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2020年秋季リーグ 総括


こんばんわ。Yです。

今回は10月24日に終了した神奈川大学野球連盟の秋季リーグ戦についてまとめていきたいと思います。今回は10月12日分のみ観戦できましたのでその観戦した感想なども含め書いていきたいと思います。



⚠️注意⚠️
・以下敬称略となります

・掲載写真に関しては別日で撮影した写真や今年撮影したもの以外の写真も含まれておりますのでご了承ください

・記録に関しては公式記録と異なる場合がありますので予めご了承ください


秋季リーグ戦 順位表

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従来の勝ち点制ではなく、1カード2試合限定の勝率制で行われた例年とは少し違う形で行われたリーグ戦。桐蔭横浜大学が2019年春以来、2シーズンぶり12回目のリーグ戦優勝を飾りました。


1位 桐蔭横浜大学

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誰が何を言おうと今シーズンの桐蔭横浜大学は圧倒的な強さを見せた桐蔭横浜大学。その中でも特に目立っていたのは渡部 健人(4年・日本ウェルネス)片山 皓心(4年・日立一)の2選手ではないでしょうか。先日のドラフト会議で埼玉西武ライオンズから1位指名を受けた渡部はリーグ記録として残っていたシーズン最多本塁打の8本、打点に関しては昭和24年に始まったリーグ記録を更新する23打点を記録するなど打線の中心としてこれ以上ない活躍を見せてくれました。その後、行われた横浜市長杯ではあわや場外というような特大な1発を放っており、NPBでの活躍が今から楽しみです。

片山はこの秋に完全復活。今までのオーバーハンドからスリークォーター気味のフォームに変更がハマり51回2/3を投げ奪三振59個とイニング以上の三振を奪い、防御率も1点台前半を記録するなどまさしく「エース」の活躍をみせてくれました。その勢いのまま、横浜市長杯では3試合全てで完投。特に決勝の創価大学戦では9回に自己最速となる148キロを計測するなどまだまだ伸びしろがあると思います。来年からは社会人・HONDAへ進むことが決まっており都市対抗の舞台で見てみたいです。

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(上:片山 皓心、下:渡部 健人)

秋は4年生の活躍に目が行きがちだが、下級生もリーグ戦デビューした選手やレギュラーとして定着できた選手など様々な選手が出てきたシーズンでした。その中でも来年以降も注目したい選手として挙げたいのが、山根 一輝(3年・岡山理大附属)吉田 賢吾(2年・横浜商科大高)の2選手。山根は今までもベンチ入りしており代走などで出場があったものの打席数はそこまで多くなかったが、この秋からレギュラーとして定着。ベースランニングが上手く外野手の間を抜けるとあっという間に三塁まで到達する俊足が武器で、この秋も三塁打を3本に盗塁3個を記録しており活躍が期待できます。吉田はこの秋リーグ戦デビューした右の大砲候補。この春のOP戦では代打で出場し本塁打を放つなどパワーを見せておりこの秋から本来の捕手ではなく一塁手のレギュラーとして出場。打順も渡部の後を任されるようになると打率.436とリーグ2位の成績を記録しフレッシュマン賞を受賞。来年以降は4番としての期待も十分に出来るし、捕手として出場するのであれば「打てる捕手」として注目度合いも変わってくるのではないでしょうか。

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(吉田  賢吾)

神奈川大学野球連盟代表として出場した桐蔭横浜大学は以下の戦績で横浜市長杯を7年ぶり2回目の優勝を飾りました!本当におめでとうございます!!

       1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
中央学院大学 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
桐蔭横浜大学 0 1 0 0 0 0 0 0 1 2
片山ー森下
二塁打 吉田(賢)、杉山、瀬戸、石橋(泰)
本塁打 渡部

     1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
共栄大学 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
桐蔭横浜 0 1 0 0 5 0 1 1 × 8
片山ー森下
二塁打 内山、渡部、石橋(泰)、霜田、杉山、山ノ井、吉田(賢)

     1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
桐蔭横浜 0 0 3 0 1 0 0 0 0 4
創価大学 0 0 0 0 1 1 1 0 0 3
片山-森下
二塁打 内山


2位 神奈川大学

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1年生を含めた多くの下級生が中心となりリーグ戦を戦った神奈川大学。序盤こそ苦しんだ印象があったものの気がつけば2位にいるほど安定した戦いを見せた。投手陣では昨年までリリーフとして登板機会の多かった前田 秀紀(3年・聖光学院)がエースに成長。リーグ戦終盤に打ち込まれる場面が目立ったものの、リーグ戦序盤から中盤にかけてはQSをほぼ確実に達成しており来年の活躍次第では十分に上のステージを狙える投手の1人ではないでしょうか。前田の降板後にマウンドに上がる機会が多かった神野 竜速(2年・西武台千葉)は最速149キロを計測するなど昨年よりもパワーアップしており、先発でも見てみたい投手の1人。

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(神野 竜速)

打撃陣では松本 凌弥(4年・東邦)がリーグ戦序盤は代打出場がメインも、代打で本塁打を放つなど結果を残し見事スタメンに。この秋はNPBのプロ志望届を出すも指名漏れ。独立リーグなどでプレーする可能性があるだけに、この先も追っていきたい選手の1人です。下級生で面白い存在だと感じたのが柴垣 大(1年・川之江)だ。ショートでスタメン出場が多く、広い守備範囲の加え思い切りのいいプレースタイルで神大の内野陣を支えた選手の1人ではないでしょうか。打撃では大学野球のスピード感や投手の球の強さに対して対応しきれなかったように見えるものの、初めてのリーグ戦でこのプレーを見せられただけでもこの先非常に楽しみな選手だと感じました。

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(柴垣 大)


3位 関東学院大学

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昨年秋の優勝校である関東学院大学。4年生の意地と下級生の台頭があり来年に繋がる戦い方をしていたのではないでしょうか。1年生から試合に出ていた関 龍摩(4年・福井商業)古寺 宏輝(4年・大阪桐蔭)冨田 慎太郎(4年・龍谷大平安)のラストシーズン。特に関はこの秋も打率3割を超え、リーグ通算109安打という記録を樹立。NPB入りは今回叶わなかったものの上のステージでも十分に活躍できるものを見せてくれました。この3人は是非とも上のステージでも続けて欲しいと思います。

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(上:関、中:古寺、下:冨田)

下級生では、黒田 直人(1年・富島)、国崎 澪(1年・向上)大河内 陸斗(1年・作新学院)の3人がレギュラーに定着。特に大河内は2週目からスタメンの座を掴むとチーム3位の安打数を記録。この秋は他大学でもリーグ戦デビューをし活躍した選手が多かったが、彼も十分にフレッシュマン賞を受賞出来る結果を残したのではないかと。投手では長島 光希(3年・健大高崎)が良かった。140キロ台の力強さがある真っ直ぐは決め球としても勝負できるボールであり、来年は主戦として投げるのではないでしょうか。その他にも試合数は少なかったが左腕の佐取 達也(2年・作新学院)、小田嶋 優(1年・藤沢清流)などベンチ入りをしリーグ戦の舞台を経験できたので来年以降の活躍を楽しみにしたい。

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(佐取  達也)



4位タイ 横浜商科大学

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雨で日程が変更となり連戦を避けられていた部分もあるが、今シーズンもプロ注目左腕・藤村 哲之(4年・愛工大名電)が大車輪の活躍を見せた。イニング数に近い数の安打を打たれるものの、粘りの投球で幾度となくピンチを乗り越えてきた。プロ志望届を出すと思っていたが、提出せずに社会人野球の東芝入りが決定。東芝は投手陣の台所事情が苦しいだけに1年目からの登板に期待される投手の1人。今年は登板が少なかったものの飯田 琉斗(3年・向上)河野 颯太(3年・横浜商大高)の両右腕はポテンシャルが高いだけに来年の軸となってもらわないといけない投手の1人ではないでしょうか。特に飯田は154キロ右腕としてプロのスカウトも注目しているだけに来年は圧倒的な成績を残してもらいたい。

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(飯田 琉斗)

野手では浅賀 雅人(4年・日大山形)鷲田 亮太(2年・八王子実践)の2人が奮闘。特に鷲田は全試合に1番としてスタメン出場し打率3割超えの好成績。打席でも簡単に打ち取られるわけではなく粘って安打を放つなど、これぞ1番打者としての仕事を十分にしたのではないでしょうか。また野道 大誠(1年生・敦賀気比)が横浜スタジアムで本塁打を放つなどパワーを見せつけておりこれから先、どのような成績を残していくのかが楽しみな選手の1人。

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(鷲田 亮太)


4位タイ 神奈川工科大学

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横浜商科大学と同率4位でシーズンを終えた神奈川工科大学。昨年のリーグ戦で好投を見せていた浅野 能輝(3年・横浜隼人)が1度もベンチ入りをせずにリーグ戦が終了するものの古堀 廉太(2年・多良木)工藤 佑太(2年・鶴岡東)の両右腕が中心となり今シーズンから平川 巧(2年・関東一)も加わり、投手陣に厚みが出てきたと思います。工藤に関してはほとんどの試合でリリーフ登板しリーグ2位の防御率(1.76)を記録するなど安定感抜群の投球を見せたといえるでしょう。来年はここに浅野が加わればリーグでもトップクラスの投手陣になるのではないでしょうか。

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(古堀 廉太)

安定した投手陣がいるものの、打線がピリッとしなかった今年の神奈川工科大学。その中でも熱田 光俊(3年・帝京第三)大塚 太一(4年・静清)の3、4番コンビは共に打率3割を超え、特に熱田は途中まで首位打者に近い位置に付けるなど来年以降の神奈川工科大学打線の中心になるのではないでしょうか。早坂 秀太(3年・関東一)本橋 実生(3年・東海大菅生)など実力者も揃っているだけに打線強化が鍵になってくるのではないでしょうか。

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(熱田 光俊)


6位 鶴見大学

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2017年秋以来、3年ぶりに闘う1部の舞台。結果としては6位に終わるものの首位打者やベストプレーヤー賞を受賞する選手が現れるなど確実に力をつけていたのではないでしょうか。

投手ではやはり代田 涼輔(4年・川崎工科)の奮闘が目立ったシーズンだったのではないでしょうか。先発にリリーフとまさに大車輪の活躍を見せており投球回はこの秋最多の60回1/3を記録。継続するのか分からないものの社会人や独立リーグなどでどのように伸びていくのか観てみたい。個人的には代田しか観ることができなかったので他の投手に関してはなんとも言えない状態だが2・3年生でもベンチ入りを勝ち取った投手がおり、その投手たちはこの秋の経験を生かしてもらいたい。

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(代田 涼輔)

野手では首位打者を獲得した佐藤 駿平(3年・茅ヶ崎西浜)が目立っていたのではないでしょうか。最終的に首位打者を獲得したが、リーグ戦前半から打率トップだった訳ではなく、3割を超えてはいたものの桐蔭の渡部や工科大の熱田が4割以上を打っていただ所と比べると、慣れがあったからなのかわからないですが後半の固め打ちで首位打者になったのはお見事でした。守備面では失策数が5と数字上では多く感じるものの、その守備範囲は非常に広く、紙一重のプレーによりエラーと記録されてしまったのも少なくはないのではないでしょうか。実際にあったプレーとして、内野と外野の間に落ちそうな打球を追って行き外野と交錯してしまい、あわやというプレーがあっただけに数字を見ての判断は難しいと思いました。鋤柄 雄太朗(③藤嶺藤沢)もリーグ戦途中からスタメンに名前を連ねると1番打者としてチームを牽引。来シーズンは主将を務めることが決まったそうなので、来年のラストシーズンではこの2人を中心としてどんな形になるのか、どのような結果を残すことが出来るのか、今から非常に楽しみな部分だと思います。

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(佐藤 駿平)



以上がこの秋の総括になります。

今年に関しては未曾有の自体が世界全体を襲い、初めて春季リーグが中止に。さらに秋優勝してもその先の神宮大会が中止になってしまうなど、調整が難しかったり、NPBを目指していた選手たちにとってはアピールの場がなくなってしまい非常に悔しい思いをされたり、不完全燃焼で終わってしまった選手たちも少なくないのではないでしょうか。ただ、この経験はこの先の人生において必ず自分の糧になったり、助けてくれる存在になる可能性も十分にあると思います。野球を続ける方もそうでない方もいらっしゃると思いますが、これからの人生が皆様にとってより良いものになることを祈っております。4年間、本当にお疲れ様でした。


【継続する4年生】※11/17更新

・桐蔭横浜大学
片山皓心→狭山市・HONDA
渡部健人→埼玉西武ライオンズ
霜田渓→BC・群馬DP

・神奈川大学
松本凌弥→四国IL・愛媛MP

・関東学院大学
青山凌太朗→BC・石川MS
松川巧実→BC・石川MS
山口寛貴→BC・埼玉武蔵HB
押川魅人→BC・埼玉武蔵HB

・横浜商科大学
藤村哲之→川崎市・東芝

・神奈川工科大学

・鶴見大学

※現時点で判明しており公式発表されている継続選手となります。もし、継続するよって方がいらっしゃいましたらタイミングを見つけて社会人野球や独立リーグなど観にいきたいと思いますので、教えていただけると助かります!笑



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