化学期末の感想(2022年度1学期)
あけましておめでとうございます。年が明けるということは、化学の期末があるということです。かの孔子も言うように、復習をおろそかにしてはいけません。今回も早速振り返りを始めていきましょう。些細な問題ですが、私は化学を選択していないので全て想像で書いています。
大問1
由緒正しき小問集合です。
⑴では元素周期表を作成した化学者をフルネームで答える問題です。まあドミトリー・メンデレーエフくらいは答えられるでしょう。ちょっとした教養講座みたいなものです。
⑵ではメンデレビウムの元素番号と元素記号を答える問題です。どうやら今回の期末はメンデレーエフ推しのようですが、⑴分からなかった人がこれ見て思い出すとかそういうのは大丈夫だったのでしょうか?
⑶はなぞなぞです。例年⑷がなぞなぞ問題になるのですが、何故か今回は⑶ですね。謎のメンデレーエフ推しといい、今回の期末は一味違うと言えるでしょう。肝心の内容ですが、かるたはかるたでもインドネシアの首都を題材としたかるたはな〜んだ?恐らく多くのバカどもが「ジャカルタ」と答えて沈んでいったと思います。インドネシアの首都は2024年にヌサンタラへ移転することが既に発表されています。よってもはや首都でなくなるジャカルタとかけるなんて論外。まだ「大ヌサンタラかるた」の方がいい点は貰えたでしょう。
⑷、鄭成功を説得しようとするも失敗した人物ってだ〜れだ?またなぞなぞかと思った奴も多いでしょう。どうせ鄭失敗だろと。あまりにも浅はかです。これがなぞなぞであるなど誰も言ってません。これは至って普通の世界史担当問題です。世界史さえやってればできるはず、答えは鄭芝竜ですね。
大問2
日本における化学メーカーの発展に関する問題です。
⑴は日本の化学メーカーを3社上げる問題です。メジャーなところでいけば、旭化成、昭和電工、JNCあたりがあるのでその辺で答えるのが無難でしょう。
⑵では日本の有名なアからオまでの化学メーカーの売上高の推移を示した折れ線グラフが提示され、それを読みながら「ウ」の化学メーカーがなぜ途中まで好調だったのに一気に落ち込んでしまったのかを論述する問題です。よくグラフを見ると分かりますが、この化学メーカーの売上高が一気に落ち込んだ時期はあの水俣病の時期と重なります。よってウの企業がチッソであることがわかり、そうなれば後は簡単です。煮るなり焼くなりお好きなように。
⑶は以上を踏まえ、化学メーカーの発展の功罪について総合的に論述する問題でした。論述の根拠とできるのは水俣病をはじめとした公害病の話でしょう。あとはうまく文を組み立てていくだけなので簡単だと思います。
大問3
これまた定番のレポートの訂正問題です。なのですが、こちらも例年と少し趣が異なります。今回のテーマは元素周期表を自分で書くというものです。またしてもメンデレーエフが推されていますが、ともかく哲君が書いた元素周期表の間違いを指摘していきましょう。元素記号の間違いが5つ、元素名の間違いが3つ、位置の取り違えが6つあります。さて、ここまでは当然としてここからの間違いを指摘していくには元素周期表の"作法"を熟知している必要があります。まずはこの画像を見てください。
これを見れば分かるように、元素周期表というのは元素のやつだけを書けばいいというものではありません。日本のノーベル賞受賞者、そしてメンデレーエフに触れるのは絶対に必要なことです。それを踏まえて哲君の周期表を見ていきましょう。
まずメンデレーエフのところに哲君はアボガドロと書いています。これは明らかな間違いなのですが、これは一種のミスリードで、これをみて大問1⑴の答えが書いてあると勘違いしたバカどもは意気揚々とアボガドロの名を最初の解答欄に書き、間違いであるにもかかわらずこちらではスルーという醜態を晒すことになります。
二つめ、ノーベル賞受賞者が1人足りません。偉大な科学者の名を周期表から抹消するとは不敬極まりないですが、これは同時に王名表から名前を抹消されたあの少年王ツタンカーメンの境遇を彷彿とさせますね。
三つめは左下にある「一家に一枚周期表」という文言です。これは模範回答ともいえる周期表にも書かれていることですが、多様化が進む現在このように家庭のあり方を押し付けるような周期表は自信を持って「間違い」であると言えます。権威に臆することなく、我々の正義を追求し続ける姿勢が問われていました。
四つめは例によって採点ですね。哲君の周期表は間違いの多さが問題視されたのか0点がつけられていますが、曲がりなりにもこんなに頑張って書いたのですから0点は些か酷です。点数を与えて、哲君に「よく頑張った」とエールを贈りましょう。
大問4
有機化学の問題です。問題文と一緒に配布された謎の物質を調べてどのような有機化合物が答えましょう。ここで大切なのは、今回の試験は持ち込み自由という点です。ライターを持ち込んで物質を燃やすもやし、水槽を持ち込んで水に沈めるもよし、丸めて投げて飛距離を調べるもよし。さまざまな検証で次第に物質の正体は明らかになっていくことでしょう。なので、検証の選択肢をたくさん確保する必要があります。この試験にどれだけいろいろなものを用意できるか。まさに事前の準備がきちんと出来ているかを問う良問といえます。
大問5
最後はお馴染み自由記述問題です。テーマは「あなたの尊敬する化学者について」。よほど愚昧な人間でなければとっくに気づいていると思いますが、今回の期末試験はまさにメンデレーエフの期末といっても過言ではないほどメンデレーエフが重要視されています。なのでここで言及すべきは当然メンデレーエフ。逆にここまでやっても作問者の意図を読めず他の化学者の名前を出した奴ははっきり言って終わってます。また2学期頑張ってください。
今回の期末の振り返りは以上です。簡単すぎて拍子抜けしたとは思いますが、万一成績が振るわない人がいれば模擬文の取りやめなど申し入れることもあるかと思います。
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