血のつながりの不思議
先日テレビを観ていたら、母の通った中学が出てきて、60数年経過するのに、まだ存続しているのだなと感慨深かった。
一方、ド貧乏だったはずなのに、おそらく受験して私立の中学に通った母も母だし、お金を出した親も親だと思った。
母の生家はとにかくド貧乏だった。(らしい。)
それは、幼い頃からよく聞かされていた。
祖父は40歳から一切働かず、家計は祖母が下宿をしたり、様々なことをして、支えていた。
にもかかわらず、母にしたって私立の中学に通い、母含めこども4人は私立二人、国立二人、計四人、全員大学を出ている。
ド貧乏だったが、教育は投資だと考える祖父母の考えのもと、全員が高等教育を受けてのだという。
にしたって、今の時代でさえ、普通に働いていても、こども四人を大学まで出すのは普通に大変だ。
ましてや戦後まだ間もない時期だったから、なお一層大変だったはずなのだ。
娘が今、中学受験をしたいと言っている。
受験なんて考えもしなかった自分の小学生時代から比べると、なんでこの子はこうなんだろう?と不思議に思うばかりだ。
一方で、もっと昔の時代に公立という選択肢もあったはずなのに、中学受験を選んだ母のことを思うと、案外この子は自分より母に似ているのかもしれないと思う。
私にしたってそう。夫は37から普通の職を捨て、ある意味一切収入はなかった。置かれている状況は違えど、ある意味、私も祖母と同じ道を辿っていないともいえない。
こんなところで、母と娘の共通点、祖母と私の共通点に近いものを見つけて、ふと血のつながりの不思議を思った。
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