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19歳女子、1人でラーメン屋さんへ行く。

1ヶ月前、私の中にはこんな欲望が芽生えていた。
1人でラーメン屋さんに行きたい。

だが当時はまだ学校が忙しく、ひとりでゆっくり余裕を持ってどこかへ食べに行けるなんてことはなかった。

そうだ。春休み中に行こう。春だ。ぽかぽかな3月に、1人でラーメン屋さんへ行こう。

そんなことを決心してから1ヶ月が経った。

🍜

選ばれたのは一蘭でした。

一蘭というのはなんかすごいらしい。よく分からないけどなんかすごいらしい。というのを、Instagramの誰かの投稿で見たのだ。

お店に着いたのは13時半頃。まだお昼時だというのに、あまり混んではいなかった。平日だからだろうか。

中に入ると、入口のすぐ近くに食券機があった。ほう、一蘭は注文ボタンではなく食券で注文するのか。

今回注文したのはこの2つだ。

基本的なラーメンを1つ。それと卵。
卵がないとラーメンじゃないとすら思っている。あと絶対半熟がいい。

店員さんに案内され、席に座る。机の上には、アンケートハガキのようなものが1枚置いてあった。オーダー用紙だった。好みの味の濃さや具材の有無、麺の硬さなどを選んで提出する。あとは待つだけなのだという。

なにそれすごい。ハガキに書くんだ。

赤い秘伝のたれは、店員さんにお願いして1/4にしてもらった。

まず最初に出されたのはゆで卵だった。この卵には、こんな黄色いカードがついてきた。

「殻がむきにくい」「黄身が黒っぽく変色している」ということがごく稀にございます。品質に一切影響はありませんがお取替えいたしますので従業員にこのカードをお渡しください。

黄身が黒っぽいからというのはまだ分かるけど、殻が剥きにくいってだけで交換を求めるお客さんっているんだ…。

ラーメンが出てくる間に思っていたのだが、一蘭はお客さんに対する気配りがすごい。

まず、誰の顔も見ずに食べられる。左右は板で遮られ、前は暖簾で遮られている。私は1人で食べに行く時、他のお客さんや店員さんに食べ方をチェックされていないか気にしてしまうことがある。このサービスは私のような人向けだと思う。

お水はわざわざ入れ替えを注文したり、取りに行ったりしなくていい。自分の席から1歩も動かずに継ぎ足せる。

食べている時に席をお手洗いへ行きたくなったけれど、その間に片付けられてしまわないか不安だ。そんな時には、要望が書いてある札を使うことができる。これがあれば、無言で席を離れられる。

言いたいけど言いづらい要望も、これがあれば大丈夫。

なんなら最初から最後まで、店員さんと会話せずにラーメンを食べ終えることも可能かもしれない。誰とも喋りたくないくらい落ち込んでるけどラーメンが食べたい。そういう時はここに来よう。

🍜

そんなことを考えているとラーメンが到着した。
この間約5分。早い。めっちゃ早い。今まで行ったラーメン屋さんの中で1番早い。

ゆで卵は自分で割って載せた

食べるためにラーメンに顔が近づく。不思議なことに、とんこつラーメンなのにとんこつのワイルドな匂いが全くしない。

チャーシューは…ほわあ…やらかい…。歯が要らないってほどじゃないけど、噛まないとダメだけど、やらかい。脂っこ過ぎないのも良きかな。

4分の1にしてもらった赤い秘伝のたれは、それでも少々辛かった。だけど辛いだけではなく、その中にもう数種類くらい何かがいる気がした。

スープはドロッとしておらず、さらりとしていて飲みやすい。なんでなの。こんなにドロッとしてそうな見た目なのに。これ、飲み干しちゃうんじゃないかな。

【結果】
飲み干した。

ラーメン屋さんでスープを飲み干したのは、これが初めてだ。だってこんなに飲みやすくて美味しいなんて知らなかったんだもん。あと、飲み干したら器の底に何か書いてあるって聞いて気になったんだもん。

🍜

この一滴が最高の喜びです

私は今までラーメン屋さんでは、塩分を気にしてスープは飲み干さないことが多かった。でも一蘭では塩分なんてどうでもよかった。それくらいスープも美味しかったのだ。

昔テレビで、とんこつスープは喉に良いというのを見た。一蘭のとんこつスープのみを小さな水筒に入れて、「あ、今日喉ヤバいかも」という日にひと口飲んでみたい。

因みにスープを飲み干す際にはお水もたくさん飲んだので、食べ終わった頃にはお水とスープでお腹がタポタポになっていた。もうスープを飲みながらお水を一気飲みするのは辞めようと思う。