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夏には夏らしいイラストを!

こんにちは。同人イベントでオリジナルキャラの姉妹が出てくるマンガを出しているくもゆにと申します。今回はイラストメイキングのお話です。

イラストを描きたいタイミング

夏のコミティア向けのマンガも描き終わってますし、少し余裕ができたのでイラストを描こうという気分になりました。イラストは3月に描いていた「はるかぜエクスプローラー」からごぶさたでした。

オリジナルキャラクターの姉妹、左は姉の遥(はるか)、右は妹の菜摘(なつみ)です。私はイラストを描くときは左が姉、右が妹になるようにしています。

去年の夏の絵(夏の三部作)

去年は「夏の三部作」として夏らしい要素を集めた絵を描いていました。今年は去年と違う題材で、夏の要素のある絵を描いてみようと思います。

構図を考える

私はいつもCLIP STUDIO PAINTの3Dモデルを元にしてイラストを描いています。今回も3Dモデルを並べて構図の検討をしました。
キャンバスサイズは2800 x 2100 (H x W)でアスペクト比4 : 3です。

去年描いた海、お祭り、山とは違う題材として、キャンプの絵を描いてみることにしました。CLIP STUDIO ASSETSで3D素材を探してそれっぽく配置してみます。

テント、焚き火台、机、ランタン、アウトドアチェア。キャンプっぽいアイテムが目白押しですね。

3Dモデルはこちらの素材を使用しています。

今回も左に姉の遥(はるか)が、右に妹の菜摘(なつみ)が来るルールを踏襲します。

遥が熱弁して、菜摘がゆったり聞くようにしたかったので菜摘にコップを持たせました。

構図の中に何を入れるか決めます。キャラの特徴となる顔まわりも描き入れました。

余談ながら、姉は1人目なので「1本」のアホ毛、妹は2人目なので「2本」のお下げにしてシルエットだけでキャラクターが判別できるようにしています。

カラーラフ…というには雑な、検討用に色を仮で置いたものです。色の多いイラストを描くときにはこうして色のバランスを見ます。結果的にこのカラーラフの色合いとは違う服の色となりました。

キャラクターを描く

キャラクターの線画ができたところです。左右反転したりしてパーツを調整します。この時点で直しておかないとリカバリが大変です。

各部署にグラデーションマップを設定しました。色は塗り分けのための仮のものです。

3Dモデルから描き出した陰影に、足りない部分を補完して影を作ります。

私はグラデーションマップを使って色を塗っているので、影色はグラデーションマップに従って選択されます。

服の色を決めて、各種キャンプ用品を並べて様子をみたものです。

ランタンの明かりに照らされているようにしたかったので、服と肌の影色を濃くしました。こんなとき、グラデーションマップだとダブルクリックして影色を選ぶだけなので再調整も容易です。

菜摘にメガネを追加しました。菜摘のメガネはイラストでもマンガでも描き忘れがちなので、注意するようにしています。

キャンプ用品を描く

キャンプ用品のうち、テントを塗りました。また、テント内に寝袋を、炭と薪に質感の線を入れました。

各種キャンプ用品を塗り上げたところです。一段階前では積んであった手前の炭ですが、寝る前に語らっているようにしたかったので、くすぶっている様子に変更しました。

各用品の影はランタンの明かりを中心として外側に向かうよう描いています。イラストでフィクションはキャラクターだけ。こうした細かい部分がイラストでは大事と考えています。

背景を描く

星空と木々、地面を入れました。空はグラデーションマップで、天の川と木々はどちらもブラシで描いています。

背景が入ると急に完成度が上がった気分になります。

飲んでいるのは何?という疑問を消すため、コンロの上にメスティンを追加しました。遥の服の影色を調整してランタンの明かりを強調します。

菜摘のTシャツにアウトドアブランドっぽいロゴを追加しました。

キャラ全体に黄色のグラデーションマップを10%でかけ、色味を調整します。

夏の夜の絵だということを表すために蚊取り線香を設置しました。空には流れ星を入れて視線誘導を促すことにしました。流れ星の延長線上に遥の顔が来るようにしています。

参考写真を見ながらテントのディテールを追加しました。

視線誘導のため蚊取り線香の煙が菜摘になびくようにしました。少し肌寒い夏の夜、温かい紅茶を飲んでいるということにしました。菜摘は猫舌なので手に持ったままなかなか飲めず、遥は熱弁していて紅茶のティーバッグが浸かりっぱなしです。

「ゆめみぼしトークナイト」完成!

全体を調整して投稿しました。

イラストは今年の暑中見舞いとして七夕の夜に投稿しました。
(二十四節気では七夕ごろから小暑なので暑中見舞い扱いです)

イラスト制作にかかった期間は7月2日から7日の6日間です。3日間でほとんど描き上げて、あとは気になる部分を都度修正という形で完成までもっていきました。細かい部分を直すにはどうしても時間が必要なように感じます。

イラストは客観視するとよくなる?はず?

私はイラスト制作するとき、完成が近づいてきたら、普段持ち歩いているiPad miniの壁紙にイラストを設定してことあるごとに眺め、変な部分がないかじっくり確認することにしています。この方法、単純なようでかなり効果的です。参考になりましたら幸いです。

ここまでお読みくださりありがとうございました!

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