神奈川大学野球連盟 春季リーグ戦総評【2022年春】


こんにちは。お久しぶりでございます。
Yです(Twitter→@kngw_baseball)

さて、今回のnoteでは2022年の春季リーグ戦の総評をしていきたいと思います。
リーグ戦終わってから1ヶ月半もかかってるじゃねぇか!!大学野球選手権も終わってるし遅すぎるだろ!カス!は内緒の方向で。
本当は全チーム現地観戦する予定でしたが、諸事情により「桐蔭横浜大学」と「関東学院大学」の2大学に関しては映像のみの確認となりますのでご了承ください。


1位 神奈川大学


最終週の対桐蔭横浜大学戦に負けると優勝がなくなるという試合で連勝を飾り、見事に優勝を果たした神奈川大学。良いところもあれば苦しんだ部分も多かったのではないだろうか。

投手陣は神野竜速(④西武台千葉)本田眞也(②相洋)が先発の軸として石井将吾(②相洋)川合勇気(④掛川西)に繋ぐ盤石の形で投手陣がシーズンを離脱することなく投げきれたのは大きな収穫なのではないだろうか。特に本田は今季から先発へ転向しており球速も140キロ前半ながらも、インコースを強気に攻める投球に決め球のスライダーで空振りを取れる投球で、全日本大学野球選手権でも明治大学戦に登板し5回無失点の好投を見せるなど、秋以降もどんな投球を見せてくれるのか楽しみが大きい投手。上記以外だと渡邉匠(④國學院栃木)も大きく目立っていた訳ではないものの、難しい場面でのリリーフでしっかりと結果を残したのも140キロのストレートに曲がりの大きいスライダー、ブレーキの効いたチェンジアップなど緩急を使って打たせて取る投球を見せており、今後もリリーフとして期待される投手の1人。

エースとしてチームを支えた神野
大学選手権・流通経済大戦で好リリーフをした渡邉匠
春は主に2戦目に先発し、明治大戦でも好投を見せた本田


野手陣は好調だった選手と苦しんでいた選手で大きく分かれていた印象がある。好調な選手で言えば佐古一馬(④山梨学院)庄子雄大(②横浜)の2人だ。佐古は昨秋のリーグ戦出場がなかったものの、2021年春には打率3割超えを記録している中距離打者。今春は5番に入り安打を放ちチャンスメイクする役割を担うことが多かった印象がある。庄子は1番に入りリーグ戦で7盗塁を記録。セーフティーバントで内野安打をもぎ取るなど足を使いかき回すことも出来れば、全日本大学野球選手権でもチャンスでキッチリとタイムリーを放つなど勝負強さを発揮した。一方で4番に入る土井克也(④唐津商業)はリーグ戦序盤でヒットが出ず苦しんでいたように見えた。しかし優勝を決めた試合でタイブレークにもつれ込みながらも最後はタイムリーで決めるなど最後の最後で復調したのではないだろうか。

2本の三塁打を放つなどパンチ力も見せた佐古
投手陣を上手くリードし優勝に貢献した土井


下級生などの起用も目立つ神奈川大学。今春は5人の1年生がリーグ戦デビューを果たした。中でも渡邊暁仁(日本文理)はリーグ戦初安打を満塁本塁打で飾れば伊藤翔海(東海大山形)は全日本大学野球選手権の初打席で一時逆転となる2点タイムリーを放つなど勝負強さが目立った。吉岡道泰(専大松戸)金子京介(盛岡大附属)甲斐田紘整(神村学園)は結果こそついてこなかったものの、スタメン出場などを経験。今年から新人戦が復活するだけに新人戦、そして秋のリーグ戦の出場に期待がかかる。

リーグ戦では1番も経験した吉岡
大学野球選手権で先制タイムリーを放った伊藤


Yです的MVP:川合勇気(④掛川西)

150キロに迫るストレートとフォークを武器に試合を締めるためにマウンドに上がる川合。今季は11試合中10試合に登板し、タイブレークの場面でも見事に切り抜けるメンタルはまさしくクローザー向きと言って過言ではないだろう。川合の存在があるからこそ神野、本田、石井、渡邉の4投手が後ろを気にせずに投げられているのではないだろうか。秋がラストシーズンとなるだけに圧倒的な投球を見せてもらいたい。



2位 桐蔭横浜大学


今春から導入されたコールドゲームを成立させるなど投打共に安定感のある戦いをしていた桐蔭横浜大学。しかし最後の最後で神奈川大学との直接対決に敗れて優勝を逃してしまうなどあと一歩のところだった。

3年生以下の投手をメインで起用しこの春のリーグ戦を戦った。古謝樹(③湘南学院)はリリーフ登板した試合に横浜スタジアムのガンで150キロを計測したり、山崎駿(③桐蔭学園)がリーグ最多の4勝をマークするなど1年生から試合経験のある投手が持っている力を出すなど安定感を見せた。そんな投手陣の中でも特に目立ったのが1年生ながらベンチ入りした福田拓実(山村学園)だ。変則サイドスロー右腕で球速こそ130キロ台ながらも曲がりの大きいスライダーに強気にインコースを攻めており、フォームも相まってかかなり打者はタイミングがとりづらいようにも見えた。結果としても8回2/3を投げ自責点0と好リリーフを見せており、今後は先発としても見てみたい部分はある。最終戦にリーグ戦初登板、初先発を飾った和田朋也(③山村学園)も140キロ台のストレートとスライダーで神奈川大学打線を抑えるなど、こちらも秋のリーグ戦が楽しみな投手が出てきた。その他にも伊吹聖矢(②帝京第五)髙田恭平(②壱岐)などリーグ戦初登板を飾った選手もおり新人戦やOP戦、キャンプなどでさらなる競争が行われるだろう。

リーグトップの4勝を記録した山崎


野手陣はリーグNo.1の破壊力と言って問題はない成績を残した。今春は3番に入った吉田賢吾(④横浜商科大)を筆頭に1番〜5番までの打者全員が打率.350以上を記録するなどリーグ戦を通して好成績を残し続けた。最終的な結果としては吉田賢吾は三冠王を獲得、4番に入った吉田晃誠(④前橋商業)も同率で首位打者に輝けば、1番打者として2021年春のリーグ戦ぶりに戻ってきた金井涼太(④樹徳)は16安打を放ち今季リーグ戦の最多安打を記録するなど個々の成績で言えば優勝してもおかしくない成績だった。また今春のリーグ戦まで公式戦の出場がなかった糸賀俊輔(④水城)が2本塁打を放てば、試合経験が少なかった松野海舟(③八王子学園八王子)は攻撃的2番打者としてリーグ2位となる14打点を記録。代が変わっても戦力の大幅な低下がないため、リーグ戦でも常に上位に居続けられる特徴なのではないだろうか。

Yです的MVP:糸賀俊輔(④水城)
この春リーグ戦初出場をした右の外野手。吉田賢吾、吉田晃誠の3・4番でチャンスを拡大した後、糸賀でランナーを返す場面が見られた。2本塁打を記録しており秋のプレーにも注目したい。



3位 神奈川工科大学


2016年秋以来、10シーズンぶりに3位フィニッシュした神奈川工科大学。強打の桐蔭横浜大や安定した投手力の神奈川大学とはまた違った戦い方を見せた。

今シーズン(も)大車輪の活躍を見せたのが工藤佑太(④鶴岡東)である。11試合のうち8試合に登板。そのほとんどが先発で7回以上投げるなどリーグトップの48イニングを投げておりスタミナ面に関しては十分と言えるだろう。球速も最速140キロ中盤で三振数が多いという訳でもなく、得点圏にランナーをを背負う場面も少なくない。それでも打たせて取る投球で粘り強く投げてベストプレーヤー賞を受賞。その姿はまさしく「エース」と呼ぶのに相応しい内容だったのではないだろうか。工藤以外で言うと、この春リーグ戦初登板を経験した右腕・古西祐羽(②富士北稜)もハマスタで140キロ台前半の勢いのあるストレートを投げており、リーグ戦を通してみると打ち込まれる場面もあったものの今後の伸び代に期待したい。
一方で、昨秋まで工藤と共に工大投手陣を引っ張っていた古堀廉大(④多良木)が登板はおろか、ベンチ入りも1試合もしていないと言う状況に。怪我なのかはたまた別の理由なのかは不明だが、秋にハマスタのマウンドで投げている姿を観たい。

力のあるストレートが魅力の古西


野手陣は矢澤朋也(④武相)長嶋峻佑(③関東第一)の2人は打率3割を超えるなど打線を牽引。矢澤に関しては開幕戦は代打出場など最初からレギュラーだった訳ではない。しかし最終的にはベストナインまで獲得するなど飛躍したシーズンになったのではないだろうか。規定打席に到達しなかったものの草薙海杜(④東海大甲府)は打率.391を記録、一藤木啓太(④東海大菅生)は一球ごとに大きな声で盛り上げているなどムードメーカーとして声で引っ張っており、4年生のラストとなる秋でどこまで飛躍するのかが楽しみ。

声で鼓舞し続けていた一藤木
規定打席には到達しなかったが打率.391を記録した草薙
ベストナインを受賞した矢澤

Yです的MVP:工藤佑太(④鶴岡東)

140キロ台のストレートを軸にスライダーやシンカーなどを巧みに操り、打たせて取る投球で内野ゴロの山を築くサイドハンド右腕。48回は今季No.1の投球回を記録するなど先発にリリーフとどちらでもこなせる器用さも持ち合わせる。秋の内容次第だがNPBも十分に狙える投手ではないだろうか。




4位 関東学院大学

ここ数年で1番状態が悪かったのでは?というような「関東らしくない」試合が観ていて多かったように感じたリーグ戦だった。

投手陣では佐取達也(作新学院)嶋田勘人(坂井)大西海翔(駒大苫小牧)上ノ山倫太朗(啓新)の4年生投手陣に、昨秋に好投をみせた吉田康一郎(③浜松工業)などリーグ戦経験のある投手が多く揃っており3点以内に抑えられる力のあると思っていた。しかし、蓋を開けてみると嶋田が開幕週からベンチ入りをしておらず、終盤にようやくベンチ入りも1試合のみの登板に終わってしまう。開幕週こそ連勝したものの中盤に失点する場面が多く、2カード目の神奈川大学戦では9回に今季ノーヒットだった土井に逆転3ランを浴びてしまい敗れてしまうなど3点以内に抑えられた試合が10試合中2試合のみと投手陣に不安が残ってしまう結果になってしまった。その一方で佐伯颯斗(飛龍)三宅悠弥(作新学院)の両3年生が存在感を示した。佐伯はリーグ戦序盤からリリーフとして登板していた左腕。インコースへの厳しいところに投げた後に対角線のアウトコースへ決められる制球力をもっており、スライダーとチェンジアップ?も投げている。リーグ戦最終戦に先発するなど秋以降の活躍に期待。三宅は主に2戦目に先発登板。球速がどのくらい出ているのかは不明だったのでなんとも言えないが、おそらく140キロ前後は出ているのではないだろうか。手元で小さく曲がるカットボールやスライダーなどを有効活用しており、終盤は疲れからなのか研究されたからなのか捕まる場面もあったが経験を積んでいけば伸びそうな投手の1人。

開幕投手を任された佐取
春は1試合のみの登板位終わってしまった嶋田
今春はリリーフ登板が多かった大西
大西と共にリリーフ登板が多かった上ノ山1


ビハインドの展開でも終盤に逆転することのできる力を持つ野手陣。この春もその力をいかんなく発揮出来たのではないだろうか。打率こそ高い選手は4割近い打率を残した谷直哉(④花巻東)濱田蓮(②立花学園)の2名しかいないものの、黒田直人(③冨島)青木龍星(③桐生第一)はリーグ4位となる9打点を記録しておりチャンスでの1本は出ていたのではないだろうか。しかし、濱田も谷も下位打線を打つことが多かっただけに上位打線でもう一度チャンスを作っていけるようになれば得点力が増えていくだろう。1年生の頃から出場していた大河内陸斗(③作新学院)国崎澪(③向上)の復調に期待したい。

安定感のある守備に打力が加わりパワーアップした谷
勝負強い打撃を見せた黒田
今春はわずか3打席のみの出場だった大河内。秋の巻き返しに期待
リーグ戦中盤にベンチ入りし1番を任された国崎。秋はシーズン通して1番を任される打者になってほしい


Yです的MVP:佐伯颯斗(③飛龍)
今春初めてベンチ入りをしリリーフをメインに先発も経験した大型左腕。
秋も春同様に先発やリリーフなどでの活躍に期待したい。


5位 横浜商科大学

昨秋はあと一歩の3位という結果で終わった商大。今春から元DeNAベイスターズで昨年までJFE東日本でプレーしていた須田幸太氏が外部コーチとして加入し大きな変化をし始めた春となった。

ハマスタに戻ってきた須田幸太コーチ


投手陣はこの春に存在感を示したのが高根匠人(②文星芸大附属)だ。昨秋にリーグ戦登板が1試合あるものの1アウトも取れずに降板する苦い記憶が残ってしまう登板となった高根だが、この春は主に2戦目の先発を任され春季リーグ戦を投げ切った。140キロ中盤の真っ直ぐにスライダー、カーブなどの変化球を織り込みながら粘り強く投げることのできる右腕。8回雨天コールドとながらも神奈川大学戦で完封勝利を挙げ、この春唯一の黒星を付けた投手になっただけに須田コーチがどこまで彼を伸ばしていくのかに注目したい。その他にも中島航(④平塚学園)米井武瑠(④筑陽学園)の両左腕が今季も軸となり中島は1戦目と3戦目に先発をし、米井は難しい場面でのリリーフ登板をするなど今季もフル回転しながらも結果を残せば、齋藤倖介(④花咲徳栄)が珍しいアンダースロー投手として先発、リリーフどちらもこなしており投手陣の安定感が増えたように感じた。

初戦の先発を任された中島
リリーフとして好投した変則左腕の米井
アンダースローに転向した齋藤


野手陣はリーグで唯一、3割打者が0人という結果になったもののそこまで悲観する内容ではなかったのではないだろうか。チーム最高打率は須田敬人(④藤嶺藤沢)の打率.289で、須田はセカンドやショートの頭上をライナーで越していく打球が多くこの春11安打放ったうちの4本はツーベースと強い打球を放っていた印象が残っている。鷲田亮太(④八王子実践)も打率こそは高くなかったが野手の正面を突く打球でアウトになることが多かっただけにもう少し打率が上がってもおかしくはなかったと思う。鷲田は走塁や守備面はリーグの中でも上位のポテンシャルがあるだけに打撃面での飛躍がみられるようになるとチームとしても上位進出ができるようになるのではないだろうか。そんな鷲田や須田など下級生の頃から試合に出ている選手を脅かす存在として出てきたのが奥谷奏翔(一関学院)宮崎海(愛工大名電)に両1年生野手だ。奥谷は打撃こそ1安打のみで終了してしまったものの身体にバネが仕込んであるのではないだろうかというくらいの爆発力のあるスピードを活かした走塁や守備をみせれば、宮崎はリーグ戦終盤に初めてベンチ入りすると即スタメン出場し10打数4安打の成績を残しており新人戦などを経てどのように秋のリーグ戦に絡んでくるのか楽しみ

躍動感があり大学野球に慣れれば化けそうな奥谷
ライナー性の打球を多く放っていた須田


Yです的MVP:高根匠人(②文星芸大附属)

主に2戦目を任されていた本格派右腕。最速は140キロ中盤を記録しており、粘り強い投球で今季は完封勝利も記録。須田コーチの元、勝負できる変化球が作れれば飯田や藤村などを超える投手になる可能性を持っている。



6位 横浜国立大学

久々に1部の舞台へ復帰した横浜国立大学。今までだと1部校の壁の厚さに弾き返されていた印象があったものの、今回の国大は一味違ったように思えた。

前回の1部を経験しており、エースとしての期待もされていた杉崎夏輝(④東海大高輪台)がリーグ戦のベンチ入りをしていない状況でスタートするなど、不安要素があった。しかしその不安を払拭したのが鵜飼彬史(③日大藤沢)の存在だ。兄(康弘)と同じく背番号35を背負い開幕戦で公式戦初登板、初先発を飾るとそのまま完封勝利を挙げるなど打たせて取る投球でリーグ最多の42回2/3を投げるなど「エース」と呼ぶにふさわしい投球を見せてくれた。杉崎も終盤にベンチ入りをし先発をするなど結果として一部残留に貢献出来たのは大きかった。一方でこの2投手以外の投手との力量の差が出てしまっているのもまた事実であり、秋までに投手陣の底上げが出来れば上位進出も十分に狙えるだろう。

兄と同じ背番号でハマスタのマウンドで躍動した鵜飼

野手に関しては藤澤涼介(②佐野日大)山野井一彰(④山手学院)の2人がかなり目立っていたように思える。藤澤は今季リーグ戦ではリーグ2位となる3本塁打を記録するなど長打力が魅力だった。山野井も1番〜3番まで幅広く打順を任されており、打率.326を記録するなどヒットメーカーとしてチームを牽引した。この2人はリーグ戦フル出場しており秋の活躍にも期待したい。上記2人以外にも守友太飛(④富山)江本颯太(②市立金沢)坂手裕太(③県立相模原)も全試合出場。江本は広角に打ち分ける打力が、坂手は広い守備範囲とデータ班が収集したデータを活かした大胆な守備位置を生かして安打を防ぐなど秋も楽しみな選手。

4番も経験した江本
小技などでチームに貢献した坂手

2018年から導入したデータ班。今回の1部での戦いではデータ班の活躍にも目を向けたい。特にデータ班の功績が讃えられたのが桐蔭横浜大学・吉田賢吾選手の打席でセカンドをセカンドベース後方に置き、サードとショートを吉田賢吾選手の強い打球に備えるなど大胆なポジションを見せた。結果としてピンチの場面でセカンドが好捕して失点を防ぐなど失点を防ぐことが出来たのは大きいのではないでしょうか。リーグの他の大学がデータ班などを置いているかどうかは分からないが、日体大など強豪大学と言われる大学ではデータ班を置くなど大きく変わり始めており、このままいけば横浜国大が飛躍する可能性も十分に考えられるだろう。

Yです的MVP:山野井一彰(④山手学院)

数少ない1部を経験していた選手。この春は打率3割を記録するなど国大打線を引っ張った。1番〜3番まで幅広く打順を任されておりいずれの打順でも結果を残酢ことのできる器用さを持ち合わせている。

Yです選出ベストナイン

投手:石井将吾(②神奈川大学)

ピンチの場面でリリーフとしてマウンドに上がり火消しをし続けた右腕。セットアッパーとして中盤〜終盤のマウンドを守り切った

捕手:吉田賢吾(④桐蔭横浜大学)

下級生投手陣を巧みに引っ張り、打者としては三冠王を獲得。
秋はリーグ戦記録でもある8本塁打を超えるかにも注目したい

一塁:松野海舟(③桐蔭横浜大学)
打率.361、14打点は全大学の一塁手でもトップの数字を記録。
強打の2番打者として存在感を示した。

二塁:濱田蓮(②関東学院大学)
初戦こそ試合出場はなかったが「打てるセカンド」として牽引
昨秋の4失策から1失策と守備力も向上。秋の飛躍に期待。

三塁:吉田晃誠(④桐蔭横浜大学)

春から吉田賢吾の代わりに4番に入り、首位打者を獲得。
四死球も11とチャンスの拡大にも一役買った形に


遊撃:庄子雄大(②神奈川大学)

出塁率.450、7盗塁と自慢の俊足を遺憾無く発揮した結果に。
2006年に山崎憲晴(横浜商科大学〜元横浜DeNAなど)が1シーズン15盗塁に近い数字を残せるようになると3季連続の優勝に近づけるのではないでしょうか。

外野:金井涼太(④桐蔭横浜大学)

今春に復帰し、1番に戻ると打率.390を記録。
彼の出塁が増えればもっと得点の機会も増えてくるのではないだろうか

外野:長嶋峻佑(③神奈川工科大学)

兄と同じ背番号を背負い、同じポジションを任されたシーズン。
秋以降も中軸として上位進出するためのキーマンとなるだろう

外野:鷲田亮太(④横浜商科大学)

今季は結果がついてこなかったが守備や走塁に関しては上位レベル
秋はリードオフマンとしてチャンスメークしていきたい。

指名打者:藤澤涼介(②横浜国立大学)

リーグ2位となる3本塁打を放った右の長距離砲。秋は吉田賢吾を抑えて本塁打王を獲得してほしい




まとめ

神奈川大学と桐蔭横浜大学の2大学が優勝争いを繰り広げる形になった2022年春季リーグ戦。しかし優勝した神奈川大学に唯一の黒星をつけた横浜商科大学や久々の1部で終盤まで1点を争うゲームに持ち込んだ横浜国立大学など、各大学共に力の差はほとんどなかったように感じた。コロナ禍で練習時間の確保やベストメンバーが組めない状況など様々な要因はあったかもしれないが、夏のOP戦やキャンプなどを経て秋にはどの大学も春とは違う選手が出てくる可能性を十分に秘めていると思う。また春とは違い秋は上位2校が横浜市長杯へ進出し、その中でさらに上位2校に入れば明治神宮大会への出場権を得ることができる為、2位までに入れるかが鍵になってくるだろう。


4年生は泣いても笑っても大学野球ラストシーズンとなる秋のリーグ戦。今から凄く楽しみだ。

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