【ポーカー】3bet横コールに対しての戦い方を考える【10NLz】
久しぶりにwizardを使うと機能が増えすぎていて何を使えばいいか分からなくなりがち。
10zの3betポットをレビューしていきます。
PokerStars - $0.10 NL FAST (6 max) - Holdem - 6 players
BTN: $57.74 (577.4 bb)
Hero (SB): $10.91 (109.1 bb)
BB: $27.46 (274.6 bb)
UTG: $15.87 (158.7 bb)
MP: $31.57 (315.7 bb)
CO: $14.20 (142 bb)
Hero posts SB $0.05, BB posts $0.10
Pre Flop: (pot: $0.15) Hero has Ad Kd
3 folds, BTN raises to $0.25, Hero raises to $1.00, BB calls $0.90, fold
Flop: ($2.25, 2 players) Ah 2s Th
Hero bets $0.75, BB calls $0.75
Turn: ($3.75, 2 players) 9h
Hero checks, BB bets $2.03, Hero calls $2.03
River: ($7.81, 2 players) 2d
Hero checks, BB bets $8.95, Hero calls $7.13 and is all-in
Results: $22.07 pot ($0.99 rake)
Final Board: Ah 2s Th 9h 2d
BB shows As Qs: (Two Pair, Aces and Twos)
(Pre 29%, Flop 17%, Turn 7%)
Hero shows Ad Kd: (Two Pair, Aces and Twos)
(Pre 71%, Flop 83%, Turn 93%)
Hero wins $21.08
自分はSBで3ベット。相手はbbで3bet横コール。3枚ハートのフラッシュボードです。
3betを横コールしてくるプレーヤーはレクレーショナルが多い傾向。リバーのオールインをコールできるかどうかを考えます。
こっちのレンジに何残ってるか、相手はどこに向けてバリューベットしてるか、ミスバリューはあり得るのか、3betコールドコールレンジをどう見積もるか、どこでブラフしてるか、ブラフは多いか少ないか。まずは脳内ソルバーで検証します。
こっちのレンジ
フロップ33%CB=全レンジ
ターンチェックコール=KK~JJのハート持ち、AK、AQ
リバーオールインコール=?
ターンでダブルバレル打つレンジは、AA、TT、AKh、AQh、ATs、A2s、KQhh、KhQ、KQh、KJhh、QJhhあたりを想定して、チェックコールレンジを考えました。AKのハート無しは壊れやすいハンドなのでターンでチェックレイズオールインを返す選択も有り得そうですが、ターンでハートが落ちてフラッシュ完成してしまっているので、コールされたときに負ける確率が高いのがイマイチ。ターンがハート以外の方がチェックレイズオールインしやすい印象です。
相手のレンジ:3bet横コール=QQ-TT、AK、AQs、AJs
フロップコール=QQ-TT、AK、AQs、AJs、KQs
ターンベット=TT、AK、AQ、KQs
リバーオールイン=TT、KQhh、KQs、(AK)
3bet横コールのレンジはリンプやコールドコールよりも狭いと想定。スーテッドコネクターやスモールポケットは入ってこないことが多そう。
フロップのレンジベットにレイズを返してくることも有り得るが、IPだからコールで立ち回りやすいこと、フロップでAが落ちてオリジナル有利なことを考えれば、ほとんどコールで戦うと想定。
ターンでベットするレンジにはフラッシュは少ないだろう。ボードにAhが落ちているから、AxhhとかAQhhとかのコンボが否定されるので。想定した3bet横コールレンジならKQhhくらいしかフラッシュは無い。
リバーのオールインはかなり強いレンジになってそう。GTO的な考えなら、SBのAヒットに対してプレッシャーをかけるようにポラライズなレンジを構成するだろう。KQhhのフラッシュとTTのセットをバリュー、ブラフはKQsのストドロ。ブラフにはKQoのハート含みの方が相手のフラッシュや、コールしやすいハート含みのAK、AQをブロックするから好ましいが、KQoは3bet横コールレンジには含まれないからKQsで代用しそう。SBのレンジがキャップされていてAKより強いハンドは無いと読めるとか、SBはAヒットを降りることは無いコーリングステーションタイプなら、AKもバリューベットに含める方が利益的になりそう。AQはAKに負けるから流石に打てないだろう。
脳内ソルバーの結論:リバーはフォールド
AQならリバーはオールインせずチェックバックするのが妥当。また、ハート以外のKQsはターンかリバーでチェックすることが多い。3bet横コールするプレーヤーの思考は「引ければ全弾取れる」って感じのことが多いから、逆に引けなかったときは諦めてパッシブに立ち回りがち。実際のラインを取られたときはKQhhとかTTが出てくる頻度が高いから、バリューヘビーなので降りておく方が無難です。
後から考えると、今回のプレーラインは「相手が強いときにはペイオフするけど、マージナルな時はチェックバックされてバリューが取れない」のであまり良くなかったです。具体的には、相手がTTのときにはマックスバリューを取られるけど、AK,AQ,AJのときにはリバーチェックされてバリューを取りきれないです。また、JJhとQQhにはターンチェックするとフラッシュドローのエクイティを与えてしまって良くないです。
そうならないように、ターンもバレルを打って、リバーラグならオールインするのは有りでした。AK,AQs,AJs,QQh,JJhにプレッシャーをかけることができます。ターン打ってリバーオールインして、AQsとかAJsでキャッチさせてペイオフを狙う。途中で降ろせば、相手のエクイティを否定できます。TTにぶつかった場合は全弾取られますが、仕方ない。相手のハンドレンジ全体に対してTTは3コンボとかなり少ないので事故と割り切る。取れる相手にバリューベットを打ち切るのが大事。ペイオフを怖がり過ぎるのも良くない。
脳内ソルバーで学んだこと:
①3ベットポットのフラッシュボードは、フラッシュスートのAが落ちていればフラッシュのコンボ数が激減。
②ターンもリバーもコールするプレーラインは、「相手が強いとき、引いたときにペイオフ。弱いとき、引けなかったときにバリュー取れない」から、良くない。
③バリューベットを打ってプレッシャーをかけることで、「相手がコールすればバリュー取れる、降ろせばエクイティを否定できる、強いときは仕方ない」というプレーラインを取ることができる。
wizardでGTOのプレーラインを確認してみます。BBの3bet横コールレンジは確認できなかったので、BBフォールド、BTNが3betをコールしたとして、そこからアジャストして考えます。
フロップ
SB
・基本はsmall bet。AA、KK、AKはオリジナル側にしかないから、Aハイ、Kハイフロップはオリジナル有利なので、レンジアドバンテージを活かせる。
・AKのハート無しはオーバーベットの頻度がある。捲られやすいから2ストリートゲームにしたいと予想。AQハート無しもバリューレンジ。KQとかKJ、QJがブラフレンジ。
BTN側(33%CBに対して)
・スモールベットに対しては7割くらいの手でディフェンス。
・フォールドするのはハート無しのポケット、ストドロの無いハイカード(K9s、J9s、98sなど)
・コールするのはヒット系、ストドロ、フラドロ。
3bet横コールレンジにはスーコネ、ブロードウェイスーテッド(KJs、KTs、QJs、QTs)、Axs、スモールポケット辺りは少ない。スーコネとスモールポケットが降りるハンドの代表になってることを考慮すると、3bet横コールされたときにレンジベットすると降りることが少ない傾向。ただ、3bet横コールのレンジが極端に広い相手ならフロップ以降で降りるハンドが多くなるはずだから、そういった相手にレンジベットするのは有効そう。
ターン
フロップはSBレンジベット→BTNコールと仮定。
①ターンでハートが落ちたとき
・エクイティは均衡。お互いにフラッシュ有って、フロップのレンジベットでエクイティ均衡に近づく。
・エクイティ高いところはBTN側の方が多い。BTN側にスーコネとかがいるから。
・Aのスーツが出てると、お互いのフラッシュがかなり減るが、オリジナルはより少なくなる。BTN側にスーコネとか有るから。おそらく、9ハイのフラッシュボードならオリジナルに若干フラッシュが多くなる。
・ナッツが均衡しているから、小さいベットが増える。33~50%くらいのミディアムベットを打つ。
SBにミディアムサイズのベットされたときのBTNの戦略
・フラッシュ、Aヒット、ポケットの一部、などで抵抗。TTやATなどの壊れやすいメイドハンドはオールインを返してAKとか、ハート持ちのワンペアとか、強いドローとかにプレッシャーをかける。
ターンはGTOよりも実戦の方がオリジナル有利。まず、BBの3bet横コールレンジはBTNの3betコールレンジよりもスーテッドコネクターやブロードウェイスーテッドが少ないから、フラッシュのコンボが少ない。一方でオリジナルにはブロードウェイスーテッドのフラッシュがある。ターンで3枚目のハートが落ちたらオリジナル有利。ターンで打ってAヒット以外を降ろして、リバーでオールインしてAヒットを渋フォールドさせるラインが利益的なので、ハンドと相手を選んで仕掛けていけそう。BBのフラッシュはあまり怖くないので、AKのハート無しもバリューベットして良さそう。
②ラグ
・ナッツが変わらないのでフロップで有利だったオリジナルがそのまま有利。セット、2ペア、Aヒットグッドキッカーをバリューで、フラドロ、ストドロ、ポケットペアあたりをブラフで、50%前後のサイズで打つ。
BTNは、
・コール6割、フォールド4割くらい。
・セット、2ペア、Aヒット、Tヒット、フラドロあたりでコール。
・ポケットペア、ストドロあたりは降りる。
ラグが落ちたときはwizardの頻度よりも高い頻度で抵抗されるし、ブラフには向かない。そもそも3bet横コールレンジにはAQs、AJsなどのA絡みが多いので、Aハイボードで降ろしに行くのは難しい。引くために3bet横コールするプレーヤーがAを引いてターンで降りる訳が無い。フラッシュやストレートが見えるボードで3発打ってやっと降りるかどうか。強いハンドでAヒットにペイオフさせるバリューベットだけでも良いかもしれない。
リバー
SBフロップレンジベット→BTNコール→ハート落ちてSBダブルバレル→BTNコールの状況を想定してwizardで調べてみます。
(i)4枚目のハートが落ちたとき
SB
・ハート持ちのコンボとエアーでポットオーバーのオールイン。ポラライズする。
・セットとか2ペアはチェックでショーダウンを狙う。
BTN(SBにオールインされたとき)
・コールできるのはハート持ちのコンボと、Aヒットの一部。
実戦でハートの4枚目が落ちたらエアーでブラフするチャンス。3bet横コールしたBBのターンのコールレンジにはAQsとかAJsなどのAヒットが多いが、これらは4枚目のハートが落ちてリバーでオールインが来たら厳しい。いくらAヒットが好きとはいえ1枚フラッシュボードでキャッチしにくいだろう。AQoは3bet横コールしないプレーヤーならフラッシュは無い。相手にフラッシュの頻度はかなり少ない。
(ii)リバーラグだった場合
・GTOはAAをチェック、TT、99、AKをベットしてるのが面白い。リバーのチェックレンジをキャップさせないように工夫している。
BTN(SBオールインの場合)
・オールインされた場合はリバーでAヒットが難しくなる。
リバーがラグだった場合は、3bet横コールのBBはほとんど降りることは無さそうです。理由は、ターンコールしたらリバーもコールという格言のもとにフラッシュにはペイオフと割り切ってAヒットをタフコールする可能性が高いから。ターンコールしてリバー降りるとしたらQQやJJのハート持ちくらいと予想しています。だから、SBはブラフを諦めてAK以上のハンドでオールインしてバリューを取りに行くのが良さそうです。
wizardも含めて考えると、フロップは薄くベット、ターンでハートの3枚目が落ちたら相手にはフラッシュ薄いから、AQとかAJに向けてバリューでダブルバレルを打てる。リバーはラグだったらナッツに変化が無いのでAKでAQやAJに向けてバリューでオールイン。KQhhとかTTとかにペイオフしてしまうのは仕方ないです。3betポットは相手も自分もハンドレンジが狭いので、どちらかにフラッシュやストレートが少なくなるスポットがあって、そういうのを考慮してプレーライン組み立てるようにしたいです。
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