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習いごとの辞め時

我が家の習い事はテニス。

今から5年前も錦織圭ブームではあったようだが、自分の中ではスポーツニュースをあまりに見ないし、何より6歳と3歳男児の育児でばたばたしており、文字通り毎日走っていた。次男が興味があるものを見つけると、すぐ走りたがる子だったので、幼稚園時代を知っているママ友から今の次男を見るとおとなしく座っているだけでも感動された覚えがある。

きっかけは長男の幼稚園バス停からの帰り道、14:00過ぎに小学校前にスポーツウエアを着た背の高い男性が立っていた。「この時間に学校の先生かな?」と思いつつ、3人でそばを通るとスッとメモ用紙の大きさのチラシを渡そうとする。

「今度テニス教室を始めるので、ぜひ体験にきてみてください!」と笑顔で、子供たちに渡す。長男次男は二人とも嬉しそうに両手を添えてもらう。ありがとうございます。と言いながら別れ、子供からチラシを渡してもらい内容を確認する。

その時は3月を迎えたばかりで、春休みをどうするか悩ましいと思っていた時期だった。3度まで無料の文言をみてしまい、「行ってみる?」と長男に聞くと「行く!やってみたい!!」の一言。とりあえず、無料だし時間つぶしにはいいかとゆるーく考えて体験に申し込んだ。

テニスコートの場所は行きは車で5分、帰りは必ず混むので20分以上かかるところだった。外にあるコートで初心者らしい、来年同じ1年生になる子供たちが数名、眼鏡をかけたコーチとチラシをくれたコーチの2名。どちらも20代若いなぁと思いつつ、子供を託し私は次男を連れてコートそばの建物へ。キッズコーナーがそこにはあり、ボールプールで次男を遊ばせながら窓から長男を見守る。

ラケットを握るのも初めての長男。そもそもボールに当てることができるのか?と思っていたら、さすが若いとはいえコーチをしているだけはある。ちょっとでも出来たら、ほめて褒めて褒めて、それなりに打てるのが分かると本人も笑顔でレッスンを受けている。3回の無料体験がおわると「おれ習いたい!」というのはお約束。

パート先のお姉さまに、体験なんて楽しくて当たり前、問題は辞め時よ!!と力強く言われたことを思い出す。その時はまだ、そこまで考えておらず、体を動かせられるからいいかぁと思うくらいだった。

うちの兄弟はそこまで運動ができるほうではないと思う。特に長男はただ4月生まれということで、比較的にできる子とみられることが多かった。テニスはそうも簡単にいかない。うまい子はコーチの説明をきいて難なくできたり、うちは運よく当たって褒められてるような状態。それでもやはり続けるとある程度は形になるもので、だんだんとうまくはなってくる。

所属しているテニスクラブの縮小に伴い、コーチも入れ替えがあったりと大人の事情で子供たちも影響を受け、長男が所属していたレベルがなくなり、いわゆる育成クラスと言われたところにいたコーチに今後は教わることとなった。そこまで上手ではないので、習い事としてのテニスだったのだが、育成コースを教えていたコーチはまぁ体育会系のレッスンだった。ボールもどんどんだしてできるところまでやるぞ!体が覚えるまでやるぞといった感じで、長男は正直何とか追いついていた様子だった。基本が真面目だから言われたことはできるようになりたいと、本人なりに頑張っていた。

親が見ていても、ほれぼれするショットが打てるようになってきた頃コーチはここからだとばかりに教えたくて仕方ない様子でさらにはっぱをかける。でもその時には長男の体が悲鳴を上げていた。レッスン途中でお腹が痛いと言っては抜け出すことが増えてきた。

そのうちレッスンを休みたがり、もうやめたいといった。

コーチが嫌だと、そこまでテニスは上手ならなくていい、プロになんてなれないし、試合に出たいわけでもない。楽しくテニスができていない時点でおかしかったのだが、私はそれを見逃し、上手くアドバイスすることもできなかった。仲の良かった子たちも大人の事情でやめていき、ちょっとした話ができる子がいないことも大きかったと思う。

期待とできないことの線引きは難しい。自分ができないと手を挙げることは恥ずかしいことでもある。今思えばこれも不登校の原因だったのかもしれない。

コロナで学校でも体を動かすことが減ってきていることもあり、運動が減ってしまうとさらに悪循環になるのではと思い、次男と同じレベルのレッスンも兄弟2人だけだったので何回か受けたが、結局兄弟喧嘩になることも多かった。しぶしぶレッスンに行っていたときから学校に行きたくないといいはじめ、所属だけしていたが、それも不登校になった時点で所属もやめてしまった。

スクールは変えるがテニスは続けるといった子が多かったので、正直長男がテニスを辞めたことは親としては、残念だったし、なんだかショックだった。

次男はまだテニスに通ってる。

長男が行きたがらないときから彼のレッスンチケットを使い週に2回水木とそれぞれ違うコーチのレッスンを受けていた。今のレベルはちょうど人が少なくて、水曜日は次男より年上の子が一緒に二人、木曜日は次男一人だけのレッスン。

先日水曜日コーチのレッスンで、コーチに何度言ってもできないなら帰れと言われて休憩室へ戻ってきた。コーチの指摘は自分でもわかっているけれど、その前の練習ですでに疲れてしまってそこまでできないので、自分はこのコーチにはついていけないと話し、今後は次男のペースで教えてくれる木曜日のコーチだけ受けたいと話し合った。

翌日、次男は怒られたコーチのところへ行き、昨日途中で帰ったことを謝り、でも自分はコーチのレッスンにはついていけないとはっきり言ったとのこと。

このコーチも、やる気がないのなら帰れと本人には言いましたがその前に私にこれからそういいますと伝えてきてくれています。母親の私にフォローしてもらって、戻らせて欲しいと言ってきたのですが、本人がもうできないと言ってしまい、私のフォローも下手でした。翌日私もコーチにフォローできずごめんなさいしました。

次男はテニスは趣味ですといえるレベルにいればいいそうです。自分のペースで続けるそうです。木曜日行く場所があるだけでもいいかと思っている様子。

辞めるのは本人の気持ち次第。

まぁそれが習い事なんだろうなぁ。

皆さんのこどもの習い事のやめどきを聞いてみたいです。




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