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盛者必衰

何かにつけて大盛りを選んできた人生でした。
何を食べるにしても、とりあえず大盛りで注文する。
初めて食べるもののときは、食べ切れるかな〜?などと不安に思うのですが、実際に食べきれなかったことはほとんどありません。
犯罪以外ならご飯を残すことがこの世で一番悪だと思っている節があるので。
ともかく、それで苦しんだことはあまりなかったし、なんなら足りないこともありました。
普通盛りですら食べきれない友達が信じられませんでした。
家でご飯を食べるにしてもデフォルトが大盛り、というより、たくさん食べたいから節約のために自分でなんでも作るようになったと思います。
無理して食べているわけでもないし、食べたいという気持ちに正直だっただけでした。
しかもそれでも特に太ったりするわけでもなく、食べる量を制限しようと思ったこともありませんでした。
好きな時に好きなものを好きなだけ食べる生活。
夜中に天下一品に赴き、こってり大盛りを注文し、残ったスープに炒飯を入れて食べる。
白ごはんでもいいけど、炒飯を頼むのがより贅沢でした。
そんな頃まではよかったのですが、ここ最近は大盛りがしんどくなってきてしまい、初見の店で大盛りを頼む勇気はもうありません。
それでも行き慣れた店では、足りないかもという欲が出てしまい大盛りを頼むのですが、後悔することが殆どです。
欲が出ているというのも違って、習慣でそうしているだけのような気もしてきました。
人間の成長は20代前半がピークとよく言われているけど、それを実感しています。
代謝が落ち、食べる量は減っているはずなのに体重は増えるわけです。
胃もたれもするし食べ過ぎても良いことがありません。
これからの人生は腹八分目を心がけて生きていきたいと思いますが、あの頃のように気持ちよく好きなだけ食べられないのがすごく悲しい。
長年かけて培われてきた悪習を呪うばかりです。

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