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初指名の思い出

最近ホストを初めたときのことを、ふと思い出す。

実はぼくには初指名が2回ある。

1回は本当の本当に初指名。

2回目はまだお客さん呼べたことないという設定にして、お情けで指名してもらった…
(ごめんなさい)

今回は本当の本当に初指名のときのことを書く。

初指名はtinderのブラジル人女性

tinderとはマッチングアプリのことだ。

当時接客力も、トーク力も、外見もすべて周りより劣っていたぼくは、当然指名ももらえるわけもなかった。

だからとにかく指名を呼ぶためにやれることは全てやった。

その中の一つが

出会い系アプリtinder

である。

マッチした女性にとにかく会う

1日でも早く指名が欲しいぼくは、tinderでマッチした女性にとにかく会うということをした。

写真と全然違う人、ホストだとわかった瞬間暴言はいて去る人、とにかくホテルでHしようと誘ってくるおばさん、いろいろいた。

その中で出会ったのがブラジル人のSちゃんだった。

会話は基本英語

Sちゃんは日本に住んで約3ヶ月、日本語はまだほとんど話せなかった。

tinderではメッセージのやりとりが基本になる。
だから翻訳アプリやGoogle検索をつかって会話をしていた。

しかし実際会ったときは違う。

ぼくは必死の出川イングリッシュで会話をした。Sちゃんは一生懸命聞いてくれてとにかくよく笑ってくれた。

伝わっていたかはよくわからない。

でも今考えると、きっと必死な姿が可愛く思えたのだろう。
韓国アイドルが必死に覚えてきた日本語を日本の番組で話しているのをみると、親近感を覚えるのと同じ構造だ。

いざお店に誘う

ここからが勝負だった。会うだけなら割と会える。しかし、ホストクラブに遊びにくるとなると話は別だ。

🙎‍♂️Do you know host club?

👱‍♀️what?

🙎‍♂️あー、bar!wine!champagne!

👱‍♀️oh-! okok!

🙎‍♂️アイム、ジョブ、バー

👱‍♀️oh-!go there?

🙎‍♂️yes!but … お金かかる!

👱‍♀️money?how much?

🙎‍♂️20000yen

👱‍♀️what!?nono!

🙎‍♂️I love you!!もっと君といたい!

👱‍♀️me too…but…

こんな感じに会話が続いた。

20分くらい同じような話をした。

内容はとにかく
「君といたいからこのままお店に来て欲しい」というものだった。

結論は、じゃあ1時間だけなら…ということで同伴してくれることになった。

掃除組だったぼくは、掃除に参加せず同伴するという連絡を内勤さんにした。

これがとても嬉しかったのを今でも覚えている。

いざお店へ

ぼくはSちゃんの手を引いてドヤ顔でお店に入った。
なんたって初指名初同伴だ。

当時の店長さんが入り口でハイテンションで迎え入れてくれた。

店内はまだお客様もいない。
暗い内装から不安を感じたのだろう、Sちゃんは少し怖がっていた。

ヘルプもついてもらいながら、カタコトの英語でお酒と会話を楽しんだ。

あっという間に1時間が経ち、会計を済ませて席をたった。

いつもならエレベーター前までだけど、指名のお客様はエレベーターに乗って1階まで送る。

今でも忘れられない一言

エレベーターを降りた瞬間Sちゃんの顔つきが変わった。

アナタワタシのココロダマシタネ!

悲しそうな顔で言う。

一人で走り去っていくSちゃん。

追いかけることもできず、そこからLINEを送っても既読もつかなかった。

それ以来連絡をとることは一切出来なかった。

後から気づいたこと

初指名でテンションの上がりまくっていたぼくはある2つの過ちに気付いた。

一つは予算を超えてしまったこと。

来る前は20000YENと伝えていたのに会計が22300円だった。

ぼくは騙したと言われても仕方がなかった。

2つ目は、すべてお店に来させるための計算された行動だった。ということがSちゃんに伝わったことだった。

Sちゃんからしたら、アプリでマッチングしたのも、実際会ったのも、言ってくれたi love youも、すべてお店に来させるための計算だったのね。

と、そう言いたかったのだろう。

最初からホストとわかっていて会うなら話は別だが、なにも知らないSちゃんに対してホストについての細かい説明もしなかった。

どんな仕事も信用が大切

当たり前のこと。でも自分の行動を振り返ってみると、気づくこともたくさんある。

どんなに魅力的でも、輝いていても、やっぱり信用のない人には、人もお金も集まらない。

そして一度信用を失ったら取り戻すのはかなり難しい。

中学生でもわかるようなことをぼくはわかっていながら行動できていなかった。

もし今、自分が当時のSちゃんに会ったなら、もっと違う言葉で、違う行動で接していたと思う。


信用されるホストになる

信用の要素は3つある。

・過去の信用(実績)
・未来の信用(期待)
・現在の信用

売れ続けるホストはこの3つすべてが揃っている。ぼくもそうなりたい。

そのためには仕事と人に対して真摯に向き合い、行動し続けることだ。

そんな時間の積み重ねが、信用を築く。

残念ながら、変なホストに騙されて、目の前の薄っぺらい言葉を信じて大金を使ってしまったという女性は歌舞伎町にたくさんいる。

少なくとも自分を応援してくれた人にそういう思いはさせたくない。

そしてぼくは、ぼくにお金を使って応援してくれた人が後悔しないようなホストになる。


初指名を思い出してふと思ったことを書いてみました。


たまーにこうして文章にぼくの考えや思っていることなどを長々と書こうと思います。

そして最後にSちゃん初指名ありがとうございました。そしてごめんなさい。


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