覆面作家企画8 後書き

 五月初旬。
 私はドキドキしていた。今日は覆面作家企画8が始まる日。Aブロックに配置された私にとっては提出した作品が公になる日でもある。
 覆面作家企画の参加は5以来だ。他の方はどんな作品を書かれているのだろう。感想も推理もとても楽しみだ。ああでも、誤字脱字があったらどうしよう。
 そんな期待と不安を胸に、『作品一覧』ページを開く。

「って、一番上かよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 そんなわけで。
 A01の糸子教授の話を書いたのは、川辺でした。
 一番上がマッドな話でごめんなさいね。(糸子教授風謝罪)

 では、テンプレートにそって後書きです。
 長いよ。

■作者名
川辺都

■サイト名&アドレス
雨月 https://rainmoon.net

■参加ブロック
Aブロック

■作品番号、作品タイトル、作品アドレス
A-01 糸子教授の人生リセット研究所

■ジャンル
SF入った現代もの

■あらすじ
人生をリセットさせる装置があるらしい。
お金の匂いを嗅ぎつけた山口あや(仮)は人生リセット研究所の門をくぐるが⋯⋯。

■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。
https://note.mu/kmyako/n/nbfc2bee7f7e6

■推理をかわすための作戦は?
「⋯⋯」と『』を使わないようにしました。その他は完全に私がいつも書く話です。
あまりに自分の書く話すぎたので、意気込みで思いっきりボカしたのが精一杯のフェイクです。
あとは、サイト最新作の『音色の研究』を推理の参考資料として推しました。ほら、参考資料のタイトルが『研究』かぶりとか、逆にフェイクになるかな〜と思って。逆にね。
まあ、最近あまりこちらに話を上げてなかったので、他に推す作品がなかったというのもありますが。(ちなみに『音色の研究』は『緋色の研究』をもじってます)

探偵さんたちの推理を読みながら、「オノマトペをひらがなにすればよかった」って思いました。多分毎回思ってます。

■この企画のために書いた作品、他にもありましたか?その作品を提出しなかった理由は?

一ヶ月くらいかけてファンタジーを書いてたんですが、書きながらずっと「ヤバい、この話面白くない」と思っていました。そして書き上がっても何となく気に入らなかったのです。

■作品のネタを思いついたきっかけは?

覆面作家企画の締め切りが二週間後に迫ったある日。

旦那「『人生リセットボタン』があったらなあ(笑)」
私「そ れ だ ! !」(カチャカチャカチャカチャ)(←脳内でプロットが組みあがる音)

せっかくいろんな方に読んでもらえるなら、一ヶ月で書いた気に入らない話より、脳内プロット三日+執筆四時間半の気に入った話だよね。

ググッたところ『人生リセットボタン』はボカロの曲にあるようなので、最終的に『人生リセット装置』になりました。

■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。

最初は城島視点で書いてたんですが、起こったことが淡々と並んでいくだけで、書きにくいし読んでも面白くないしで大変でした。
最後の依頼人として出てくる予定だった山口あや(仮)を主人公に変えてからは、ガァーと一気に話ができました。

タイトルは「この話はこのタイトル以外考えられない!」(ガラガラピシャーン)(←カミナリの音)という天啓のようなひらめきを得てつけました。

■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。

そんなこんなで早めに準備を始めたにも関わらず、結構ギリギリでした。
執筆始めて四時間半で書き上がり、推敲もつじつま合わせの微修正と誤字脱字チェックくらいでほぼほぼ初稿のまま。削った部分はないです。
まあ、それってつまり。
私が書きやすい題材(現代もの。理系要素入ってる。ちょっと不思議。キャラがメインで進む話)+書きやすいキャラ(お金が大事な女性キャラ)になるわけで。

『覆面』作家企画、とは?(哲学)

城島は書いてるうちにここ数年の推しキャラ(六つ子の四男)に似てきてどうしようかと思いましたが、「あくまで私の思う四男なわけで公式とは別人だし」と開き直ってそのまま押し切っております。
私は自分の推しを何だと思っているのか。

糸子教授は書きながら、誰かに似てるなーと思ってたんですが、あの、実は、うちのお婆ちゃん(リアル身内)に似てましてですね。お婆ちゃん、天寿を全うするまで女学生の心を失わなかったんですよ。(誰にも伝わらない話)雰囲気の話で、マッドサイエンティストではなかったですよ!

登場人物の名前の話。
ええっと、実は『手に苦労が見える』ということで第一次産業に見識の深いアイドルさんの名前をお借りしたんですよね。うん。あんなことになるなんて思わなかったよね(遠い目)。
提出しようと思っていた日に最初のニュースが出て白目むきましたが、名前借りただけだし!性格寄せてないし!別人だし!(二回目)とそのまま出しました。
糸子もアナグラムで名前つけてます。(アルファベットにして並べ替えてね)北川は事務所のしゃちょ⋯⋯。

■その作品の続編または長編化のご予定は?

続編の予定はないですねー。
けど、こんな会話は考えてました。

「山口さん、この書類お願い」
「教授、これを言うのは八回目なんですが、あの、実は私の名前、本当は山口じゃなくてですね⋯⋯」
「?」
「この名前、偽名なんです」
「あらそう。じゃあ、この書類お願いね。あやさん」
「⋯⋯もう、山口あやでいいです」

〜山口あや(仮)から(仮)がとれた日〜

■その作品で気に入っている箇所はどこですか?

「もうわかってるんだよ。君がお金を盗る目的でここに来たこととか、二十二歳ってサバ読んでるけど本当は二十六歳ってこととか」
「嘘、何で」
「肌のハリとツヤ」
「年齢の話じゃなくて!」

■推理期間中、褒められた点は?
・何を見ても横領のことしか頭にない主人公
・糸子教授のマッドさ具合。
・糸子教授が可愛い。上品。(お婆ちゃんありがとう!)

■推理されてみて、いかがでしたか?

自分の癖を真剣に検証してもらえることはほぼないので、とても楽しかったです。
探偵の皆さま、本当にありがとうございました!

■あなたの作品だと推理された作品はありましたか?

書いている人がミステリー好きということで『導かれた先は』を上げていただきました。
『最果ての巫女』も上げていただいていて、とても光栄でした。

■あなたの作品が他の方の作品だと推理された作者さんはいましたか?

すずさんと織人さんですね。
マッドなサイエンティストな話なのに、何かすみません。

■推理してみて、いかがでしたか?

理系推理をやってみたんですが、作者さんを特定するまでには至らず、無念です。
確実に正解がわかっている自分を外さず、For文をちゃんと53個書いたことだけは褒めて下さい(笑)。

■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?

別の方の推理の中で『普段ファンタジーを書いてる方は現代ものを書いても情景描写がキラキラしている』とおっしゃってる探偵さんがいらして、それだ!と。確かに普段現代ものメインで書いてる私は、ファンタジー書いてもキラキラしてないな、と。
現代もの書きさん全員に当てはまるわけではなく、あくまで私の話なのですが。
今度キラキラしたファンタジーに挑戦してみたいですね。

あと、みんなオノマトペをカタカナで書かないのね。

■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。

A05 現代人外住宅事情
最後にゾクっとくる話大好き。

A06 魔女と秘密の88手
読者への挑戦状、素敵。

A10 ハンスと五本指の魔法
絵本でも読みたい。

A11 黄昏時にその店は開く
文字の飯テロ。

B04 マリー・アントワネットの手を取って
アマデウス視点の話も読みたい。

B06 手児奈物語
平安の話が読めるなんて!

B10 ローマでも長安でも洛陽でもない、ある都の休日
世界観が凄い。

C06 憎たらしい愛にさながら
愛という言葉以外思いつかない。

C09 プディヤの祈りは銀の蝶になって
キラキラした情景と少女の思慕が素敵。

D02 神の庭
リュミエレ好き。

D06 ヴォストーク・デイ
ペンギン⋯⋯。

D08 嗚呼 美シキ兄妹愛哉
能力者もの好き。

E03 機械細工職人と機械義手
機械細工萌え。

E05 キズアト
設定も二人の関係性も全てが好き。

E07 楽園の手
楽園、とは。

E09 夜の谷で
『綺麗な手』の余韻が素敵。

E10 夢の異世界ダンジョンへGO!
すね毛の衝撃。

■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください。

A04 地面に手が生えていた
B02 フーガには二つ星を連ねて
B07 イハンスにやらせろ
D09 てとてとて
D10 吾輩はルンタくんである
E06 幕張でバーチャルアイドルミゾレと握手

■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。

B09 手の行く方へ
手が歩くという発想とストーリーの構成がお見事でした。

C02 月下鴨川、モノノケ踊りて、絵師が狩る。
私の好みにダイレクトアタックでした。面白かったです。

E01 銀の御手のサジタリウス
全ての表現が素晴らしかったです。

美味しい珈琲を飲みます!