし)、追いついてなかっただけかもしれないけど。
文字列で見るとそんなに変だった感じもしないし2ヶ月後にもう1回楽しめるねと思うとそれはそれでワクワクです。


今回のセットリストのキーはやはり「オリオンとkaleidoをどこに置くか」「それを踏まえて本編をどうまとめ上げるか」だと思っていました。

結果、オリオンとkaleidoは直で繋げて、その後に2曲という配置でした。
意外だなと観た直後には思ったものの、でも確かにオリオンとkaleidoを離すとまとまりが悪い気もしてくる。
ぼんやりと予想していたのはこんな並び。

ドラムソロ~セッション
オリオンをなぞる
(何か1曲)
kaleido proud fiesta
シャンデリア・ワルツ

う~ん、よく考えると明るい曲が続きすぎな感じがする…
加えてストレートすぎる…
(何か1曲)の枠に奇を衒ったのを入れるのも美しくないからそうすると候補は「001」くらいしかピンと来ない。(シングル入れると3連チャンになるので微妙だし)

たらればだけど、やっぱり正解のセットリストだったような気がします。


文字列で見るのと、実際に体感するのとではセットリストは全く違う印象になるということは何年かライブを観てきて感じるところ。
生かオンラインかでもやっぱり違うし。
そのチャンスがあと1回しかないのは惜しいところだけど、何公演も重ねるのは現状あまり好きではなく、そもそもそんな余裕もないので今は持ってるチケットで最大限楽しもうという気でいます。
あんまり「楽しもう」等と意気込むのも良くないんだろうな。
なるだけニュートラルな気持ちでいきたいと思います。






P.S.
拝啓、ガリレオのショーケース
あなたのことを忘れていません。
また近いうちにね。
敬具

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