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Coldplay: MUSIC OF THE SPHERS WORLD TOUR (2023/11/6)

どうも。これまで過去のお話ばかりだったので、少しタイムリーな内容で書いていきます。

2023年11月6日に開催されたColdplayの6年半ぶりの来日公演“MUSIC OF THE SPHERES WORLD TOUR”に行ってきました。人生初のColdplayのライブだったのですが、あまりに楽しかった!そして心打たれる瞬間がいくつもあり、 “これは書き残したい!”という気持ちに駆られたので、書いていきます。


0.   6年ぶりの来日を迎えた人々


 前回の来日から約6年半たっていたせいか、会場前からドーム周辺には熱狂的なファンが溢れていた。この日は友人に頼まれたグッズを確保するために10時前からドーム周辺にいたが、既にグッズ売り場には前回のツアーのグッズを身に着けている人もちらほら。グッズを買い終えたのは10時45分過ぎだったが、その間に周辺にいる人の数も増えている。日本人だけでなく、思っていたい以上に外国の方が多い。今回のツアーではかなり満遍なく世界の主要都市を回っているが、それでもこうやって他の国にまで見に来るのはバンドが持つ魅力を示しているのかもしれないと思ったり、思わなかったり(完全な妄想です笑)...その他にも、彼らの曲のMVに出てくるようなゾウの着ぐるみを着ている人やドーム前でVIVA LA VIDAのイントロを大熱唱している集団、おそらくデビューしたころからColdplayを追ってきたであろう人々など、Coldplayの来日を待ち望んでた人たちであふれていた...
 そんなこんなで15時30分ごろに友人と合流。頼まれていたグッズを一式渡す。彼はこれが人生初のライブ。しかもColdplayが一番好きなバンドなので、その嬉しさは計り知れない!自分もそういった機会はこれまでいくらかあったので、その気持ちはよーくわかる...そんな友人は何年も前からバンドのメーリングリストに登録していたので、メインステージ最前列の席(Supernovaシート)のチケットを持っていた。羨ましすぎる...ステージ真反対のスタンド席で見る自分としては、ただただ羨ましかった...その一方で、彼のこれから起こるであろうことが楽しみで仕方ないような気持ちもこっちにひしひしと伝わってきた!友人とは入場ゲートが別なので、1時間近く話していったん解散。カメザワはそのまま入場ゲートへと向かった。

1.   ドームの中に広がる宇宙


 16時30分ごろ入場。ドーム内には“宇宙”のようなステージが広がっている。大きなメインステージから花道が伸びて、アリーナ中央あたりにサブステージ(通称:Bステージ)がある。それに加えて、ホームベース近辺にもう一つの小さなステージ(通称:Cステージ)。計3ステージと大規模なステージセット。

暇なのでふらっと行ってみた最上階からの景色

ステージに加えて、アリーナには“発電ブース”が点在していた。今回のツアーではアリーナにある“発電ゾーン”で生み出された電力がCステージでのライブに利用されるという初めて聞くような試みが行われていた。自転車をこいで発電するエリアと専用のパネルの上で動くことによって発電されるエリアがドーム内にあり、どちらも大盛況!彼らの姿は時々メインステージ脇のスクリーンに映し出されて、とても楽しそう!いつも少し退屈に感じてしまうライブの待ち時間を楽しくして、少しでも“役立つもの”に還元できるシステムはすごいなぁとスタンド席から感心してた。ちなみに、こちらはアリーナ席の人のみ参加できたので、カメザワは参加できず...発電エリアを眺めているだけでかなり楽しかったが、同時にどこまでも羨ましいと感じていた...今回の座席は1階スタンド席の3塁側。ホームベースに近い位置だったので、メインステージよりもBステージ・Cステージの方が近いという感じ。加えて、かなり前方の座席でだったので、アリーナの熱気が良い感じに伝わってくる感じ。発電エリアの楽しそうな感じがよーく見える。ネットでちょっと調べた感じだと、近年のColdplayのライブは俯瞰で見ても面白いとのことだったので、これはこれで良かったと思った。 (にしても、花道横のSupernovaシートが羨ましすぎる...)

まあ、悪くないながめ...


 また、入場時には白いリストバンドが渡された。正式名所:ザイロバンド。これがライブ中は自動制御か何かによって、曲に合わせて光ったり色を変えたりするとのこと。もちろんライブ前はただのリストバンド。これの真価を目撃するのはもう少し先のことだった...ちなみに、このバンドが意外と硬くて、腕に巻き付けるのに少し苦労した...自分の隣に座ってた人もまあまあ苦戦していた...

ザイロバンド。これが硬かった...

2.   オープニングアクトがYOASOBI


 18時過ぎ。スタジアムは暗転し、ステージ上にあった“YOASOBI”のモニュメントがピカピカ光りだす。何かがやって来るようなSEに乗ってバンドメンバーがステージにやってく。それに続いて、YOASOBIのAyase・ikuraが登場。SEが止むと、ikuraが“YOASOBI、始めます!”と宣言。 “夜に駆ける”と共にYOASOBIのライブが始まった!“オープニングアクト:YOASOBI”。この字面の強さ。日本の音楽フェスでトリを務め、海外へも積極的に新出しているようなJ-POPのトップランカーをオープニングアクトとして見れちゃう贅沢さ。YOASOBIの音楽をそこまで聞いてこなかった自分でも理解できるこの凄さ。自分の周りには海外からのお客さんも多くいたが、彼らの歓声は凄まじかった...正直、自分の歓声なんかよりもすごかった...セットリストは全体的に“一度は聞いたことあるでしょ??”って感じの曲を大盤振る舞いする感じ。“夜に駆ける”、“勇者”、“祝福”、“優しい彗星”、“群青”など。“何となく聞いたことあるけど...”な曲を次々聞けて、ミーハー心丸だしな自分は大満足!しかし、そんな楽曲群を差し置いて一番盛り上がったのは最後の“アイドル”!“Interlude “Worship””で盛り上げて、とてつもなく歌うのが難しそうなあのイントロへ突入。“天才的なアイドル様ッ”の一節を皮切りに曲はパワーとスピードを増してぐんぐん進んでいく。“Interlude~”の時点から会場の歓声は急激に膨れ上がり、ここ一番の盛り上がりを見せる。さっきまで座っていたような人も急いで立ち上がってノリノリ。サビでは要所要所で“アイドルッ!”コールがいたるところで発生。そんな勢いを保ったまま、30分弱でYOASIOBIのライブは終了。これが現代の“日本代表”。そして、“アイドル”という武器を持ったこのユニットのパワーはすごい。本編を前に、すごいものを見たという感覚が残った...(加えて、今のYOASOBIを見れたことで、自分のなかのミーハー心は大いに満たされた(笑)) 。

3.   音と光とやさしさが溢れた宇宙の旅


始まる直前のドーム

 YOASOBIが終わって45分ほど過ぎた19時20分ごろ。ステージ両側にあるスクリーンにはこの日のライブで行われている取り組みを紹介する映像が流れる。さっきも書いたようなアリーナ上での発電エリアの話や入場時に配られたバンドを回収して再利用している話。CO2排出量が少ない輸送手段の採用。チケット枚数に応じた植林活動の実行などなどが紹介される。環境へ配慮したツアーを実現しようとする姿勢の本気度がビシバシと伝わってくる。彼らの本気さを伝える映像が終わると、運よく選ばれた2人の観客がステージ上でバンドを呼びかける。

<Act1: Planets>


 ついにドーム内が暗転。映画『E.T.』のテーマ曲が場内に響き渡る。スクリーンにはステージ裏を歩くバンドメンバーが映し出され、会場の歓声は大きくなり始める。しばらくすると花道わきからガイ・ウィル・ジョニー・クリスの4人が姿を現し、ステージへ。黄色い歓声はより一層大きくなる。“Music of The Spheres”が流れる間にメンバーは定位置につく。クリスの“Three, Two, One!”のカウントでメインステージには紙吹雪が舞い、 “Higher Power”へと繋がる!超アップテンポで天井知らずの明るさも持つ曲でColdplay 6年ぶりの来日ライブが始まった!!ネットの映像などでColdplayのライブの派手さは知っていたが、本物はその数倍派手。サビでは紙吹雪がステージ上を包み、観客一人一人が付けている“ザイイロバンド”がひかり、きらびやかな“宇宙”を作り上げる。クリスはステージを縦横無尽に駆け回り、ぴょんぴょん跳ねながら、 “You’ve got Higer Power!”と歌い上げる。この光景は言葉にできないほどきれいで、ドーム内を包み込む明るさは無条件に元気になる!

You've Got Higher Power!

そんな“Higher Power”が終わると、 “Adventure of Lifetime”へ突入。早速、いちばん好きな『A Head Full of Dreams』から1曲披露されて、とてもうれしく、MVに出てくるチンパンジーたち以上にノリノリになった。ポップなディスコ調の曲に会場は、みんなノリノリ。さらに、ドーム内にはいくつものボールが放たれて、客の頭上を行ったり来たり(ちなみに自分のところにも来たが、身長が足りず手が届かなかった...) 。会場内の明るさ・ポップさに拍車がかかり、ただ音楽が鳴り響く楽しいお祭りか何かのような空間が完成した!まだ2曲目だが、こんなにぴょんぴょん跳ねて、音に合わせてノリノリに踊りたくなるようなライブは初めて!って感じ。ただただ、楽しい!!最後の“Woo-Woo!”の掛け合いまでしっかり楽しむと、少し雰囲気が違う力強いドラムが聞こえてくる。他の楽器の音が合わさると、壮大な音楽が流れる。その曲は“Paradise”。ポップでありながらも、Coldplay印の“壮大さ”がさく裂する。サビの“Para-Para-Paradise!/OH-OH-Oh-oh-oh!”は会場全体で大合唱。会場に一つの宇宙を作り上げる光の演出と相まって、バンド・観客が一つになる感じが強い。ドームに広がる“明るい”雰囲気に“壮大さ”が加わって、Coldplayの織り成す世界がここに出来上がった。曲が終わっても、 “Para-Para-Paradise!/OH-OH-Oh-oh-oh!”は繰り返され、ドームの一体感はより一層強いものになった。
 華やかな3曲から一転して、今度はピアノが鳴る。 “The Scientist”へと突入し、明るく壮大な“宇宙”がやさしさに包まれる。コーラス部分は観客の大合唱!ドーム全体でコーラスを歌っている。一方で、ザイロバンドは一切光っていない。その中でただう痛苦しく優しいメロディーとコーラスを合唱する声だけが響く。それでも初めの3曲で築かれた世界は一切崩れず、より拡大していく。そんな中、曲終盤にはボーカルのクリスが日本語と英語を交えてあいさつ。これがなかなか長く、“すげー準備したんだろうなぁ...”って思うほどのものだった。まさか、海外アーティストが“アリーナ”や“スタンド”、“2階席”といった言葉まで言うとは思っていなかったので、少し驚きつつ、バンドの心遣いをグッと感じた。これを聞いて観客は再び歓声をあげている。その中で“一緒に歌おう”というと、最後のコーラス部分を大合唱。見事に歌いきると、一回目の転換へ。スクリーン上には先ほどまでの映像が逆再生で移り、場内には何かを逆再生したような音楽が流れた。

<Act2: Moons>


 逆再生されている音楽と映像に釘付けになっている間に、バンドはBステージへ移動していた。この間、ドームの中の光はメインステージ上のものとスクリーンからの光のみ。そんな中、バンドがBステージでの準備を終わらせると、場内が一気に明るくなり、あの超有名な(そして、テレ朝の夜のニュースのスポーツコーナーがすぐに頭に思い浮かぶ)イントロが鳴り響いた。早くも“VIVA LA VIDA”が披露される!!場内からは今までの歓声を上回る大歓声が起こり、一気に熱狂に包まれる!ドラムのウィルが太鼓をドンドンたたきながら、 “OH-Oh-Oh, Oh-Oh-Oh!!”と歌うと、観客も一斉に“OH-Oh-Oh, Oh-Oh-Oh!!”と大熱唱!クリスが歌い始めると一転して暗くなり、Bステージとメインステージの光のみで歓声と力強い音楽だけが響く。サビでは再び場内が明るくなり、観客の熱狂ぶりにも拍車がかかる。もちろん、自分も大熱狂!Coldplayを知ったきっかけはやはりこの曲だったので、生で聞けるのはとてもうれしいし、その嬉しさは周りの熱狂と相まって、ライブ序盤のハイライトになった。その次にはビヨンセが参加しているでおなじみの“Hymn for The Weekend”へ突入!VIVA LA VIDAとは違った感じの力強さと壮大さがあるこの曲では、コーラス部分でメインステージに火柱が上がる!観客からも“I, Oh-I ! Oh-I! /Got Me Feeling Drunk and High /So High! So High! ”と大熱唱が起こる!終盤には紙吹雪が花道で舞い、もう一盛り上がり!ビヨンセこそ出てこなかったけど、VIVA LA VIDAとも劣らない盛り上がりを見せた!

紙吹雪がまうBステージ

 力強さを観客の大熱狂がぶつかり合った2曲が終わると、クリスのみがBステージに残って、客席に掲げられているサインカードを眺める。 “Yellowをやって”というカードを見て、“絶対やるから、待ってて!”と軽くセトリをばらしたり、 “China Loves Coldplay”というサインに対して“僕らも中国を愛してる!いつかライブができる日を望んでる!”なんて返答したりと、結構親密にコミュニケーションをとっている。他にも、掲げられているウクライナ国旗やブラジル国旗を指さしたり、“6年ぶりに来てくれてありがとう!”というサインに“ありがとうと!”返したり、と結構な時間をかけてコミュニケーションをとっていた。この光景をスタンド席から見ているはずなのに、なぜかColdplayとの距離は一切感じなかった。“ほんとに現在進行形のビッグなロックバンドなの?”と疑ってしまうほどのやさしさと温かさと距離の近さがあった。そんな中、クリスは“Can You Play EVERGLOW For My Husband In Heaven?”というサインを見つけて、カードを掲げていた観客をBステージへと招待。そのまま2人の横に座って、ピアノの弾き語りで“Everglow”を披露。ここまで楽しさや壮大さといった雰囲気に包まれていた会場の雰囲気は一点。歓声は上がっていたが、おそらくこの“Everglow”はここにいたどの観客にも刺さったはず。そんな雰囲気に会場は包まれた。個人的なハイライトはこの瞬間だった。バンドのやさしさや観客と繋がろうとする姿勢、そして曲の力も相まってすばらっしい時間だった。そして、カメザワは思いっきり食らって、しばらくジーンとしていた... “Everglow”が終わると、クリスは他のメンバーがいるメインステージへ移動。ザイロバンドが再び光だし、ドーム内に光の宇宙が再び現れる。そして、 “Charlie Brown”へ突入。会場には明るさが溢れていき、このアクトで一番キラキラした時間が過ぎた。曲が終わると、バンドの色は黄色一色になり、明るさと物悲しさを感じるあのギターイントロが鳴り響く。それが聞こえた瞬間、 “VIVA LA VIDA”の時にも勝る大歓声が上がる。

黄色く染まる東京ドーム

クリスのカウントダウンでバンドが一斉に演奏を始めて、(さっきやるって思いっきりバラしてた)“Yellow”が披露される。黄色一色の東京ドームに優しくてどこか悲しげな音とクリスのボーカルが響き渡る。観客は初めから大合唱!バンドはメインステージを縦横無尽に動き回り、バンドのファーストインパクトとなった音楽を奏でる。ドームの天井までにも黄色のリカ利が照らされて、Yellowに染まった東京ドームには優しい音楽が鳴り続ける。 “Yellow”が終わり、会場が大歓声に包まれる中、次のステージへ転換していく。

<Act3: Stars>


 これまで過去の作品からの曲が多めだったが、ここからは新作の楽曲が次々に披露される。まずは“Human Heart” 。会場はステージ上の青い光が真っ暗なドームに映える中で、クリスがBステージ上のパペット(“The Weirdos”のボーカル:エンジェル・ムーンと言うらしい)とデュエットしていく。2人の声が重なり合い、会場内にはザイロバンドによって大きなハートが出来上がっていた。そんな静かで美しい曲から一転し、今回のライブで一番激しい楽曲“People Of The Pride”へ突入。ギターがこの日一番の激しい演奏を見して、ステージ上には息つく間もなく炎が上がる。ステージは激しく光を放つ。パワフルな楽曲でガンガン進んでいき、その激しさは一切やまなかった。まぶしさとパワフルさから一転し、クリスがピアノに座って、メインステージで“Clocks”を演奏する。場内は緑一色となり、スクリーンにはピアノを弾くクリスのシルエットが映し出された。キレイなピアノの音と、バンドの奏でる壮大な音が混ざり合って、会場を飲み込んでいく。ザイロバンドも緑色に染まる中、曲は壮大さを増して進んでいく...なんて書いているけど、実は演奏中ずっとこの曲のタイトルが思い出せずずっとモヤモヤしていた...。ここで書くけど、Coldplayのアルバムはほとんど聞いたけど、一部の曲は区別がつかないという少しいい加減な具合で今回のライブに参加している。ライブ前に友人にこのことを話すと、まあまあ笑われた...でも、そんな状態の自分でもガッツリ楽しめるし、タイトルが分からない今日でもグッと轢かれる瞬間が多かった。この“Clocks”はその一つで、個人的な中盤のハイライトになった。
 “Clocks”が終わると、場内には“Infinity Sign”に“Ever Tear Is A Waterfall”がミックスされた音楽が鳴り始める。ステージ上にはお面(というか被り物)をしたバンドメンバーが現れ、クリス・ガイ・ジョニーがBステージに登場。そのまま“Something Just Like This”と“Midnight”が披露される。“Something~”ではステージがきらびやかにライトアップされている中でクリスが手話で観客に向かって歌う。クリスのボーカルは流れていたが、彼は手話で歌っていた。そこから流れ込んだ“Midnight”では、青いライトがドームを支配して、スクリーンには宇宙をワープしてるような映像が流れる。そして曲自体もクラブで流れてもおかしくないようなリミックスになっていて、宇宙を飛んで行っている感覚に襲われた。

お面を被るクリス

そんな短い宇宙のワープが終わると、再びザイロバンドが赤やピンクに染まり、バンドメンバーはメインステージへ戻る。そこから始まったのはBTSとのコラボ楽曲“My Universe” 。実をいうと、初めて聞いたときはあまり好きじゃなかったこの曲も、今回の生パフォーマンスで聞いて一気に好きになった!コーラスの盛り上がる感じも好きだし、BTSの歌唱部分はほぼ韓国語になっている。そんなBTSの姿がスクリーンに映されると会場からは大歓声が再び起こる。“You (You), you are (You are) my universe!”から始まるコーラスではシングアロングが起こり、盛り上がりはただ膨れ上がっていく!曲終盤のかけ合わせもばっちり決まる!ザイロバンドによって赤やピンク、青に染まった星空の中で、大盛り上がりとなった。

スクリーンにはBTSの姿も


そのまま、次の曲へ流れ込む。助走となるイントロ部分では会場にいる誰もがシングアロング。いかにこの曲を待っていたかその期待が伝わる。そのままイントロ部分が終わり、曲がやっと始まるぞというタイミングで、急にストップ。会場がざわついた...自分もぶち上がる準備ばかりしてたので、“何事だ??”とやや焦る。すると、クリスが“スマホをしまって、今から起きることを楽しもう”的なMCをして、スマホをしまうように日本語・英語でお願い。いや~やられた。演出だった...少し拍子抜けしたところで曲が再び始まる。“'Cause you're a sky, 'cause you're a sky full of stars”から始まるイントロ部分では再び大合唱が起こり、会場は少しずつ温まっていく。ザイロバンドも光を放っている。イントロが終わって一旦暗転すると、“A Sky Full Of Stars”へと突入し、会場はザイロバンドが織りなす光の波とステージから放たれるレーザーの光に包まれる。光によって作られた“満点の星々が包み込む宇宙”でEDMのようにぶち上がっていく音楽が鳴り響き、観客は大歓声を送りながらその場で飛び跳ねている!クリスの歌声はどこまでも伸びていく中で、ただ盛り上がるだけ!この曲の映像は何度か見たことあったが、実際に体験すると楽しすぎる!!間違えなくライブ後半のハイライトであり、スマホ抜きでただ何も考えずに楽しめた!!

<Act4: Home>

ドームに広がる“宇宙”


 “A Sky Full of Stars”が終わるとしばらく暗転。少しするとザイロバンドが赤くひかり、場内が赤一色に染まる。メインステージには“夜明け”を表すような映像が映し出される。そして、会場には様々な“惑星”が出現。どうやら、舞台は宇宙から故郷(=“Home”)へ戻ってきたらしい。ザイロバンドの光が止むと、バンドがスポットライトを浴びてステージ上を歩く。Bステージからアリーナへ降りて、客席の間の道を進みCステージに登場する。これが今回一番バンドに近づけた瞬間だった...

まさに目と鼻の先!

自分のように後方席にいた人タイは大歓声をあげて、Cステージにやってきてくれたバンドを歓迎する。そんな中でアコースティック演奏で“Sparks”が始まった。これまでの盛り上がりとは一転して、穏やかな音がドームに広がる。そしてバンドメンバーがよく見える(笑)。会場の明かりはついていて、その他の演出は一切ない。ただ、“Sparks”だけが響いていた。それからしばらくMCタイム。クリスが自分たちが信じるのは“オア買いを愛し、労わりあい、支え合うこと”と表明し、“その人らしくあることを他の人が裁くことを望まない”と満員のドームで訴える。そして、現在進行形で世界で起こっている出来事にも触れて、誰かが苦しんでいる時は支え合わないといけないと訴える。とても真摯な姿勢が伝わってくる。ライブ中に感じていたバンドの持つやさしさの原動力はこの場でクリスが話したことに集約されていると感じた。そんなMCのあとに披露したのは“The Astronaut”。これはBTSのメンバーJINの曲で、Coldplayは作曲で参加している(後で調べてこのことは知った...)。直前のMCでも兵役へ参加しているBTSのメンバーに触れていて、このバンドの真摯な姿勢をより一層感じた。そんな“The Astronaut”はとてもやさしい曲だった。キレイなアコースティックサウンドとクリスの“美声”が会場に響き渡り、やさしさが再び会場を包み込む。曲終わりはクリスが一人Cステージに残って、最後まで歌いきる。曲が終わるとクリスもメインステージへ戻る。
 メインステージに4人が再集結すると、ザイロバンドがオレンジ色に光りだす。披露されたのは“Fix You”。優しいく始まり、進むにつれて壮大な世界が広がってくる。これもみんな大合唱。Cステージで会場を包んだやさしさがより一層強くなり、会場を染めるオレンジ色の光が優しいものに変わっていく。壮大さが増した中で歓声も最高潮に達する。それから続けて最後の曲“Biutyful”が披露される。ステージには中盤に出てきたムーン・エンジェルも出てきて、クリスと共に歌い上げる。会場はオレンジ一色から一転して、ブルーやピンク、緑の光に包まれる。そんな空間にキレイなコーラス・音が響き渡る。場内にはいたるところで紙吹雪が舞い、とても美しい光景が広がる。まるで何かを祝福するような空間が広がっている...ただただきれいだった...そんなビューティフルな光景に心奪われていると、曲のアウトロへ。バンドはこれでもかという具合に盛り上げていき、観客の歓声も大きくなる一方。あまりにも楽しかったので終わってほしくないと思いつつも、曲は最強用に達して終わる。前方では無数のテープが放たれて、フィナーレを飾った。バンドは退場。彼らがいなくなった後、スクリーン上には“BILIEVE IN LOVE”と映し出されていた。これにて終演。メインステージ横のスクリーンにはエンドロールが流れ、Coldplayによる宇宙の旅は終わった...

BELIEVE IN LOVE!

感想

 うわさに聞いていたColdplayのライブだが、とにかく楽しかった!曲に合わせて歌ったり、乗りに乗ったりするのも楽しい!ドームを光が包み込む光景はとても“キレイ・美しい”なんて言葉では足りないほどの壮観だった!そして、かれこれ20年以上のキャリアを持つはずなのにどこまでも親密で近くに感じて、観客一人一人に寄り添っているように感じる姿勢にただ心打たれた。これまでにかなりの数のライブに参加してきたけど、楽しさ以上に“感動した”と感じられるものはなかったかもしれないと思えるほど素晴らし2時間だった...そして、個人的に書き残しておきたいのは、Coldplayは2時間ずっと4人で演奏していたということ。今年見たロック系アクトはサポートメンバーを入れているグループが結構多い。それが良いとか悪いとかを言いたいわけじゃないけど、オルタナティブギターロックから壮大な音像の音楽、さらにはEDMにまで接近した音楽のすべてが終始4人で演奏されているということをやたら凄いと思っていた...さすがColdplayって感じ(偉そうだけど...) 。約25年に及ぶ積み重ねを見せつけられた...
 
冗談抜きで、2023年に参加したライブの中で一番楽しく、心打たれた瞬間の連続だった...
 
まぁ、そこそこ来日してくれるバンドなんで、また来てくれるでしょう...なんて思って、次の来日を首を長~くして待っていたい。
 
以上、まだ鮮度がある状態で書き留めたColdplayの2023年来日公演1日目の記録でした。

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