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曲解説一挙公開!!〜ボカロ曲シリーズ「煩悩編」完結に向けて〜

皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
Attack of the third movement -第3楽章が揺さぶる- @見守り仮面Pでございます。

さて、少し時間が空いてしまいましたが、前回の「背信」曲解説も非常に真面目に書かせていただいたため、今回も真面目に曲解説を書こうと思います。今回はおそらくこれまでで最もマスターベーション的な記事になりますが何卒ご容赦ください。

まずは今回筆を執った理由についてです。
実は私が約4ヶ月前から続けてきたボカロ曲シリーズ「煩悩編」がついに完結を迎えます。この場を借りて、同シリーズの曲解説を簡潔かつ一気にしてしまいたいという性的衝動にかられたためです。

こちらをご覧ください。

図解:ボカロ曲シリーズ「煩悩編」
図解:ボカロ曲シリーズ「煩悩編」

2/11に投稿をした「藍天」という曲からこの「煩悩編」はスタートしました。全部で5部構成となっており、それぞれ人の気持ちや状況の変化を時系列順にして曲を出してみたいと思い、実は密かにこのシリーズを始めていました。
「決別」→「未練」→「悲哀」→「憎悪」→「解放」がそれぞれの曲のテーマになっています。失恋をした後の気持ちを思い浮かべていただくとわかりやすいかもしれません。
それではそれぞれの曲の歌詞の一部抜粋をベースとした簡潔な曲解説をお楽しみくださいませ。(Youtube聴かなくてもなんとなく理解していただけるような作りにしてありますのでご安心を!笑)

●曲解説「藍天」 (テーマ:決別)

※イラスト;ノーコピーライトガール様https://fromtheasia.com/illustration/nocopyrightgirl

”深い傷 癒すべく
 手首から 青い血を”

歌詞やMVから想像できるシーンはおそらく浴槽でのリストカットかと思います。この世との「決別」という意味と自分の過去との「決別」、ネガティブな意味とポジティブな意味を込めるために赤ではなく青い血としました。例えば恋人と別れた直後って死にたくなるような絶望に襲われることもあれば、スッキリすることもあると思います。人によって様々な感情が渦巻く時機なのでネガティブな意味だけではなく、ポジティブな意味も持たせる必要があると思いました。

(※裏話;過去との決別という意味では、これまでノーコピーライトガール様のイラストを借りっぱなしだったので、その同氏への依存心との決別という意味も込めていました。実際、次の曲から自身でイラストを描くようになりました笑)

●曲解説「改善を強いる」 (テーマ:未練)

”今が耐え時 そう言い聞かせながらも
 波打つ脈が 心臓を締め付ける”

”「まだかよ、返事は…」”

これは男性に多い傾向なのかもしれないのですが、別れた直後はスッキリしていても次第に未練が甦ってくることってあるんじゃないかなと思います。その様子をこの曲で表現しました。
「あわよくばヨリを戻したい。連絡してみようかどうしようか…。勇気を出して連絡してみて返事は来たんだけど、その後がなかなか続かない。苦しい。勘弁してくれ。」みたいな、そんな気持ちと葛藤している様子をこの曲で表現しました。

●曲解説「散りゆく白」 (テーマ:悲哀)

”私を癒すのは貴華(あなた)だけ
 どうかこの自責と懺悔を
  不埒な雌蕊(めしべ)で受け入れて”

”悪夢を殺すのは貴華だけ
 どうかこの空虚な贋(まやかし)に
  不憫な雄蕊(おしべ)を突き刺して”

「とうとう本当に連絡が来なくなってしまった。どうやら相手には新しい恋人ができてしまったようだ。」
まだまだ未練タラタラなのにこんなことになってしまって、悲しみと苦しみに襲われている様子を表現したのがこの曲です。おそらくこの曲がこの煩悩シリーズの中で最もエモーショナルであるという観点からボカコレ2022春の参加作品にしました。シーケンシャルかつベロシティ一定の常に16分刻みのピアノの音で無情にも散っていく桜の花びらを表現しました。
この作品を語るにあたり、上記の歌詞抜粋が非常に大きなポイントになっています。この曲の大まかな意味は「悲しみにくれる私を癒してくれるのは桜の花びらぐらいしかないのにどうしてそんな簡単に散ってしまうの」みたいな感じなのですが、上記のように雄蕊(おしべ)/雌蕊(めしべ)というワードを用いたのには理由があります。
おそらく未練というものは、精神的/純愛的な感情だけでなく肉体的/性愛的な感情との間に介在していると思っています。この後者の、つまりはセックスに対する未練を想起させるためにこの2つの言葉を使いました。一筋縄では語れないのが未練に起因する悲哀なのではないかと考えました。

●曲解説「毒拶」 (テーマ:憎悪)

”冷却的期間 もう十二分に経過したわ”

”その痛みと比例するほどの心労を
 味わってきたの だからお願い「死んで」”

もう当人は冷却期間を十分に設けたので未練は完全に無くなり、自分がされたことに対する憎しみだけが残っていると"錯覚"している状態をこの曲で表現しました。憎しみを持つということは第三者的に見ればまだ未練はあるということになります。ただ当人は深層心理の中で相手を恨むことでそれを無いものだと思い込んでしまいたいのかもしれないですね。
突然連絡が来なくなってしまった。悲しい、辛い、苦しい、憎らしいといった形で感情が変化してしまった様子です。拒絶されることがどれだけ辛いことか。当人はその恨みに任せて復讐を実行する、そんな曲です。

●新曲について

この次に来るのが6/17投稿予定の新曲になります。テーマは「解放」。後日noteにてこの新曲の解説を書かせていただこうと思います。どうぞお楽しみに!

●「背信」との関係性

「背信」サムネイル画像

関係性は全くありません笑
"ワタシダケヒトリボッチ"という歌詞が登場するのもそのためですし、この曲だけ前回特出しして解説したのもこの曲を仲間外れにするためです。
つまりは赤の他人。赤の他人からしたら、人の失恋なんてどうでもいいですもんね。
そんな意味も込めていました。

▶︎バックナンバー:曲解説「背信」

というわけで長々と語ってしまい大変失礼しました。

「煩悩編」は今週、6/17(金)アップ予定の新曲で完結いたします。
ぜひお聴きいただければと思います!

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