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メトロンズ第1回公演『副担任会議』感想

4/21(水)〜4/24(土)。赤坂RED THEATERにて。お笑いコンビ しずるさん・サルゴリラさん・ライスさんと作家中村元樹さんの同期で組まれたユニット"メトロンズ"の記念すべき旗揚げ公演『副担任会議』が開催。(※4/25が本来千穐楽日だったが緊急事態宣言発令のため中止)

こちらを観た感想を、こういうのは慣れてないし文を書く力も持ち合わせてないので拙いながらも、私の中で思ったままのことを備忘録って感じでnoteに残そうと思います。ネタバレ含んでます。アーカイブ配信でこれから観るよという方ネタバレは避けたいよという方はご注意くださいませ。


まずは全体的な感想を。

めちゃくちゃたくさん笑いました(笑)告知の時点では「お笑いライブとは違う完全にお芝居に振り切ります」とメンバーおっしゃってたので、笑いどころもしかしたら抑えるのかも?と個人的には思ってたのですが、蓋を開けたらもうたくさん笑いました(笑)

舞台が学校のお話だったわけですが、そこには"大人たちの青春"が詰まってました。この人たちは終始何をしてるんだ(笑)バカだなぁしょうもないなぁでもそんなしょうもないことに熱くなってるって構図がまた面白いんだよなぁ!って感情にもなれて、一方でほんとうに学生さんくらいの年代なら(なんなら大人でも)刺さるメッセージ性を含みしめるところはしめるポイントも散りばめられてて。

後"お笑いでもお芝居でもない新しいもの"とメンバーはよくおっしゃってましたが本当にその通りだと思いました。

お芝居ではあるのですが、例えば登場人物間でヒートアップしてゆく会話の応酬を観てると漫才のスタイルを彷彿して。コントとはまた一味違う、というのも例えばコントは設定シチュエーションが非現実的であったりセリフが不条理みたいなのがあってそこで面白いってのがあるけど、今作品はシチュエーションもリアリティがあってセリフも中身紐解けばシンプル。展開自体はそこまで"お笑いお笑い"しているわけではなかった。でもメトロンズの強み"演技力"を始め、表情・仕草・間の取り方…etcでお笑いになってる。

お笑いとお芝居のハイブリッドを観ることが出来たと思いました。


次に細かく、私が直接劇場に足運んで観に行ったのは、21日水曜の初日公演・24日土曜の昼夜公演の計3回。それぞれの回ごとに感想を。

まず21日水曜の初日公演。「初日おめでとうございます」ってお決まり文句(?)が初日にはありますが、作品観終わった後この気持ちが物凄く大きくなった。「本当に…ほんっっっとうに…おめでとうございます!!」って感じ。

この想いが強くなったのは最後の入学式のシーンでした。副担任6名が一人ずつ前に出て新一年生にメッセージを残すシーン。胸が熱くなるウルっとなるところなのですが、ここで小野田先生演じる村上さんと木戸先生演じる赤羽さんが演技ではなく本当に涙を流されてるのを目の当たりにしました。本来であれば昨年お披露目になるはずだった公演が延期になり一年越しでついに公演できた喜び。白熱の稽古の末ついにこの日を迎えられた喜び。これらが詰まった涙だったのかなぁと個人的には思えてきて、このシーンで皆さまがこの公演にかけてきた"熱"一気に伝わってきました。

続いて24日昼公演。この日はお芝居を普段から良く観に行く友人を1人連れての観劇。せっかくの機会だからお芝居好きの友人にも観てもらいたいなぁと思ったので形にできたのが嬉しかった。

開演前から「黒板消しクリーナー懐かしい!」「あの壁に掲示されてるやつ何が書かれてるんだろうね?」「ちょっと古めかしいあの雰囲気。学校ってこんなんだよね」みたいな感じで盛り上がってました。開演前から見てて楽しいセット。素晴らしい。

本編中友人も大いに笑ってくれて隣で嬉しく思いながら私も2回目楽しく観ておりました。

ひとつ少し演者陣の声の裏返りがこの時気になってしまって「公演後半だもんなぁできるもんなら喉飴やハチミツ差し入れしたいなぁ」思ったのはここだけの話。

公演終了後友人にも「お笑い芸人さんだからこそできるコメディ作品を見た」「新鮮な雰囲気だった」って感想をもらいました。やっぱ"お笑いでもお芝居でもない新しいもの"ってのは本当なのかもなと思えた瞬間。一緒に観てくれてありがとう。

そのまま立て続けに24日夜公演。観るの3回目になって話や登場人物の人柄も分かってくると一人ひとりの表情仕草反応喋りの抑揚とにかく細やかなとこまで着目したくなるんですよ。目が足りない。

小野田先生が教室1発目入ってくるなり辺りキョロキョロ見回して"ふーんこんな感じなんだぁ"感出しまくってるところとか、金子先生が心を無にしてロボットのように黒板消してる作業中に誰かの発言で刺さるものがあったのかピタッと手を止める瞬間とか、嶋谷先生が副担任の見る目を変えたそうにしてる他の先生の盛り上がりっぷりを"なにそれ?"って感じで悪い意味で不思議そうに見つめる表情とか、木戸先生の朗らか全開から悪者全開まで目まぐるしく変わる人柄っぷりとか、副担任の見る目を変えたい話で盛り上がってる最中ずっと黙々と細やかに掃除をしている井口先生とか、論争がヒートアップしていくに連れ興奮さめやらぬ状態になる花岡先生とか…細かいとこ気づいて着目するたびまたクスッとなるんですよね。まだ細やかに観たい欲はおさまってないので、アーカイブ配信でまた楽しもうと思います。


長々となってしまいましたが言いたかった事はこんなもんかな。

今回は旗揚げ公演というのもあり、話の展開も誰もが難しく考えずとも笑えて心にくるものがある、男女世代問わずとっつきやすい、メトロンズをまずは知って欲しいという所謂自己紹介という意味ではとても良い作品だったのではないかなと個人的には思います。

今後2回目公演3回目公演と続いてく中でまた色々なテイストの作品を観れたら良いなと思い馳せつつ、これからもメトロンズの活躍を応援していきます。ひとまずは今年10月の第2回公演決定おめでとうございます。また赤坂レッドシアターで皆さまの活躍を観れるのを楽しみにしております。

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