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夏家々

体内の細胞はそれぞれ生きているが体外では生きてゆくことが出来ない。人も地球を離れては生きてゆくことが出来ない。細胞は見ることが出来ないし、普段それが生きていることを意識することも無い。何かを思ったとしてもせいぜい臓器単位。近所のファミリーレストランが閉店するとなると少し寂しい。でもある時そのファミリーレストランのアルバイトバイトが一人辞めた事を、誰が知るだろう?

ある一時期、ほんの少しの間集まって固まって、物たちは無秩序と混沌に向かって流れる時間の川に逆らい生き物になる。生き物は流れる川に出来る渦巻きのようだ。随分元気よく渦巻いて、すぐにまたバラバラと元に戻るのに。

街の寿命は人の寿命より短いと言った人がいる。人が集まりそれぞれが何かしているのが街なら、その状態が街なら、街はその場所ではなくそこにいる人の心が作り出している事になる。

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