【ブリッジ】ペナルティダブルで稼ぐ【2022後期日本リーグ後半戦③】

花粉症がつら過ぎてマスクして寝てます。KKTです。


日本リーグの4日目を振り返っていきます。R12開始前の試合状況は下の画像の7位。

R12開始前

R12は1位チームとの対戦。強い相手ですがここで負けると厳しいのでなんとか勝ちたいラウンド。オポーネントはいつもお世話になってるプレシジョンのペアでした。まずは介入された後のスラムトライが上手くいったハンドから。

自分はサウスにいて、パートナーの1Dオープンから、

1D-(3C)-X-(4C);
5C-(P)-5H-(P);
6S///

でノースの6Sになってジャストメイク。パートナーが最後にベスコンを置き切ってくれて助かりました。

5Cは①メジャーフィットのST②ダイヤ1スーターのSTのどちらかですが、自分は②はほぼ切っていました。ダイヤのワンスーターを5Cから入っても捌き方が難しいので、パートナーはそういう手を持ってたら5Dか6Dを置き切るジャッジをしそうだからです。

だから5Cはどちらかのメジャーを持ったスラムトライが濃厚。それに対してのサウスのビッドは、6Cはキュービッド。5Hは一番弱くて5の台のメジャーでやめたい。5Sはハートフィットなら6H耐えてそうだけどスペードフィットなら5Sでやめたい。5NTはフィットしたメジャーで6Mをプレーしたい。こういう感じだろうと考えて5Hをビッドしました。


パートナーに終わった後聞いてみると、「5Sがフォーシングになるなら5Sビッドしたかったけど6Sにした。5Sビッドしてたら6Dか6Sビッドしてくれた?」と聞かれました。自分は5Sだったらパスするつもりだったので危なかったです。曖昧な状況では実践的なビッドが安全です。


次は我々がゲームルーズしてしまったハンド

自分はサウスにいて、ビッドは下のようになってパートナーの2Sに。

P-(1D)-X-(P);2S///

2Sに動くのはちょっと厳しいと思ってパスしました。パートナーが2NTだったら3NTへレイズしたので、ノースはこういう手で2NTとビッドした方が良いのかもしれないと思いました。

ちなみに裏はイーストのショートクラブオープンから下のように展開してノースの3NTへ。

(P)-1C-(P)-P;
(X)-P-(P)-XX;
(P)-1D-(1H)-P;
(1NT)-P-(3NT)///

最後サウスの3NTはクラブのトリックを見込んで少し頑張って3NTとビッドしてそうです。自分だったらサウスで2NTとINVしてノースが3NTにレイズという展開になりそうですが、バルだったらこういうトリックのあるサウンドな手はINVよりもゲームを置く方が良いのかもしれません。勉強になりました。


次は我々が相手を捕まえて得点したハンド

自分はサウスで、下のように展開してイーストの2Sxに。

P-(P)-1D-(P);
1H-(P)-2H-(2S);
X///

ダイヤのダブルトンをリード。ディクレアラーはダイヤダイヤダイヤでハート捨て。3巡目のダイヤを切って、HK,HJを切らせて、S7-5-9-K、HAを切らせて、C2-9-K-A、パートナーからスペードが来て、集めてハート取って2ダウンで500取りでした。裏はサウスの2Hが3メイクだったので8IMP取り。


続いて、

配置を考える

あなたはサウス

#8 both non vul 4th

J7
AQ7432
J5
A32

(1D)-P-(1S)-2H;
(2S)-3H///

1D=D2+,11-15

自分の3HになってオープニングリードはDA。

KQ6
JT8
Q92
JT76

J7
AQ7432
J5
A32

T1:DA-2-7-5
T2:DK-9-3-J
T3:C4-J-Q-?

プレーの方針はどうしますか?















テーブルで考えたのは、

・3HメイクするならS1D2C1に抑えたい。
・見えてない点数はSA,HK,CKの10点。ウエストからは7点見えたので後5点程度ある。イーストからは2点見えたので後5点程度ある。
・HKは右に無いとダメなので、ウエストにHK,CQまで確定。SAは左に無いと点数が少なすぎるからSAは左。CKはどっちか分からない。

クラブは割れてることが多そうかなと思ったので、CA上がってスペードを出してみた。





実際のハンドは、

T1:DA-2-7-5
T2:DK-9-3-J
T3:C4-J-Q-A
T4:S7-A-6-2
T5:C9-T-K-2
T6:C8-3-5-6

までワンダウン。CKをイーストにマークしてダックしたらメイクだったので惜しかったです。ウエストのクラブシフトが上手でした。


後から考えるとCQはダックする一手でした。3HメイクのためイーストにHKを固定したときに、ウエストがCKを持っていたらAxxx xx AKxx Kxxみたいな手になります。プレシジョンなら1NT=14-16でオープンするので1Dオープンしないはず。アンバランスハンドなら14点で1Dオープンするかもしれないとはいえ、CKはイーストにあることがかなり多そうです。こういうのテーブルで丁寧にカウントしてプレー出来たら良いな。

裏もサウスの3Hをダウンさせていたのでプッシュ。裏はDA勝った後すぐにクラブへシフトしたのでサウスはノーチャンス。裏の上手なディフェンスに助けられました。


続いて、

1番手に1NTオープンされた4番手アンパストハンドのアクションを考える

あなたはサウス

#12 we vul 4th

93
K65
AQ9853
A8

(1NT)-P-(P)-?

1NT=14-16

アクションはどうしますか?














テーブルで考えたのは、

・ダブルはPENとしているので、ダイヤ1スーターでOCするには3Dにジャンプする必要がある。
・パートナーが10点程度持っている場合にはこちらにゲームがあるかもしれない。3Dでオーバーコールしないとゲームルーズするかも。
・一方で3Dは危ないかもしれない。もしパートナーが4414の6点とかだったら3D2ダウンとかすることも有り得るし、悪い日には3Dとビッドしたらイーストからバランシングダブルされて3Dxになって500取られる可能性もある。
・自分の裏に点数があるので、DKのフィネスとか抜けてそうだし、HKも捕まってることが多そうだから、3NTは厳しそう。

結局、リスクを重く見てパスで撤退を選んだ。











実際のハンドは、

パートナーのS6リードから、ダイヤの打ち抜きに気付くことが出来ずジャストメイクされでした。裏はノースの2Sが1ダウンしてたのでプッシュ。


1NTをパスしたのは仕方ないですが、バランシングポジションではペナルティダブルを諦めてマイナー主体の競り合いできるダブルを採用した方が良いと自分は考えてます。

特にマルチランディを使ってるなら、マイナー主体の手で3m or パスの難しいジャッジをしないといけないのが厳しいです。1NTオープナーの表でPENしたい手が来る頻度は少ないですし、バランシングはパートナーに点数を期待できる状況だから積極的に競りたいです。またシェイプのある手で1NTをパスすると、パートナーから渋いリードが来ることも多いのでダブルダミーよりも損することが多いです。

個人的にはマルチランディを使うなら、パストハンドかバランシングのダブルはm5+,M4のダブルが良いと思ってます。一度に示せる枚数が多いのと、柔軟に仕掛けやすいからです。


最後にもう一度我々が相手を捕まえて得点したハンド

自分はサウスで、ビッドはウエストから、

(P)-1S-(X)-4H;
(P)-4S-(4NT)-X;
(5D)-X///

SPLは10-12くらいの若干強めのレンジです。パートナーは4Sでサインオフして、イーストが4NTでもう一度粘ってきました。我々はSPLの下限を高くして、その後はフォーシングシチュエーションになると取り決めています。サウスはディフェンシブな手をしているからダブルでディフェンスを示唆しました。パートナーはウエストの5Dをダブルしてウエストの5Dxに。HA, Hx から6個取って4ダウンは1100取り。裏は4Sジャストメイクだったので12IMP取り。


R12は#5で3NTをルーズしてしまったもののペナルティダブルで取り返して、裏もトッププロ相手にプラスデータムで12IMP勝ち。大事なラウンドで13VP強取れました。いつもは負ける相手に大きな一勝。順位も6位に上がって残留にグッと近づいた良いラウンドでした。R13へ続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?