NIKKEの世界をSCPっぽく書いてみた。「大地より咆哮を聞け、そは命を苅る者」ハーベスター

アイテム番号:RPC-0088
オブジェクトクラス:Tyrant
特別収容プロトコル:N/A。収容計画なし。RPC-0080と遭遇後は破壊目的の戦闘を許可します。
特別対応プロトコル:【編集時注記】昨今確認されるTyrantクラスの攻撃性と人的及び経済的コストを鑑み、■■■■年■■月■■日■■時■■分(GMT)に開かれた統合作戦本部会議においてTyrantクラスに関しては一切の収容及び鹵獲計画が凍結されることが決定しました。
この決定以降の全ての報告書には特別収容プロトコルに代わり特別対応プロトコルが記載されます。また、この決定以前に作成された報告書には特別対応プロトコルについての注記が加筆編集されます。【以上注記】

 RPC-0080には局所、特に関節部のみへの偏った攻撃を禁止します。これは当該ラプチャーにおいては「関節部位への重点的な攻撃が有効である」との不正確な情報が作戦地域において流布したためです。確かにRPC-0088の関節部は他のTyrant級ラプチャーの耐久力と比べれば防御力が低く、容易に破壊が可能であり、これによって攻撃開始から短時間でRPC-0088を転倒させることは可能です。しかしRPC-0088は転倒した後に行動が攻撃的になるという性質を持ち、これにより柔軟な対応に遅滞が発生、膨大な損害を被っているのが現状です。詳細は事案1を参照して下さい。

事案1:第8エレベーター守備中隊首席指揮官カーク中尉からの戦闘報告[撮影者不明]による記録映像からの書き起こし

[記録開始]
カーク中尉「右脚部に火力集中!」
[20秒間発砲音が続く。轟音]
ELY-owl[オウルタイプ登録番号不明](以下NIKKE-1)「ハーベスター転倒!」
[短い歓声の後、驚き戸惑う声]
カーク中尉「なんだ?何が起き」
NIKKE-1「小型のラプチャーが3,4…6体出現!ハーベスターの温度上昇中!」
カーク中尉「なに!いったいどういう」
NIKKE-1「ハーベスター!立ち上がりました!体勢を立て直してます!」
カーク中尉「[不適切な発言につき削除済み]どうすりゃいいんだ」
[記録終了]

RPC-0080を攻撃する際には、攻撃と並行して高感度型複合センサーを内蔵したNIKKEによるモニタリングをリアルタイムで行ってください。
追記:「攻撃・警戒位置表示レーザーシステム(Attack and Caution position Marking sysytem Applying Laser measurement)=ACaMAL(アカマル)」の実装以降は、同システムによる戦略的な攻撃が可能となりましたので、RPC-0088への作戦実施に関しては高感度型複合センサーを内蔵したNIKKEによるリアルタイムモニタリングは必須の条件ではありません。「ACaMAL」の概要はWPC-0110を参照して下さい。

説明:RPC-0088 は地上に生息する節足動物「クモ目(Araneae)」に近似するラプチャーです。作戦中の呼称は「ハーベスター」と決定しました。但し実際のクモ目と異なり脚部は4本です。頭部には複眼を持ち、口に当たる部分を大きく開いて咆哮することが確認されています。この咆哮にどのような意味があるかは不明です。頭部からは長い紐状の物体が複数垂れ下がっています。これに関連して現段階での研究から速射ライフル給弾用の弾帯ではないかという説が唱えられていますが、確証が得られるような報告はありません。
 [追記]Tyrant級ラプチャーは地上に生息する生物を模した形態の体躯を持つ個体が多く発見されています。これに関して、現段階での研究によりラプチャーは地上侵攻時に地上の生物のDNAを取り込む等の行為により新たな個体を生んでいるのではないかと推測されています。このことから、RPC-0088の頭部から垂れ下がる紐状の物体は多くのクモ目が出す「クモの糸」に関する遺伝子情報に関わっているのではないかという説も提唱されています。しかしRPC-0088がこの紐状の物体を攻撃に利用したという報告はまだなされていません。
 RPC-0088は速射対物ライフル、多層レーザー対物ライフル、投擲弾発射機を装備しており、これらを効果的に組み合わせて攻撃します。また、頭部に大出力レーザー砲を備えており作戦地域を薙ぎ払うような攻撃を行います。このレーザー砲は2回目の攻撃からは地上に存在するほとんどの遮蔽物となり得る物質を完全に破壊する威力を持ちます。このことから恐らくRPC-0088の内部でレーザーの超高密度化が行われているものと推測されます。
 作戦地域からの報告では、全高10mから50mまで報告に非常に幅があり、戦闘に当たった指揮官の心理的影響に大きく左右されているものと考えられます。詳細な大きさと重量は現在のところ計測が困難です。

補遺1:RPC-0088の脚部による直接攻撃と視界の妨害には細心の注意を払って下さい。詳細は事案2を参照して下さい。

事案2:第1独立NIKKE師団88244中隊首席指揮官KMA中尉の戦闘報告(映像カメラ内蔵NIKKEによる記録映像からの書き起こし)
[轟音が響くと同時に視界が何かに遮られる]
指揮官KMA「なんだ!どうした!状況報告!」
登録番号Tet-Ocn.S48ad73105(以下NIKKE-1)「あ、あ、脚です!ラプチャーの脚が!」
指揮官KMA「状況報告は簡潔に!」
NIKKE-1「ラプチャーが私たちの目の前の地面に、脚を、突き刺してます!視界が遮られました!…ハーベスターの頭部の温度上昇中!」
指揮官KMA「第1小隊9時方向に10m移動!視界確保!…いや待て!全小隊指揮官へ連絡!フォーメーション維持のまま前方を監視しつつ後退!補給ラインまで下がれ!撤退するぞ!」
88244中隊第2小隊指揮官■■■「ブラボー1から中隊HQへ。撤退…ですか?」
NIKKE-1「ハーベスター出力上昇!レーザー!来ます!」
[轟音]
指揮官KMA「被害状況報告!」
NIKKE-1「確認中………第1小隊全員無事です!被害なし!」
指揮官KMA「中隊HQから全小隊指揮官へ。フォーメーションを維持しつつ補給ラインまで後退せよ。発砲は許可する。…ハーベスターはこっちが移動しながら攻撃しても小回りの利く武装でピンポイントで反撃している。脚を壊してぶっ倒してもラプチャーを呼ばれてまた立ち上がる。しかも攻撃力が増してる。たぶん移動してもまた視界を遮って攻撃してくる。あのぶっといレーザー見ただろ?今の俺たちの火力じゃ勝てない。NIKKEも含めて全員生きて帰る!以上!」
[記録終了]


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