「The Blues Brothers2000」への愛

随分と間隔が空いたnote、飽きたわけではない。
前回紹介した映画「The Blues Brothers」の続編について。
Youtubeでの公式な映像クリップがないので、サブスク音源をちょこちょこと紹介しながら。
ちなみにこちら300円くらいでレンタルできます。
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00JAALO4C/ref=atv_dp_share_cu_r

概要とあらすじ

発表されたのは第1作から18年、1998年のことで、主演の一人であるジョン・ベルーシ(ジェイク)は1982年に薬物のODで急逝し、残されたダン・エイクロイド(エルウッド)が新しいブルース・ブラザース・バンドを描いたのがこの作品だ。

1作目での騒動に関する服役から18年が経ち、出所したエルウッドはかつて自分がジェイクを迎えたように兄弟の迎えを待つが一向に現れない。看守からジェイクの死を知らされ、天涯孤独となったエルウッドは、かつて育った孤児院の院長から少年を半日預かる。
院に戻すことなどすっかり忘れて行動するうちに、旧メンバーの酒場で新たな出会いを果たすなどして、バンドの再結成を決意。メンバーをもう一度かき集め、道中はロシアン・マフィアや警察、白人至上主義団体に追われながら、ルイジアナの魔女と呼ばれる謎の富豪が主催するバンド・コンテストを目指す…。という流れ。
最後の方、意味分からんと思うが本当にそういう感じです。

新しい兄弟

劇中で再結成されるブルース・ブラザース・バンド。演奏隊は18年前のメンバーが欠けることなく参加しており、ボーカリストとして新たに3人のメンバーが加わる。
①バスター
前節で登場した養護院で暮らす幼い男の子。車中でシケモクを吸おうとしたり、スリの技を覚えていたりもするが、エルウッドと行動を共にする中ですっかりメンバーの一員に。
②マイティ・マック(演:ジョン・グッドマン)
バンドのドラマー、ウィリーが営んでいる酒場のバーテン。
ウィリーの留守中にみかじめを求めに来たロシアンマフィアを排除するエルウッドを手伝う褒美にステージで披露した歌のクオリティの高さからエルウッドが惚れ込み、メンバー入り。
演じているジョン・グッドマンはその他にも多くの映画に出演しており、声優としてもモンスターズ・インクのサリー役を務めている。また、ジェイク亡き後に実際のバンドメンバーとしても加入しライブも行っている。
これがまたいい〜声してます。

③キャブ(演:ジョー・モートン)
シカゴ警察の署長。実は二人の育ての親とも言えるカーティス(演:キャブ・キャロウェイ)の隠し子であり、それを伝えに(そして金を借りに)来たエルウッドを一蹴。その後、バスターを誘拐したという通報を受けて彼を追う道中、ジェームス・ブラウン演じる牧師の伝導集会で啓示を受けて転生、メンバーとなる。
俳優のジョー・モートンはターミネーター2にも出ていたりする。


ゲストは更に強力に

前作に続いてミュージシャンのゲストは多く、ギターのマット・マーフィの妻としてアレサ・フランクリンは「R.E.S.P.E.C.T.」を披露。

ジェームズ・ブラウンと共に伝導集会で説教をする牧師は「サムアンドデイブ」のサム・ムーアで、ゴスペルを歌い上げる。

キーボードのマーフの再就職先では、エディ・フロイドウィルソン・ピケットという2人の大シンガーが上司として。

バンドコンテストの主催者、クイーン・ムセットはエリカ・バドゥが演じ、The Beginning Of The End の「Funky Nassau」を魔法で操ったブルース・ブラザースと共に。

そしてバンド・コンテストの相手である「ルイジアナ・ゲーター・ボーイズ」にはB.B.キングエリック・クラプトンが並び立つ。

他にもキチンと挙げるとジュニア・ウェルズやブルーストラベラー、ルイジアナ・ゲーター・ボーイズの中にもボ・ディドリーやらDr.ジョンやらアイザック・ヘイズやら、大量に…..


1作目とのリンク

続編ものといえば前作からのオマージュは探したくなるところ。
ぜひ下記のシーンは2作を見比べみてほしい。
・バスターのシケモクをエルウッドが捨てるところ
元は1作目序盤でジェイクが故障したシガーライターを投げ捨てるシーン。
・エルウッドがキャブに投げ飛ばされる階段落ち
1作目では孤児院で椅子ごと転がり落ちる。
・キャブが音楽に目覚める場面
1作目でジェイクがジェームズ牧師の説教から天啓を受ける場面のオマージュ。

他にも細かく前作からの影響を受けたシーンがあるのでご注目。


これは孤独な者達が家族になる物語

ここまで映画の注目ポイント・解説を続けてきたが、最後だけ自分がこの作品に感じることを。気楽に笑って音楽を楽しめるという点は前作から変わっていないが、孤独な者達が家族になる物語でもある。
唯一の家族と言える義兄弟を失ったエルウッド。養護院で育っているバスター。某百科事典サイトで、「二人は意気投合し」と書かれているが、そんなに単純なものではない。
序盤にエルウッドは音楽の力を語るが、バスターにはまるで刺さっていないようす。しかし、中盤、バンドの危機を救う際にその言葉は再び登場し、彼の心に確かに残っていたことが示される。
互いに押し付けられた同行から、いつの間にか帰ることを忘れ、エルウッドの背中を見続けたバスターはいつの間にか音楽の力を学び取って親子になっていったのだ。
この視点で見ると、ラストシーンはとても印象的なものになるはず。

ああ、誰か見て感想聞かせてほしい。。。

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