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まかまかろんろんまかろんろん

誕生日ケーキはマカロンにした。

袋を開くと6つのマカロンが箱に詰められていて、ご丁寧に蝶々結びの赤いリボンまでついている。

落としてしまわないよう慎重に箱を取り出したら、まずは気の済むまで撮影大会だ。

それが終わったらようやく箱からマカロンを取り出してじっくり眺める。ここまでが私の開封の儀だ。

🍓

味はフランボワーズ、チョコ、バニラ、抹茶、マンゴー、葡萄の6つ。

「フランボワーズ」というのがその店で1番美味しいマカロンらしい。なにだそれ。フランボワーズってなにだそれ。初耳だぞ。

薄いピンク色。間に茶色いクリーム(?)と、細かく砕かれた飴のようなものが挟まっていた。

齧ってみると、ほんのり甘酸っぱくてクリーム(?)がとろとろ。こういうの、嫌いじゃない。むしろ好き。

🍓

おいしいおいしいって食べてたら、もうあと1つしかなかった。食べ物の悲しいところは、食べるとなくなってしまうところだ。

最後に残った葡萄味、どうしようかな。食べちゃおうかな。

でも妹が帰って来たら「なんで取っとかなかったの!」って言うに決まってる。

よし。ここは姉として葡萄味だけ残しておこう。葡萄が好きなあの子も喜ぶだろうし、何より騒がれない。

とか書いていたら妹が帰って来た。

妹:ねえマカロンはー?
私:冷蔵庫の中よ。(帰って来て開口一番それかよ)(ただいまより食欲…)
妹:何味ー?
私:葡萄。どう?おいしい?
妹:んー、ブラックサンダーの方がおいしい。
私:えっ
妹:すごい味。フッ素みたいな味。

酷い言われ様だった。可哀想な葡萄味。