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理系

学生時代卓球部だったのだけど、何に惹かれたのか思い返すと、ボールの「回転」だった。打つ時にボールに回転をかけると、それによって軌道が変わったり、ラケットに当たった時に飛ぶ方向が変わることに凄く燃えた(ソフトボール部に入っていた小学生時代にチーム競技めんどくせぇと思ったので個人競技なところも良かった。今でもステージ上でわざわざ「楽しそう」に演奏する人数多目のバンドが好きじゃなくて、だって楽しい音楽でもシリアスな音楽でもなく真剣な音楽が聴きたいおっとすいません)

もっと遡るとミニ四駆にもハマっていた。これも車のフォルムとかより、ベアリングとかタイヤとかギアからシャフトみたいな「回るもの」が好きだった。

高校に入ってからハマったのがギターと宅録で、ギターより録音の方にのめり込んだ。それは今に至るまで比重は変わらず、録音は深入りすればするほど機材の内部の仕組みやパーツの違いによる音の違いや壁の素材や部屋の広さや音の跳ね返り方に興味が移っていった。

何の話かというと、自分は今まで文系趣味だと思っていたんだけど、その好きなことの好きな部分は数学や物理だったんじゃないかと気づいたという話です。

衝撃的な発見だった。

音楽を聴いたり、小説を読んだり哲学に触れたり、漫画を読んだり絵を書いたり、物を作ったりすることが確かに好きだけどその中で自分が極めたいと思う部分を極めるには数学や機械工学や電気工学や物理の知識が必要になってくる。
ずっと理系の人たちをカッコ良いなーと羨むだけの人生だったけどこれからは目指さなきゃいけない。はー楽しみ〜。

君島さんと話している時に「エンジニアを名乗るなら、ちゃんと何でこれがこうなってるか説明出来ないといけない、それが出来ないとただの「ソフト使い」じゃないかな」と言われてハッとさせられた経験がある。もはや誰だって録音は出来る。プロツールスもロジックも誰でも使える。「独学」は感覚だけでやることの免罪符ではなく、理論を自分で学ぶことだよね。と今更理解する。
音響から入るにしてもいずれはちゃんと計算式が書けるところまで行きたい。
いや、公式と仕組みを理解したらあとの計算は機械にやってもらおう。
回路図を読む知識とその回路から数値を割り出す知識も必要な場面が非常に多い。

これまで培ったのは数値化出来ないものを言語化したり、言語化出来ないものを音に置き換える力だったように思う。この感覚だけでも物作りは出来るだろうけど、とにかく「理論」に飢えている。それは録音だけじゃなく作曲にしても同じで、今は理論を勉強したい。

高校時代物理で0点とってた叔母さんが「一生に一度は、あー勉強したい!」って思う時がくるよと言ってたんだけど説得力無さすぎて、絶対嘘だと思ってたけど、来ました俺にも。
やっぱり人間大体一緒なんだな。

それにしても今の卓球の速さには本当にビビった。伊藤選手とか平野選手とか初めてテレビで見た時驚きのあまり声が出た。3球目のあとはジリジリ台から離れて中陣でドライブ打ち合うみたいな展開もうほとんどないのね?
すごいかっこいい今の卓球。

あの時助けていただいたJolt! Recordingsです