えっ、血液型占いの根拠って?
ここのところ、ずっと小説を読んでいたので、話のネタが集まっていませんでした。
そこで、今、金田一秀穂さんの『ことばばっかし』を読んでいます。
その中にあった話で、血液型占いの根拠が書かれていました。それがなんともなのです。
血液占いに根拠がないことは、科学的に証明されているという話はなんども聞かされているのですが、その元になった話となると、「1932年に古川竹二氏が記した『血液型と気質』という本がもとになっている。」というのが、一般的なようです。そして、この古川学説は科学的信憑性がないと判断された経緯があります。
ところが、血液型占いの根拠として、金田一さんは、別の説をあげています。彼の言葉を借りると
私の専門である意味論では、図像的推論によると説明される。
そして、それによると、
Aは三角で、鋭角な印象を与える。したがって、几帳面とか、融通がきかない、といった性格が図像的に類推される。Oは、丸く、角がない形である。性格にそれを投影すると、おおらかで、大雑把ということになる。典型的なのはAB型で、異なる二つの形で出来ていることから、二重人格、ということになってしまう。残ったB型は、以上のどれでもない、ということから、個性的で芸術肌、というようになる。
うーん、アルファベットのA、O、ABの形が根拠になっているとは。と思いつつも、これがなんとも血液型占いとぴったり合っているではありませか。
金田一さんによると、日本人は、漢字などで、かたちから意味を類推する習慣があり、本来かたちに意味のないアルファベットであるAやO、ABに関しても同じようなことをやってしまったというのが、元のようです。
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