朝日新聞社杯 R1

Youtubeでポーカープレーヤーのチャンネルを見るのにハマっています。KKTです。



朝日新聞社杯にユースとOBの混合チームで出てきました。フライトBで優勝を狙えそうな良いチーム。



R1の相手はナショナルの試合で何回か戦ったことがある相手で、フライトB上位常連の強いチーム。

そのR1からいくつかご紹介。




私はWEST。

1番ボード、both non vul 4番手

KJ97
AK7
Q5
AQT7


(P)-P-(2S)-?


What is your call?





















19点でスペードもしっかり止まっているBALのハンドをどう扱うか。

X、2NT、3NTのどのアクションをとるか迷う手。



まず、2NTはアンダービッドだろうということで選択肢から外した。

パートナーが6-7点くらいでロングスーツを持っていたら3NTはかなりメイクしそう。

2NTだと3NTをルーズしてしまう可能性が結構高いのでやめた。



で、Xと3NTの比較。



3NTはベスコンと思われるコントラクトを素直にビッドしていて良い。

サイドも良い方で買っているので、きっとプレーしやすい。

ただ、3NTのビッドにしては少し弱く(19-22くらい or マイナーランニング)、パートナーがスラムトライしてきたときにオーバーランしうる。



一方でXについては、まずハート3枚あるので、4Hとビッドされたときは4HでOK。

3Xをビッドされた場合は3NTでOK。

5Dはちょっと困るがパスするしかない。

問題は、一番ありそうな2NT(レーベンソウル)。

2NTに対しては3NTとビッドするのだが、いくつかデメリットがある。一つは、強い方を開くからディフェンスがしやすいこと。もう一つはスペードリードを受けにくくなること。

ただ、スペードのクオリティは十分で、表にAQがいそうだから、スペードのストッパーの問題は大丈夫。



さて、どちらが良いだろうか?




自分は、テーブルではXを選んだ。

3NTは手の雰囲気がもう少し強く伝わるだろうから、もしかしたらオーバーランするかもと思った。

また、ストッパーの問題は無いから、どっちで3NTを買っても良いだろうと判断したため。



で、ビッドは以下のように展開。

(P)-P-(2S)-X;
(P)-2NT-(P)-3NT///


やっぱり2NTが来て3NTへ。



結果は以下。







スペードリードから、SQに勝たれたがなんとか3メイクしていた。



結果的には自分が3NTをビッドしておけば、おそらくSQのリードから始まって楽々メイクしていた。



後から反省して2つの理由でやっぱり3NTが良かったなあと思った。

・だいたいベスコンは3NTなのだから、それをビッドした方が良い。

・強い手を隠した方がプレーしやすいし、敵はディフェンスしにくくなる。


トラベリングを見ると、パスしたのが1テーブル、Xしたのが7テーブル、2NTが3テーブル、3NTが8テーブルという結果だったと予想できる。(すべてのテーブルが2Sオープンだったとすると)

Xと3NTの二択というところまでは良かったがあと一歩思考が足りなかったと思ったボードだった。



続いて、

あなたはEAST。

3番ボード、we vul 4番手

—-
A2
AQ652
AKJ953


(P)-1S-(3H)-?


What is your call?



























PREされて追い込まれたところから、どういうプランでアクションするか。

選択肢はX,4C,4D,4NTあたり。



まずは、現時点でベスコンになりそうなところを想定してみる。

おそらく6mが一番頻度が高くて、その他には6S、6NT、7mあたりになりそう。



一番頻度が高い6mで妥協するならば、4NTがテイクアウトならそれが良いと思う。

パートナーがビッドしたマイナーをレイズすれば簡単に6mになる。

最低限6mをルーズしないことができるので、他の良い案が無ければこれが安定するだろう。

ただ、6Sや6NT、7mが良いときには辿り着くのはちょっと難しくなる。



では、他のコントラクトも考えるなら、どのアクションが良いのか?



一つずつ考えてみる。

①4Cとビッドするとき

・パートナーが4Dとビッドすれば、4Hとビッドしてから分かりやすく6Dにレイズするなどして、7Dにマイルドにトライしていることを伝える。7Dに必要なカードはDKとSA(HK)のみなので、7Dとビッドされるときはメイクするだろう。

・4Hとビッドされるときはクラブフィットの良い手だろうから、7Cまでビッドしていいだろう。

・4Sとビッドされたときには困ることになる。6Cか6NTとジャンプすることになりそう。D3枚が出てきたときはベスコンを外すことになる。

・5Cとビッドされた場合は5Dなどをビッドして7トライをすることになりそう。


まとめると、4Cのビッドはだいたい悪いことにならず、唯一外してるのはD3枚が出てくるときに6Dをルーズすること。



②4Dとビッドするとき

・4Hとビッドされた場合は7Dに向かってトライする。

・4Sとビッドされた場合は6Cとビッドする。ただし、6Cが良いときに6Dになりやすく、かなりイマイチ。

・5Dとビッドされた場合は5Hで7トライをしてみる。


ダイヤからの展開は一番有りそうな4Sとビッドされたときの6Cビッドがかなりイマイチ。



③Xをコールするとき

・パートナーがパスしたときは5332のBALとかなので、基本的はちょっと寒いが1100くらい取れるのを願う。

・3Sや3NT、4Sをビッドされた場合は6Cへジャンプしてボスマイナーぽさを表現する。ただし、C6+D4+に見えるので、ダイヤが良いときにうまく6Dにならないかもしれない。

・4mをビッドされた場合は、4Hから7トライを展開する。


Xをコールすれば、パートナーが4枚マイナーを持っているときに7mへトライできる。ただし、Xをパスされた場合はちょっと寒い。スペードをビッドされた場合はダイヤが良いときに寒い。




これら比較して、自分としてはXと4NTの二択。

Xはマイナーがメガフィットしてるときに7トライをできるのが良い。

4NTは6Cと6Dのチョイスを外さないのが良い。



で、試合状況にもよるが、たいていは4NTを選ぶ。

プリエンプトされた場合は基本的にはシンプルな狙いの方が、パートナーに分かりやすくて良いと思ってるから。

人間なので誰でもミスするし、特にPREされて追い込まれたならミスしやすい状況になってる。

大差が無いなら最低限のスコアを守るのが最優先と考えて、守りの4NT。

7mまでしっかりトライできる自信があればXや4Cが良いのかもしれない。




ちなみにテーブルではパートナーはXを選択。

以下のように展開された。

(P)-1S-(3H)-X;
(P)-4S-(P)-6C;


Xを選んでスペードが返ってきた場合には6Cは妥当な判断。


6Cをビッドした瞬間は、6Dがベスコンだったらどうしようとざわざわしていたことだろう。







で、パスして6Cがスタンド。




6Cがベスコン。

ダミーのC3D0を見てまず一安心する。

サイドが良いのもあり、普通にプレーすれば落ちることはない。



今回はどのビッドからスタートしても6Cになる。

自分がEASTにいれば4NTをビッド、WESTの5Cを6Cにレイズしていたので、サイドが悪くなってライトナーXをされ、ハートリードを受けていた。その後が続かないので今回は大丈夫。



トラベリングを見ると、6Cが9テーブル、6NTが5テーブルであった。

1/3にあたる6テーブルでスラムに到達できない、ベスコンの6Cには半分くらい到達できていないので、やっぱり4NTから6mをビッドするのが確実なプラスのアクションになりそうで良いのかなと思ってる。



続いて、

私はWEST。

4番ボード、Both vul 1番手

——-
QJT42
AT87532
9



一番手でオープンする人もいると思うが、自分はオープンに関してはルールオブ22をかなり信頼しているのでパス(7+12+1=20)。

この基準を守ることで、パートナーからも分かりやすくなるというのも○。



で、3番手のパートナーが2NTオープンして自分の出番。

P-(P)-2NT-(P);
?



Plan the bid.
























大きな方針としては3択。

9枚以上フィットしてそうなダイヤに絞ってスラムトライする。

ハート+ダイヤを示して、スラムトライする。

ハート+ダイヤを示して、4Hか5Dを狙う。



まずは、ゲームかスラムかの判断のために、スラムに必要なカードを考えてみる。

HA,HK,DK,DQ,CAのうち4枚あれば良いスラムになる。

2NTオープンが19+〜21−だとして、14点程度は十分に持ち得るし、全て持ってることもあり得る。

スラムトライはした方が良いだろう。

だから、最初からゲームを狙うという選択は無い。



で、ハート+ダイヤを示すのか、ダイヤ一本にするのかは、おそらくハート+ダイヤを示す方が良い。

理由は、スラムトライするにしても、パートナーに9枚以上伝えた方が、良い点数悪い点数をジャッジしてもらいやすくなるから。


パートナーの視点に立ったときに、


ダイヤ1スーターと言われれば、ダイヤのアナーが重要で、他はコントロールが必要という印象になる。


ハート+ダイヤと言われれば、コントロールの他に、ダイヤとハートのアナーが重要と判断できる。



WESTから見てどっちが良いかと言えば、ダイヤとハートのアナーを重要と判断してもらえる方が良い。


もちろんリスクもあって、10枚フィットの6Dの方が8枚フィットの6Hより良かったのに、、、

ということが起きてしまうかもしれない。


だが、そういうリスクがあったとしても、ハート+ダイヤを伝える方がメリットが大きいだろうと判断して、3Dから展開した。



パートナーからフリーランで、

2NT-3D;3H-4D;4S-?

4S=D fit good hand



予想外のダイヤフィットポジティブが返ってきた。

これで6Dまでビッドするのは確定した。

問題は7Dをジャッジできるかどうか。


自分達はダブルRKCBを使っていて、その発動条件が、

①2スーターフィット

②バランスハンドに対して2スーター示したとき

なので、ダブルRKCBを使うとすると、

CAとSAの判断がつかないので5key(SA,HA,HK,DK,CA)あると言われた場合は7Dをビッドできる。

4NT-5H;7D

ダブルRKCBの展開に自信あればこれで良かったのかもしれない。



テーブルでは7Dトライを諦めていたので即決で6Dをビッドした。


結果は以下。


6Dがベスコン。



トラベリングでは7テーブルがビッドしていたみたいなので、うまいことビッドできたと思う。

ただ、テーブルではダブルRKCBをさっぱり思いついて無かったし、ダブルRKCBの展開に自信が無いので練習したいなと思った、そんなボードだった。



最後に。

私はWEST。

6番ボード、we vul 3番手

K63
6
T95432
962


1C-(P)-P-(X);
P-(1H)-P-(4H)///


右手の4Hに。

オープニングリードはC2を選んだ。

ダミーは

AQ754
KQ98
A
KT7


T1:C2-7-J-Q
T2:H2-6-K-3
T3:HQ-3-4-D4
T4:H9-A-5-D5
T5:HT-J-D2-8
T6:ST-3-A-J
T7:S4-D7-9-K


シグナルは逆、ディスカードの約束はオッドイーブン。

Plan the defense.


























あと2つどうやって取るかという問題。

スペードとハートはもう取れないので、クラブかダイヤを2つ取る必要がある。



まずは、CAが無いと絶対に落ちない。だからCAはパートナーにマークする。

で、クラブをもう一つ取るにはCTが必要だが、ダミーにあるのでクラブは一つしか取れない。



ということは、ダイヤを取らないといけない。

ダイヤを取るには今ダイヤを出しておけば、パートナーがDKとCAを持っていれば、クラブ負けに来たときにダイヤ取れる。



だからここではダイヤを出すのが良い。




のだが、、、




テーブルでは手拍子でクラブを出してしまった。

出してから気づく、これは落ちていたのを作らせたのではないか。




パートナーがCA出す前に考えている。

これはやってしまったんじゃないかと、心がざわつく。










その結果は、、、!






しっかり落ちている配置で大失点。。。




かなりまずい失敗だった。集中力が欠けていた。

一応パートナーもD7じゃなくてDK出してくれたらもっと分かりやすかったのに、、、

ただ、このケースはWESTはダイヤ出すしか無いのでディスカードがなんであれ失敗したのはWESTと言える。

こういうイージーなところを失敗しないようにしたいなあと思ったボードだった。




こんな感じでR1終了。

6番で失敗したが他は概ね良く、勝ったような感触だったが、敵のEWもしっかり二つスラムをビッドして他のスコアも良かったみたいで、6VP強しか取れなかった。初戦は相手が悪かったという印象。

R2へ。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?