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ヤング ヘルシンキの雪景色(十首)

はじめに見たものを親にする雛のように生野菜卵セットを選ぶ

ニュースなら燃えていそうなビル ふいに垢消すように別れたくなる

  高校のとき
小さな小さなみかんの粒のよう君を学校で見かけてラブリーに

移動教室の廊下で振り向いてぼくをえらんで「ねみぃ」と言った

夕焼けの線と睫毛がつながっていった 得意なことを見せたい

ズズの入った布団が盛り上がっている この部屋で一番よいところ

触れている箇所から僕がばれる気がしてる くっついて動画見る

腫れちゃった名前 僕が呼びすぎたせいだよね 電気つけたまま寝る

二人分の身体を足して一人にも満たぬと思う月がひし形

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ここはヘルシンキの雪景色。ズズといるのがこわくなる し、甘くなる

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