The F-Word

女性として社会で生きる中で「もやもや」することや「違和感」などを言語化しています。ジェ…

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女性として社会で生きる中で「もやもや」することや「違和感」などを言語化しています。ジェンダーやフェミニズムの話題が多いですが、それ以外にも英語関連や文化についてなど書いています。 【NPO法人The F-Word】 https://thef-wordforwomen.com/

最近の記事

金沢のフェミニズムズ展でフェミニズムを考える

現在、金沢の21世紀美術館において開催されているフェミニズムズ展に行ってきた。 雪がつもる金沢で、フェミニズムズ(複数形)について考える時間になった。 このフェミニズムズ展と同時開催で、もう一つの特別展「ぎこちない会話への対応策-第三波フェミニズムの視点で」も開催されていた。 この2つの特別展がフェミニズムをテーマに、公共の美術館で開催されていることに感動を覚える。2020年に、千葉の国立歴史民族博物館で「性差(ジェンダー)の日本史」展が開催されたことも記憶に新しいが、ジェン

    • Life in Philadelphia, Supermarket

      Whenever I travel abroad, I like to go to local supermarkets. I think many people enjoy trying out new foods and drinks and buying souvenirs. When I first started living in Philadelphia, the first place I went was to the supermarket. As I w

      • フィラデルフィア生活記:スーパーマーケット編

        海外旅行に行くと、その土地のスーパーマーケットに行くのが好きだ。目新しい食べ物や飲み物を試してみたり、お土産を買ったりするのを楽しむ人も多いと思う。フィラデルフィアで生活を初めて、最初に出かけたのはスーパーマーケットだった。 お金のない学生生活が始まる中、自炊は必須だったため、必要な食材を探しに出かけたのだ。センターシティと呼ばれる中心地に家を借りていたため、歩いて10分ほどのところにスーパーマーケットがある便利な立地だった。 さて、大家さんにスーパーの場所を聞いて行って驚

        • The Disease of Not Being Able to Admit Mistakes

          At the beginning of the year 2021, there was talk about the misuse of the "glass ceiling" by the governor of Osaka, Yoshimura. The term "glass ceiling" was originally coined by an American woman named Marilyn Loden, a management consultant

        金沢のフェミニズムズ展でフェミニズムを考える

          間違いを認められない病

          2021年の年明けに、大坂の吉村知事が「ガラスの天井」の使い方を間違っているという話題があった。「ガラスの天井」とはもともと、70年代にマネージメントコンサルタントをしていたMarilyn Lodenというアメリカ人女性が作った言葉で、キャリアの中で女性が直面する目に見えない天井を示している。つまり、男女で同じようにキャリアアップできるはずなのに、女性はどんなに頑張っても、管理職やCEOといったポジションに就く前に見えない天井が存在しており、それ以上上には進めないという意味の

          間違いを認められない病

          Wonder Woman 1984

          I went to see Wonder Women 1984 since it was released and there was a lot of talk about it. It was a rare opportunity for me to see a movie in IMAX, and while the visuals and sound were very powerful and interesting, I had the impression th

          Wonder Woman 1984

          Wonder Woman 1984を観て

          Wonder Women 1984が公開され、話題になっていたので見に行ってきた。珍しくIMAXで見た映画は、映像も音響も迫力があってとても面白かった半面、ちょっと期待していたものと違うなぁという印象を受けた。 実はWonder Womanの一作目を見ていないので、1984のみの感想となってしまうのだが、ワンダーウーマンをハリウッドで女性の監督が手掛ける。しかもその監督は映画「モンスター」を撮った監督だということを聞いて、どうしても「女性のエンパワーメント」や「社会構造を批

          Wonder Woman 1984を観て

          Story of Setting Up a Labor Union

          In the company where I worked before, I set up a labor union. Incidentally, I set up the union without knowing what a labor union was or how to set it up at all. You may think that this has nothing to do with feminism, but for me, it’s a v

          Story of Setting Up a Labor Union

          労働組合を立ち上げた話

          以前勤めていた会社で、労働組合を立ち上げたことがある。ちなみに、労働組合とはなにかもどうやって立ち上げるのかも全くわからない状態で手探りで立ち上げた。 フェミニズムと全然関係がないじゃないか、と思われるかもしれないが、私にとっては地続きの話である。「女性は愛嬌が大事」「母親は家族を優先すべき」といった世の中で「当たり前」かのように話される前提を疑っていくことがフェミニズムの一つの役割だとしたら、「会社なんだから当然」「ベンチャーは残業が当たり前」「会社の言うことが嫌ならやめ

          労働組合を立ち上げた話

          Thoughts on Body Shaming

          On Wednesday, December 16 at 8 p.m., The F-Word non-profit organization has scheduled a cafe event. The theme of the first event is “Body Shaming”. Body shaming is the act of criticizing, making fun of, or expressing opinions about one’s ow

          Thoughts on Body Shaming

          ボディ・シェイミングについて思うこと

          12月16日(水)8pmからNPO法人The F-Wordのカフェイベントを予定している。 第一回目のテーマは「ボディシェ・シェイミング」だ。 ボディ・シェイミングとは自分や他人の見た目に対して批判したり、バカにしたり、意見を言ったりすることである。 今まで生きてきた人生の中で、一度もボディ・シェイミングに出会ったことがないという人はほとんどいないのではないか(気づいていない可能性は大いにあるが)と思うほど、日常にあふれているにもかかわらず、それに向き合う機会があまりないよ

          ボディ・シェイミングについて思うこと

          “What We Can Do to Make Society Better for Women”

          Interviewee: Myra Kanamaru Interviewer: Kanako Yamana 1. please introduce yourself briefly. Name, DOB, race/ethnicity, gender, how long you have lived in Japan, etc. My father is Japanese American, so I think I grew up in a slightly differ

          “What We Can Do to Make Society Better for Women”

          ”女性が生きやすい社会のためにできること”

          インタビュー対象者:Myra Kanamaru インタビュー実施者:Kanako Yamana 1. 簡単な自己紹介をお願いします。名前、DOB、人種・民族、性別、日本に何年住んでいるかなど 父親がハーフだということで、一般的な日本人の人よりもちょっと変わった環境で育ってきたかなと思います。いろんなところに住む経験をしたり。今は外資系の化粧品の会社で働いていて、化粧品っていうのが女性にとってのセルフケアの道具になると思ったので、女性にやさしい社会を作るっていうコンセプトのあ

          ”女性が生きやすい社会のためにできること”

          Life in Philadelphia [Housing]

          I’ve lived in a city called Philadelphia for about five years. It’s the largest city in eastern Pennsylvania and the founding place of the United States. Before moving to Philadelphia, I had lived in the small rural town of Lewiston, Idaho,

          Life in Philadelphia [Housing]

          フィラデルフィア生活記【住居編】

          フィラデルフィアという街に5年ほど住んでいたことがある。東部にあるペンシルベニア州で最も大きい都市であり、アメリカ建国の地だ。 フィラデルフィアに移り住むまでに、アイダホ州のルイストンという小さい田舎町やマサチューセッツ州のノーザンプトンという大学街にも住んだことがあったが、アメリカは本当に地域によって文化が違うなぁと思い知らされるほど、異なる生活経験をしたと思っている。 さて、アメリカでの生活を始めるにあたってまず必要なのは住む場所である。 学部時代の留学ではホームステイ

          フィラデルフィア生活記【住居編】

          After Seeing the Exhibition "A History of Gender Differences in Japan”

          I visited the current exhibition, "A Japanese History of Gender," at the National Museum of Japanese History in Sakura, Chiba. Even though it was a weekday on a Friday, many people were present at the special exhibition, which reminded me

          After Seeing the Exhibition "A History of Gender Differences in Japan”