月島基と月島軍曹

アニカム三期、三話「いご草」を見た直後、涙と鼻水で顔をどろどろにしながら書き殴っています。支離滅裂ですがご容赦の程を。




悪童が思っていたよりもずっと、ずっと辛そうな悪童で。あの頃から自分に害をなすものを、傷つけるものを、暴力でしか解決する方法を知らなかったんだ。

海であの子を探している月島さんが思っていたよりもずっとやつれていた。更に死刑囚、あのガリガリに痩せ細った体と冷たい牢獄で、何度あの子を想っていたのかと思ったら喉が引きつった。

記憶の中の「基ちゃん」はとても優しくて、温かくて、呼ばれた時は月島さんはどれほど嬉しかったのだろう。初めて出来た宝物だったんだろうな。それが、自分を置いていなくなっただなんて、どんなに辛かったか。

鶴見中尉に殴りかかった時の声が、あの子で騙して欲しくなかったと震えた声は、悪童の基ちゃんだった。

「だすけん、基ちゃんは皆に嫌われたっちゃね」の、解釈というか、見方というか、ずっと悩んでいたのだけど、今回で私の中に落ちた。気がする。月島さんはあの瞬間に後悔したのか。感情的になるしかなかった自分を。振り上げた拳が潰していたのは、他でもない自分だったのを、気づいたのだろうか。

「面倒臭い」は、自分を感情から一線退かせるための言葉だった。それを口癖にして、どれくらい自分を殺してきたんだろう。

あの子の髪を海へ送った時、月島基も葬られた。もう、月島軍曹しかいなかった。原作を知っているのに「捨てないで」と繰り返してしまった。

エンディングで「月島基」になっていて、また泣いた。

とりあえず、再度見返そうと思う。






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