他人の靴を履いてみた vol.2多国籍チームはつらいよ

こんにちは!
実は4月から、あるビジネススクールの授業に一部参加しており、先日ついにグループプレゼンが終わりました。

か〜な〜り大変だったのですが、得るものもたくさんあり。学びを記録しようと思います。

背景情報

・グループ:5名。ロシア、ポルトガル、ジョージア、パキスタン、日本の多文化グループ)
・プレゼンテーマ:社会問題と結びついたキャンペーンを考える(フードロス、エシカルな消費など)。わたしたちはDigital Well Beingをテーマにしました。

その時、何が起きたのか

スタートダッシュの失敗

そもそも、ほとんどグループで議論していませんでした。それぞれが考えたアイデアが雑多にまとめられたドキュメントはありましたが、本格的に準備を始めたのはプレゼン当日の2日前(!)

私以外の生徒は修論の締め切りがあったらしく、私が情報を整理して、ドラフトのパワポを作成することに。

役割分担とコミュニケーションの難しさ

プレゼン前日に役割分担をし、スライドの最終化に取り掛かりました。でも、すぐにコミュニケーションミスが発覚。

各人1パートずつ担当する予定が、メンバーの2人が同じパートを担当しようしていました。

そのため、プレゼン2時間前になっても、全く何も手をつけられてないパートが1つがありました。さらに、当の2人はメッセンジャー上で大喧嘩。うわぁぁぁぁぁとなりました

最後の変更とさらなるチャレンジ

最終的には、誰がどのパートを発表するか決まったけど、別の問題が発生。各々がスライドの順序や内容を変更してしまい大混乱。あちこちで小さい喧嘩が起きていました。

プレゼン本番:長すぎて深みが足りない、でもプロトタイプは◎

プレゼン自体はスムーズとは言えず、教授からは「時間オーバー」と「テーマ選定の理由が説明されていない」とも言われてしまいました。フワフワと進めてきたことを見透かされてるな、と感じました。

一方で、キャンペーンがイメージできるようなショートムービーやSNS用写真のプロトタイプを作ったことは評価していただきました(ほっっ)。

個人的にも満足感のほうが大きかったです。2日前までほぼ何も準備できていなかったのに、よく発表までこぎつけたなと(アジャイルってこう言うことか!?多分違う)。

また、自分にできることは何かを考え、わりと全力を尽くしたので、後悔はあまりありませんでした。

その後

プレゼン後、ロシア人メンバーが一人落ち込んでいました。教授が低評価をつけるのではないかと心配していたから。時間オーバーやQ&Aの欠如、他のチームとの比較で全体的な質が低いと感じたようです。

私を含めそれ以外のメンバーは、とりあえず終わった〜!という感じで、乗り越えたことにほっと一息。でもメンバーが少しギクシャクしてしまったり、メンバーが落ち込んでいたりなど、心残りのある体験になりました。

今回の学び

今回の経験を通じて、いくつかの大切な学びがありました。振り返ってみると、私の反省点は以下の通りです。

「自分がどうしたいか」に立ち戻る

「他人にどう思われるか」よりも「自分がどうしたいか」に向き合う。ネガティブで被害者意識ばかり持ちがちな私は、この重要さに気づきました。

私は周りの人の出方をうかがいすぎて、かなり消極的だったと思います。たとえ嫌われたり、うざいと思われたりしてもいい。もっと早い段階で自分からみんなの状況を聞いたり、主導権を取っていくべきでした。

作家の土門蘭さんも、同じようなテーマを語られていました。スペイン滞在中に何度も聞き直し、奮い立たされたVoicyです。興味がある人はぜひ聞いてみてください。


Don't take it personal

寝ずにドラフトのスライドを作ったのに、「あれも足りない!これも足りない!」と言う人がおり、本当に怒りが込み上げてきました。じゃあお前がやれと(笑)。でもそれはおそらく、その人の文化・価値観によるものだと思います。たとえば

・プロセスよりも結果を重視する
・ネガティブな意見もはっきりと表明する

特にネガティブな意見もはっきり表明する点に関しては、いまだに「ウッ」となります。ただ、彼らに悪意はなく、議論の後はケロッといつも通り過ごします。

そのため、多少厳しいことを言われたり、頑張りが認められてないと感じたりしても、嫌われている、認められていない、というわけではありません

日本人らしい真面目な働き方は世界でも通用する

当初は「私は役に立たない」と内気でした。でも、やるしかない状況になると、意外にもゴリゴリと連絡をとり、プロジェクトを進められていたと思います。

ドラフトのスライドを作成したり、ミーティングの進行役をしたりするうちに、みんなから「ありがとう!」と言ってもらえるように。まずは「貢献する意識がある」という姿勢を見せていくのが大事です。

日本的な真面目な取り組みやサポーティブな姿勢、タスクを着実にこなす姿勢は、世界でも通用するかも、と実感しました。

自分の得意な分野で貢献する>自信が生まれる

とは言っても、いきなり朗らかにリーダーシップを取れるはずもなく。たとえば、私のように対面でのコミュニケーションに自信がない場合、以下のようなアクションをすると良いかも。

・チャットやメッセージツールで、ミーティングの設定を率先して行う
・自分にできそうなタスクは積極的に引き受ける
・レスポンスを早く返す

「自分も貢献できている」という感覚が自信を育み、結果的に対面でのコミュニケーションもスムーズになりました。

余談:多文化チームで働くための準備

カルチャー・マップを活用しよう

多文化のメンバーと働く際の、私のおすすめサイトを紹介します。

世界的ベストセラー『The Culture Map』の著者、エリン・メイヤーのウェブサイトでは、世界71カ国のカルチャー・マップ(後述)を閲覧することができます(有料)。

https://erinmeyer.com/tools/culture-map-premium/

出力イメージ(https://erinmeyer.com/tools/culture-map-premium/)

カルチャーマップとは、各国・文化の仕事における価値観をマッピングするツールです。このツールを使うと、2つ(またはそれ以上)の文化について以下7点を確認できます。

①コミュニケーション:
 ローコンテクストなのかハイコンテクストなのか
 (事細かに全てを説明するのか、行間を読む力が高いのか)
② フィードバック:
 否定的なフィードバックをするか、否定的なフィードバックを避けるのか
③ 組織風土:
 ヒエラルキー(階層意識)が強いか、フラットか
④ 合意形成:
 トップダウンか、合意を重ねるか
⑤ 信頼構築
 :タスクベースで信頼を築くのか、人間関係ベースで信頼関係を築くのか
⑥ 議論・衝突
 :意見の違いや衝突を厭わないか、衝突を避けようとするか
⑦ 時間感覚
 :時間を守るのか、柔軟に対応するのか

https://erinmeyer.com/tools/culture-map-premium/

私はプレゼン後にこのツールを使い、クラスメイトの出身や育った国の文化を整理しました。すると、ま〜〜〜〜〜〜〜〜〜あ本当に違う。そりゃあ大変なわけだと。

一つだけ例を出すと、④ 合意形成:トップダウン or 合意を重ねる でいうと、日本のみ合意を重ねる側でしたが、日本以外の国(ロシア、ポルトガル、パキスタン、トルコ*ジョージアがなかったため)は、トップダウン側の国でした。

私が「みんなから反応がない」「みんなで議論してないのに、プレゼンなんて進められない」と1人焦るのも納得(笑)。実際のプレゼンも、議論して決まったというよりは、思いついた人が思いついた部分を担当して、ロジカルになるように並べ替える、という流れでした。私の中にはなかったスタイル、、、(笑)

カルチャーマップは、4ドルで1日アクセス権を購入できます。もし外国人の方と働く機会がある方は、ぜひチェックしてみてください!私もプレゼン前に確認すればよかった!笑

以上!めちゃくちゃ大変でしたが、いい経験になりました!日本でもがんばろ〜!

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