ジョアン・セーザル・モンテイロ『シルヴェストレ』そして私は星の下に孤独となった
モンテイロ長編三作目。15世紀のポルトガルを舞台にした歴史劇。主演は当時16歳で映画初出演(『おなかすいた、寒い』よりも前)のマリア・デ・メディロス。川以外の屋外背景は書割、屋内もセット感あふれるハリボテなので、物語は結構生々しいのに絵本でも読んでるみたいな、或いは絵画を見ているような不思議な気分になる。また、シーケンス間は超自然的に時間が省略され、二つあるらしい原作の接合が明らかに不自然なのも、逆に本作品の浮遊感を高めている。領主である父親の留守中に扉を開けるなと言われたス