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一旦切れたご縁がまた繋がり始めた。
コロナというやつに大きく振り回された3年前の私。
仕事を失ったことで老後の設計が大きく狂い、かなり深い闇に落ちたのだけど、ようやくその暗黒時代を超え、明るい老後が見えてきた。
その理由はいろいろあるけれど、なによりも、一旦切れた人とのご縁がここにきてまた繋がり始めたことが、とてもうれしい。
最近元職場の近くで働き始めた。なので、元同僚たちに出くわすことがあるのは想定内。でも、自宅待機中の雇い止めだったし、私自身大きなダメージを受けていたから、ろくな退職のあいさつもできず、ほとんどの同僚たちとはそのまま疎遠に。
そんなだったから、元職場の近くを通るとき、懐かしい顔を見かけてもなんだか声をかけるのも躊躇われて、しばらくは遠くから様子見をする日々だった。
そんなある日、とても仲良くしていた子の顔を見かけた。その瞬間、いてもたってもいられなくなって、声をかけていた。
そうしたら、最初はほんとにびっくりした顔をして、次は飛び切りの笑顔になって。そして、最後には涙を流して再会を喜んでくれた。それから、ちょっと落ち着いたところで、静かにハグ。
「また会えると思ってましたよ。」
もうとっくに切れてしまったと思っていたご縁がまた繋がって、3年のブランクなんて何のその。あっという間に埋まってしまった。
ずっと躊躇していたのは『会社に切られた私と、会社に守られていた元同僚たち』という拗れた思いが、どうしても拭い去れなくて、会っても素直に喜べないのではないかということだった。
でも、そんな心配なんて全然いらなかった。私が勝手に拗らせていただけで、元同僚という枠を外しても会いたい人にはただ会いたい、それだけのことだったのだから。
後日、元同僚にもう一人の元同僚を加えて、3人で食事に行った。
美味しいビールをお供に、積もりに積もった話が途切れることはなく、あっという間に時間が過ぎていった。
親子ほど年齢差のある元同僚たちとのご縁、一度は失ったと思ったけれど、少しの間見失っていただけで、また繋がった。これからは元同僚ではなく、友達として、このご縁をこの先もずっと大切にしていきたいものだ。
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