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過去2作のアルバムを無料公開しました

こんばんは。
もともと会員制ラジオのために開設したnoteなんですが、これからはこういった文章もたまに書いていきます。
タイトルの通り、Klan Aileenの過去2枚のアルバム、2nd『Klan Aileen』と3rd『Milk』をYouTubeで無料公開いたしました。
これは期間限定ではなく、公開し続ける予定です。
理由は、是非今こそKlan Aileen聴いて欲しいなと思ったからです。

こういうのを熱心な信者とかがやってくれるとありがたいんですが、いなかったので自分で書きます。
(でも今こういう説明とか解説にめちゃくちゃ需要がある時代だよなと感じることが多い)

本題ですが、最近ふと思い出してセカンドアルバムを聴き返した時に
「Fog 」という曲の「色んな人々が通り魔 / ほら見本になさそう」「昨日は昨日か 嘘みたい / そうだ日本にやらそう / Oh Stay In Oh Stay In」という歌詞で、これコロナの歌じゃんと思ったのが発端で、他にも
「愛と国王の上に税関はない / 遊ぶその群れに警官はいない / あぁ嘘を嘘の上にレイヤー」(M3 “Nightseeing”)

「踊れたあの頃  戻れなそう」(M4 “Adrift”)

「どこまで行っても誰もいない」 (M7 "静かに思われる")

など、アルバムの節々に今っぽいな...と思う部分がたくさんありました。

セルフライナーノーツ(昨年のクラウドファンディングの限定品)に別の言い方で書いたのですが、このアルバムのテーマとして「ファシストが目指す理想郷」があって、
リリース前に「帯の文言『ファシストのための音楽』とかどうですか」と言ったら当然レーベルから怒られて即却下されたりしてました。

でも実際に歌詞は独裁者の目線で書いていて「ほんとにいずれこうなるんじゃないの?」というものが出来上がったのでははは...と思いながら、音楽家として何かが失格であるような罪悪感がありました。
そのアルバムを4年後に聴いてよりリアルに感じるというのはつまり実際にそういう世の中になっているのでは?と思います。

もう一つの動機は「今ロックバンドをもう一回聴きたい」気分を共有したいからです。コロナ以降一気にロックバンドが恋しくなり、同じ気持ちの人がいたら嬉しいです。

2枚とも暗いんですが、暗さを表現したいわけではなくて、「人間が進歩してるってホントか?」とか「インターネットって行き過ぎたよね」みたいな気持ちや「全部初めからやり直さない?」「人類滅亡?最高じゃん」みたいな願望を、ただ妄想する心の静養(あるいはただの現実逃避)の時間のための音楽だと思ってます。
音楽の成分ってほとんど時間だと思うので、誰かのためというより、誰かの時間のための音楽が好きです。

勇気とか正義とかそこから派生する言葉も結局全て「情」に繋がっていて、そういうので日本人は簡単に感動するけど、感情じゃないところに音楽の居場所が必要なのにといつも思います。
ただ選挙には行きましょう。

これで上がるならクランアイリーンが向いてると思うので是非こちらにいらしてください。ようこそ。ゆっくりしていってね!


字幕オンで歌詞が表示されます。

追記 : 2020/6/1
この2作品のLPレコードの通販を始めました。





あの時助けていただいたJolt! Recordingsです