見出し画像

人は何かに依存して生きる。

宇佐見りん著「推し、燃ゆ。」を読んだ。

主人公は勉強ができない、バイトでも叱られたり焦ったりしてばかり、いろんな生きづらさを抱えて生きている。

そんな彼女を支えているのが推しの存在だ。しかし、その推しがある日炎上する。推しの言動、行動を調べつくして、推し活にすべてをささげてきた少女が、だんだんと壊れてくる。

彼女にとっては、推しがすべてだった。彼女は推しに依存していた。しかし、その依存対象が、自分の応援できないほど手の届かない存在になったとき、心の支えがガラガラと崩れてしまう。


人は皆、何かに依存して生きている。それは、推しなのか、恋人なのか、子供なのか、仕事なのか、趣味なのか、人によってさまざまだ。

それらは心の支えとなって、この生きづらい世の中をサバイブするのにエネルギー源となって、私たちに力を与えてくれる。しかし、その対象が人であると、ある日突然会えなくなったり、病気になったり、炎上したりして、心の平穏がかき乱される。

レディーガガはかつて、「男は平気で裏切るけれど、築いたキャリアは裏切らない」と語った。恋人に突然、「もう俺は君を愛していない」といわれたそうだ。


わたしにとっての依存先はLINEスタンプだ。いやなことがあったり、疲れたりしていても、LINEスタンプを作っていると、元気になれる。人じゃないから、裏切られない。

でも、10年後、20年後にもLINEスタンプはあるだろうか?

大事なのは一つだけではなく、複数の依存先をもつことだ。それも、たばこやアルコール、ギャンブルなど健康・お金に害を及ぼす恐れがあるものではなくて、

絵をかくことだったり、スポーツをすることだったり、散歩することだったり、読書することだったり。

好奇心を失わないこと、いろんなことにチャレンジすること

それがいいんじゃないかな。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?