ドラフトマッチ③3決前半 正当 or ディセプティブ

CIV6のヌビアを使いたくてついに拡張版を買った男。KKTです。


70IMP差で惜しくも一回戦に負け、3決へ進みました。3決の相手は東大ペアと慶應ペアのチームでかなり強そうです。ドラフトマッチ無勝の初心者率いる我々は対抗できるのかどうか。

試合を振り返っていこうと思います。



開幕は良かったボードでした。

グランドトライ

自分はEASTでした。全体のハンドから。

画像1

2Sオープン=S+m が良い感じにハマって7Dまで到達できました。WESTは2NTでアスクしたらS+Dのマックスが分かったのでダイヤにセット、ハートのcueを見て6Dか7Dまではビッドできそうなことが分かります。RKCBしてSAがあると分かり、三巡目のクラブを処理できるから7Dです。2Sでオープンすれば比較的イージーでしたが、パートナーの2NT,4D,4NTはどれも最善の判断だったと思いました。こういうのをしっかりビッドできると良いですね。



続いて、

マージナルハンドの扱い

あなたはWEST。

2番ボード、they vul 3番手

98742
4
KT82
QJ6

1NT-(3H)-?

What is your call?














実際のハンドです。

画像2

実戦ではパートナーは3Sを選んで3NTになり、ハートが3巡続くラッキーな展開でメイクでした。

WESTはビッドに困りますが、自分はパスが良いのではないかと思います。3NTになったときはバリュー不足でメイクしなさそうですし、4Sもスペードの内容が悪いので、53フィットだった場合にブレーク悪いと厳しいと思います。もちろんパートナーがしっかりスペードを持っていて4Sが良いコントラクトの場合もありますが、時には4Sxや3NTxになって大きく失点することも有りそうです。3Hとビッドしたサウスが上手だったということで、4Sは諦めるのが良さそうなのかなと思います。

1NT周りのマージナルなところはジャッジが難しいですが、個人的にはフリーランでもINV以上の行動をするならアクション、そうでないなら基本的にはパスというのが良いのかなと思ってます。その上でどうしてもビッドしたいと強く思う手の一部をビッドするくらいがバランス取れてると思ってます。



続いて、

中の台のジャッジ

あなたはWEST。

3番ボード、We vul 2番手

Q942
986
QT65
J7

(P)-P-(1H)-X;
(3H)-P-(P)-X;
(P)-?

3H=H4+,PRE風

パートナーの二回目のXはエクストラバリューを示しています。アクションはどうしますか?












実際のハンドです。

画像3

パートナーは4Sを選んでいました。おそらくスペード4枚とハートのシングルトンを期待してアグレッシブにアクションしたのだと思います。あとは直前のボードで3NTがメイクしたのを見たため、ぎりぎりのところをちょっと頑張った可能性もあるのかなと思いました。

自分はこのハンドは3Sが良いと思いました。EASTの手が必ずしもS4枚保証している訳ではないので、4Sが悪いコントラクトの可能性も結構あると思うからです。また、パートナーが下のような手であれば4Sにレイズしてくれる可能性もありそうです。

AKxx
x
AKx
Axxxx

もちろん3Sをパスするような手で4Sが出来ていることもあると思いますが、逆に4Sが全然できないこともあると思います。どちらかといえば4Sが全然できない頻度の方が高いと思うので、3Sが良いという判断になるのかなと思いました。



続いて、

敵が2スーツ示しているときのアドバンサーのビッド

あなたはWEST。

7番ボード、both vul 2番手

6
KJ874
QJ97
864

(1D)-P-(1S)-2H;
(P)-?

何をビッドしますか?














実際の展開とハンドです。

画像4

パートナーは2Sを選択して4Hになりました。ダイヤの配置が良いのでプレーすればメイクします。

自分はEASTにいて、パートナーの2Sを見たときに2Sは点数のあるH3枚以上のINV+なのかなと思っていました。3Dが点数無くてH4枚以上でシェイプがあるINVだと思っていたためです。で、今回のWESTの手は自分だったら4H(もしくは3D)をビッドするので、2Sを選んだ理由をパートナーに聞いてみました。聞いたことを要約すると、使い分けは分からなかったからビッドスペースの多い2Sを選んだ。あと原則的に3DはNATかなと思ったとのことでした。

確かに2SはNATにならなそう(1Sオーバーコールする手があったから)で、3Dをビッドしたい手もあるのかなと思うので納得しました。しかしビッドスペースに関しては、2SをビッドするとNorthに3Cと3Sをビッドするスペースが与えることになるのがイマイチなので、むしろスペースを多く残す2Sは良くないと思いました。2Sと4Hの二択であれば4Hの方がメリットが多そうです。

アドバンサーの3DがNATかどうか問題に関しては難しいところで、一般的にはオーバーコーラーの次のプレーヤー(今回はサウス)がパスかXならNATでフォーシング、ビッドした場合はノンフォーシング(もしくはルーベンソウル)とするのが良さそうなのかなと思いました。なので今回はその原則を適用すると、3DはNATでフォーシングということになるのかなと思いました。2スーツビッドされると複雑で難しいですね。



最後に、

正当 or ディセプティブ

あなたはEAST。

9番ボード、we vul 2番手

J832
Q7
AQ943
92

(1C)-P-(1H)-P;
(3H)-P-(4H)///

パートナーのオープニングリードはDJでした。ダミーは、

5
AK43
K52
AJ875

T1:DJ-2-3-6
T2:D7-5-Q-8
T3:DA-T-S6-K

シグナルはUDCA、ファーストディスカードはODD/EVENです。次に何を出しますか?
















実際のハンドです。

画像5

自分はダイヤの4巡目を出して、ディクレアラーはHJでラフ、HA,HK,HTと集めてクラブフィネスでメイクでした。ちなみに裏はDJ-K-A-6,DQ,Dx-ラフとして、ハートでエグジットしたらディクレアラーはHQをフィネスしたのでダウンしました。要は選択肢を与えられたこちらのテーブルではハートのプロモートを狙ったのでHQの位置がバレてしまったということでした。


自分としては選択肢を与えられたとはテーブルでは思っていませんでした。DJシングルトンに期待してダイヤのスモールを引いたと考えるのが自然なのかなくらいの想定で、シンプルにハートのプロモートに何が必要か考えていました。ハートのプロモートにはHJダブルトン、HTの3枚のどちらかがあれば良いです。スペードのノンカモンと合わせて考えても、ここはダイヤの4巡目を出すのが良いディフェンスなのかなと思いました。


後になって考えてみて、DKカバーせずの狙いを判断するのは難しいですが、プロモートが起きそうな状況で自分ならDKを出しそうだと考えれば、このプレーラインを取るときはプロモートが起きないと考えているだろうと考えるのも有りだったかもしれません。というのも、もしディクレアラーが下のような手なら、Kを引くと思うからです。

Axx
xxxxx
Txx
Kx

これならシンプルにプロモートさえ起きなければメイクしそうな形です。こういうのはDKを出す一手だと考えれば、逆にDKを出さない時はトランプの内容が良くてHQの位置だけ知りたいような下の手が多いと考えられます。

Axx
JT9xx
Txx
Kx

これならDKカバーせずでダイヤ4巡目が続くことを期待するのもあり得るのかなと思いました。ということでプロモートは起きない寄りと判断して、HQダブルトンが勝つことを期待してスペードを出しておくのも良かったかもでした。


ただ、実際のハートの組み合わせではQ98が左にいてHJでラフすればプロモートが起きるので、ディクレアラーのプレーを過信するよりも、パートナーのスペードノンカモンを信頼してダイヤを出すのが正解だったのではないかというのが自分の結論です。プロモートが起きなさそうならスペードカモンを出してくれるかもしれないと思います。



以上となります!

前半戦は45-19で勝ちました。後半戦へ続きます。






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