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魅惑の角

小さい頃からの癖なのですが、布を重ねて縫ってあるような硬い部分をいじくりまわすのが大好きです。
具体的に説明すると、親指の腹と人差し指または中指の中節でその部分を挟み、永遠に捏ねる作業が好きです。
これまで数多のタオルの角から枕カバーの角、ぬいぐるみの耳、さらには服の袖やら制服のファスナー部分まで、いろいろなものを弄り倒して破壊してきました。
この、角を捏ねる、という行為からしか得られない快感や安心感のようなものが確かに存在します。
私にとっては。
あまり同じような人には出会ったことがないけれど、たまにいるようです。
みっともない癖だという自覚はあるし、親にも何度も指摘されたことがあります。
弄り倒しさえしてなかったらまだ使えたな…という物もあるし、やめようと思いつつ気づくとまたやっていたり…なかなか厄介な癖です。
この癖が何なのかというと、長年やってきて行き着いた答えは、自慰行為の一種なのだろうということです。
実は私はカナリアという小さな鳥を飼っているのですが、これがいまいち懐いてくれません。
掃除や餌やりのためにケージに手を入れると、威嚇するように指先をつついてきます。
小さい鳥なのでそれほど力は強くなくて、痛いとかでもないのですがそれなりに鋭い嘴です。
つつかれるたびに心臓がドキドキして、体の芯がギュンってなるような感覚に陥ります。
どういうこと?と自分でも思いますが、きっと指先が性感帯なのだろうという結論に至りました。
つまり、指で角を触ることによってうっすらとした性的快感を得ている、というのが私の見解です。
鳥に気が付かされるなんて思いませんでしたが。
こう書いてみると本当に恥ずかしい癖ですね。
ここしばらくは我慢できているので、再発しないことを祈るばかりです。
間違っても今後一生人前でやらないでくれ。

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