【ポーカー】UTGのJJ、BTNの3betに対してのディフェンスを考える【10NLz】

KKの50fイベントで有り得ないほど負けて悔しいKKTです。


10zのハンドをレビューしていきます。

PokerStars - $0.10 NL FAST (6 max) - Holdem - 6 players
Hand converted by Holdem Manager 3 : http://www.holdemmanager.com

BTN: $16.14 (161.4 bb)
SB: $7.38 (73.8 bb)
BB: $10.50 (105 bb)
UTG: $4.41 (44.1 bb)
Hero (MP): $10.65 (106.5 bb)
CO: $10.00 (100 bb)

SB posts $0.05, BB posts $0.10

Pre Flop: (pot: $0.15) Hero has Jd Jc
fold, Hero raises to $0.28, fold, BTN raises to $0.85, 2 folds, Hero raises to $2.10, BTN calls $1.25

Flop: ($4.35, 2 players) 8c 4d 6c
Hero bets $1.50, BTN calls $1.50

Turn: ($7.35, 2 players) Qh
Hero checks, BTN bets $12.54 and is all-in, Hero calls $7.05 and is all-in

River: ($21.45, 2 players) 7h

Results: $21.45 pot ($0.97 rake)
Final Board: 8c 4d 6c Qh 7h

Hero shows Jd Jc: (One Pair, Jacks)
(Pre 57%, Flop 77%, Turn 5%)

BTN shows Qs Ah: (One Pair, Queens)
(Pre 43%, Flop 23%, Turn 95%)

BTN wins $20.48

脳内ソルバーで検証してみます。

JJはプリフロで3betをコールするか、4betを返すかどっちも有りですが、OOPでJJのポストフロップ難しいからできるだけ簡単にするために4betしました。

フロップはローカード。相手のAA-QQはプリフロで5betオールインを返してくることが多そう。zerosレンジを使っていればAAをコール止めしたり、こっちの4betをリスペクトしていたらQQはコール止めで戦うことも有りそうですが、それでもAA-QQは薄いです。相手には2オーバー系、JJ、TTあたりがいそうなので普通にバリューでcbet。

ターンはQが落ちて嫌な感じだったのでチェック。その後オールイン打たれてコール。TTとかAKを疑ってコールしましたが、今思えばAA、QQ、AQなど負けてるハンドも多いですし、TTやAKはチェックバックされることも有りますし、バリュー過多と見てフォールドが良かったです。チェックした一部のAAとかKKでコールすれば良さそうです。


GTOwizardも確認してみます。

プリフロ

BTNの3betに対して

・レイズレンジはAA-QQ、JJ-TTの一部、ブロードウェイスーテッドの一部(AJs、ATs、KQs、KJs、KTs)、AQo、Axs。
・コールレンジはJJ-TTの一部、AQs、ポケット、スーコネの一部。

AQoとブロードウェイスーテッドの一部で4betを返すのは、コールしたとしてもAA,KK,AKに対して戦いにくいのと、相手が4betに対して抵抗するAA-JJあたりをブロックしていてフォールドを取りやすいから。AQsがコールするのは4betブラフして5betに降りるには勿体ないからと予想。あとはブラフ4betを多くし過ぎるとBTNは5betオールインをブラフで返しやすくなってしまうから、AQsはコールして、次に強いAJs、ATs、KQsあたりがコール頻度を高くしてそう。AQoはフラッシュを引きにくいからコールはしない。

JJはレイズとコールの混合戦略。エフェクティブスタックが深いとか、ポストフロップに自信があればコールで戦うのが良さそうです。

4betに対するBTN

・AA-QQ、AKでオールイン。AKとKKは100%オールイン。AAとQQはコールとの混合戦略。AKがオールインを返すのはUTGのAA、KKをブロックしていて、QQやJJにコールされても40%強勝てるから。KKはUTGがAKやQQ-JJあたりでコールされたときにフェイバリット取れるのと、4betをコールしてフロップAが最悪すぎるからオールインが良い。AAがコール止めするのはポストフロップ戦いやすくするのと、4betポットはSPRが十分に小さいのでコールしても降りしろがほぼ無いから。QQは相手に合わせる。パッシブな相手ならコール。アグレッシブならオールイン。
・コールレンジに多いのはミドルポケット(JJ-99)と、ブロードウェイスーテッド(AQs、AJs、KQs、KJs)など。あとは一部のスーテッド(Axs、スーコネ)。

実戦ではQQがほぼコールして、AKもコールに回すプレーヤーが多い印象です。逆にKQsとかKJsはほぼ出てこないです。これはマイクロレートの4betレンジがGTOのレンジよりも強いので、4betに抵抗するレンジが狭くなるしパッシブになるから。


フロップ

UTGオープン、BTN3bet、UTG4bet、BTNコールの4betポットを想定。

UTG

AA
JJ

・フロップローボードのオーバーペアはチェックとベットの混合戦略。これは4betしたAKなどの2オーバー系がめちゃくちゃ滑っていて戦いにくいからチェックレンジが広くなることが原因。2オーバー系はリバーまで見据えると、クラブ2枚、ダイヤ2枚、クラブ1枚持ちのコンボじゃないと打ちにくい。
・チェックレンジを守るためにオーバーペアの一部もチェックする。AAはクラブ持ちなら相手のAQsなどのフラッシュをブロックするのでチェックしやすい。クラブ無しのAAは壊れやすい強いハンドなので、CB頻度は高くなり、CBサイズは大きくなる。チェックした場合にチェックレイズオールインを返しそう。
・JJはクラブ持ちの方がベット頻度高い。ほぼ誤差の範囲なのでAAほど気にする必要は無い。

実戦ではBTNがQQをプリフロでオールインしそうかどうかが重要。コール止めしてそうならJJはチェック、オールインをしてそうならJJはベット。相手のスタッツが見れるなら3bet率が高ければベット、3bet率が低ければチェックとするのが自然です。相手も自分のスタッツを見れるなら、自分の3bet率が高いならベット、自分の3bet率が低いならチェックが良さそうです。自分の4betをリスペクトしたなら微妙なハンドは降りそうだし、QQは5betよりもコールに回すことが多そうだからです。


BTN

UTG25%ベットに対して

・フォールド率13%。降りるのは2オーバーの弱いところ。2オーバーの強いところはコール。フラッシュ目が有ればコール。色無しでもAK、AQはコール。

思ったよりもずっとコールレンジが広い。実戦ではもう少し多く降りる印象で、AKとかAQはフラッシュ目が無ければ降りてそう。パッシブにコールしたQQやAKが多いとしても、フロップでもパッシブならQQにコールされてもAKは降りがちになりそうだから打ち得に見える。


ターン(フロップはUTG25%ベットを打って、BTNがコールしたとして)

①ローカードのラグ

・チェック率が50%強で高い。2オーバー系が厳しいから。特にクラブ1枚持ちとダイヤ2枚持ちはフラッシュ目が消えてより厳しい。
・バリューベットはAA-JJで打てる。ブラフはクラブ2枚持ちのペア無しで打てる。GTOはAKcc、A5cc、A4ccなどのエクイティ高いコンボをチェックレンジに混ぜることで、チェックチェックでリバークラブの時のフラッシュを残せるように工夫している。
・JJはチェックとベットの混合戦略。

ターンローカードのラグならJJはオールインしたいです。TT、99、クラブ2枚持ちとかからしっかりバリューを取りたいし、残っている2オーバーを降ろしたい。QQやAAに全弾取られるのは仕方ない。チェックバックされてA,K,Q,クラブが落ちて動きにくくなるのも、オールインされて渋コールしてAAやQQが出てくるのも嫌なので。クラブ持ちのAAやKKのような自信あるコンボだけチェックに回せば十分でしょう。


②ローカードのクラブ

・チェック率は25%程度。フラッシュ引いてバリューレンジが広がったのと、クラブ1枚持ちのコンボ(AQo、AKo)もブラフを打ちやすいから。
・JJはクラブ持ちでベット。クラブ無しはチェック。

GTOの打ちまくる方針に合意。AA-KKのクラブ無しはフラッシュにペイオフすることを承知でQQ-TTのクラブ持ちに向けて打つ。AKo、AQoのクラブ持ちはQQ-TTのクラブ無しをフォールドさせるために打つ。JJのクラブ持ちはTTに勝てるし、2オーバー降ろせるし、AAやQQのクラブ無しにコールされたときに捲り目が有る。JJのクラブ無しはイマイチなのでチェックしてショーダウンを目指しますが、打たれたら諦めてフォールド。


③Q

・チェック率は20%弱。クラブ引いたときよりもベット頻度が高いのはブラフを打っていた2オーバー系にQがヒットしてバリューに変わったから。あとは相手のQQをブロックするので、ブラフを打ちやすくなる効果があるかもしれない。

UTGチェック→BTN

・バリューベットレンジはAQが主役で、コール止めしたらAAや薄いQQもあり得る。ブラフベットはAQをブロックするAJ、AT、Axsなどが選ばれる。

UTGチェック→BTNオールイン→UTG

・チェックバックに回したAA-QQ、AQはコール。JJは頻度でコール。

Qが落ちたらAKoなどの相手のAQをブロックするコンボでブラフを打ちやすい。AAやKKは相手のAQにバリューベットを打てる。相手のQQのコンボがかなり減るから、ブラフが通りやすいカード。一方でJJにとってはQは最悪のカードの一つで、AQsに捲られるし何もブロックしてないです。相手がTTであることを祈ってチェックからのショーダウンを目指しますが、打たれたらフォールドが無難そう。「強いハンドを打って、JJ降りるならどこでコールするの?」ってなりますが、全レンジフォールドでも良いと考えてます。JJ降りてチェックレンジを守りたいならAA-QQの一部やAQとかKQとかを打たずにチェックコールですが、個人的にはターン以降でバランスを取るのは数年に1回会うか会わないかの遠い親戚に対してのお話しにバリエーションを持たせようとするくらい無意味だと考えてます。


④K

・チェック率0%。KがUTGの2オーバーにヒットしやすいのと、BTNはAKをプリフロで5betオールインしている想定だからKが落ちたときAKを一方的に持つUTGに有利すぎるため。

全レンジで薄く打つのは簡易的で有効です。相手のQQ-TTは厳しいし、AQなどは降りそうです。一方で、GTOの想定よりも実戦のBTNはAKを持っていることが多いので、GTOよりも少し慎重に立ち回っても良いかもしれないと考えてます。特にQQ-TTはマージナルなので、この辺りをチェックして、AQoとかAxsなどのAKをブロックしているハンドを選んでブラフしたいところです。


⑤A

・チェック率40%強。相手にAQs、AJs、AxsなどのAヒットコンボが残っているのと、KK-JJがマージナルになってバリューベットを打ちにくいから。
・ベットレンジはAAやAヒット、ブラフでKQsとかKJsなど。

Kと比較するとAは相手にも多いし、オーバーペアが無くなってUTGにとってはあまり嬉しくない。特にKKが弱くなるのが痛い。実戦もあまり無理せずKK-JJあたりはチェック。KQsやKJsなどのAKをブロックするコンボでブラフが良いと考えてます。


wizardも含めて考えると、プリフロ4betはOK、フロップローボードでのベットもOK、ターンQ落ちてチェックしてオールイン返されたらフォールドが良さそうでした。JJは難しいので悪いカードが落ちたらあまり無理せず、状況が良いならできるだけこっちから入れきるようにプレーしたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?