【ポーカー】3betポット IPディフェンス側のフラドロを考える【10NLz】

3betポットのフラドロの扱いが難しい。


フラドロで渋い思いをしたハンドをレビューします。

PokerStars - $0.10 NL FAST (6 max) - Holdem - 6 players

Hero (BTN): $9.61 (96.1 bb)
SB: $10.72 (107.2 bb)
BB: $10.00 (100 bb)
UTG: $13.78 (137.8 bb)
MP: $9.80 (98 bb)
CO: $14.77 (147.7 bb)

SB posts $0.05, BB posts $0.10

Pre Flop: (pot: $0.15) Hero has Js Ks
3 folds, Hero raises to $0.25, fold, BB raises to $0.80, Hero calls $0.55

Flop: ($1.65, 2 players) As 6s 7c
BB bets $0.50, Hero raises to $1.50, BB calls $1.00

Turn: ($4.65, 2 players) Qd
BB checks, Hero bets $2.20, BB raises to $7.70 and is all-in, Hero calls $5.11 and is all-in

River: ($19.27, 2 players) 7h

Players agreed to run it twice.

River #2: ($19.27, 2 players) 6h

Results: $19.27 pot ($0.00 rake)
Final Board: As 6s 7c Qd 7h 6h

BB shows Ac Ah: (Full House, Aces full of Sevens)
Board #1 : (Pre 82%, Flop 74%, Turn 77%)
(Full House, Aces full of Sixes)
Board #2 : (Pre 81%, Flop 73%, Turn 77%)

Hero shows Js Ks: (One Pair, Sevens)
Board #1 : (Pre 18%, Flop 26%, Turn 23%)
(One Pair, Sixes)
Board #2 : (Pre 19%, Flop 27%, Turn 23%)

BB wins $9.20

プリフロは相手の3bet額が小さかったですが特に変わったことせずコール。フロップでBBのレンジベットをレイズ。こちらに77とか66のセットが有るので、ナッツフラドロはレイズできると考えました。ターンはガットもついて良い感じなのでダブルバレル。BBにチェックレイズオールインされたので渋めのオッズコール。

脳内ソルバーで振り返るとフロップはコールが良かったです。3betポットはSPRが小さいのでコールしてもリバーでオールイン行けそうなのと、ポジションとインプライドオッズを活かしてコールするのが良さそうなので。ターンリバーで相手のアクション見てからアクションできるので、フラッシュ引いた場合にバリューベット打ちやすいのが良いです。OOPだったら1ストリート分チェックチェックで回るとオールインに行けないかもしれないから、どこかでレイズするのが良いと考えてます。ターンで相手のチェックレイズオールインをオッズコールしたのはポジションの優位性も、ドローのエクイティも上手く活かせなかったので良くなかったです。フロップレイズしたならターンはチェックチェックで回してリバー引きに行くプレーが良さそうです。


反省点
・3betポットのIPディフェンス側のフラドロはコールで回すほうが良いかも。SPRが小さいからコールでもリバーオールイン行けそうで、ポジションを活かして引いたときのインプライドオッズを狙えるから。レイズがバリュー過多にならないようにセットも含めてIPは全部コールしそう。
・レイズした場合のターンはチェックチェックでリバーに進むのが良さそう。打ったらBBからチェックレイズオールインが返ってきて困るので。BBのレンジが強いからチェックレイズオールインは有りそう。

3betポットのIPのフラドロはインプライドオッズを狙って、コール、コールで回して、リバーまでにフラッシュ引けばリバーの相手のチェックにバリューベットを打つ。OOPのフラドロはチェックレイズ、ターンオールイン。リバーで引いたときにバリューを取りにくいからフォールドを狙う。オールインして降りたらそのままポット取れる、コールされてもフラドロのエクイティが残る。こちらからオールインするのでフラドロのエクイティが活かしやすい。3betポットのフラドロはポジションによって使い分けるのが良いと脳内ソルバーで考えました。


GTOwizardで確認してみます。

プリフロの確認

BTN

オープン率42%。どのソリューションもだいたい40%強なので標準的。


BB

・3bet率14%、コール25%、フォールド60%。
・wizardのBBディフェンスレンジの特徴は、3betレンジがポラライズ気味、3betのサイズが大きい、フォールド率が高い、コール率が低い。
・ポラライズ3betレンジは、4betに抵抗できる強いレンジと、コールで守るには弱いレンジ。KJoとかQJoがライト3に選ばれるのは、ドミネートされやすくて戦いにくいのと、アナーのブロッカー効果でフォールドを取りやすいから。AxoとKxs(Qxs、Jxs)も似たような理由。


BTN

BBの3betに対して

・レイズ15%、コール2割弱、フォールド7割弱。
・フォールド率が高くてコール率が低いのが特徴。wizardのBBからの3betサイズが大きいからオッズが悪いため。
・オッズが悪くなるとポケットのセットマインやAxsの5枚役狙いの価値が落ちてハイカードの価値が高くなる。SPRが小さくなってインプライドオッズが悪くなるから。弱いポケットペア、弱いスーテッドAをフォールドに回して、ブロードウェイスーテッドをコールに回す。AAを一部コールしてコールレンジを守るのはzerosレンジの考え方に似ている。
・4betレンジはポラライズされている。5betに抵抗できるAA-JJとAKの強いレンジと、3betコールで戦いにくくてブロッカー効果のあるAJo、KQo、Axsの弱いレンジ。
・AQoとTTで4betオールインを返すのは、EPvsBTNのAKoとQQで4betオールインを返すのと同様でフォールド狙い。AK(AQ)+強いポケットの組み合わせの4betAIはレンジが分かっていても対策が難しい。

実戦とGTOで乖離が大きいスポット。実戦の相手はレイズとフォールドが少なくてコールが多いです。弱いポケット、そこそこのブロードウェイオフスート、Axs、スーコネなど広くコールで守ってくる印象です。

KJsは3betコール。BBの3betにコールで抵抗できるくらい強く、4betして5betに抵抗するには弱いからです。4betして5betに降りるには勿体ないレンジはコール。


フロップ

BB

・チェック8割、ベット2割。ほぼチェックしてチェックレンジを守る。
・チェックが多いのはAがフロップに有るとKK-TTがマージナルで戦いにくいのでKK-TTをチェックしたいから。チェックレンジを守るためにAxとかAAもチェックレンジに残す。
・ベットする場合はレンジを絞って大きくポラライズ気味に。AKやAQのスペード無しでポットオーバーCB打っているのは、2ストリートゲームに持ち込みたいから。フロップポットオーバー→ターンラグならオールインとすることで、BTNのフラドロにリバーを見せないように工夫している。Axにもプレッシャーがかかるのが良い。

ポットオーバーorチェックの戦略は意外でしたが納得感があります。KK-TTを守りたいからチェックレンジを広くするのが主目的で、ベットレンジを狭くしたら強いレンジでポラライズしたくて、ポラライズにちょうどいいのがAKとAQ。2ストリートゲームでフラドロのエクイティを実現させにくくする工夫が面白いです。

実戦ではBBがレンジベット。AハイフロップとKハイフロップはオリジナルのAKに嬉しいフロップでオリジナル有利なので、レンジベットするのは使いやすくて有効です。GTOでの頻度は少ないですが、実戦では一番頻度が高そうです。


BTN

BBレンジベットに対して

・レイズ5%以下、コール7割、フォールド3割弱。コールかフォールドで戦う。エアーはフォールド。ブロードウェイスーテッドのスペード無しを優先して降りる。

セット、フラドロはどちらもコールでした。IPはインプライドオッズを狙って引きに行くのが3betポットIPのフラドロの使い方だとwizardは考えているようです。


ターン

フロップはBBレンジベット→BTNコール

BB

wizardのBBはフロップレンジベットしないので、ハンドレンジがスカスカで戦略がよく分からないです。BTNがBBのダブルバレルにどう対応するかが知りたいので、リバーで自然にオールインできるサイズ(ハーフor75%)でダブルバレルしたと想定します。


BTN

BBダブルバレルに対して

ほぼコールorフォールドでした。フラドロはレイズせず引きに行く。バリュー過多にならないようにセットもコールでした。


まとめ
・3betポットIPディフェンス側のフラドロとセットはコールorフォールド。インプライドオッズを狙って引きに行く。3betポットはSPRが小さいのでコールからでもオールインに十分向かうことができる。
・3betポットOOPオリジナル側、Aハイツートーンボードはフロップからポラライズ戦略を取る。KK-TTがAハイフロップで戦いにくいからチェックレンジを広くしたいこと、ベットレンジを狭くしたらポラライズ戦略を取りたいこと、フラドロ目があるのでTHGK(AK、AQ)の色無しが2ストリートゲームしたいことが要因。


3betポットIPのフラドロはコールでした。3betポットはSPRが小さいからリバーオールイン行きやすいのでブラフせず引きに行く。セットも同様にリバーオールイン行きやすいので良いハンドは全部コール。ドロー目の多いボードはインプライドオッズを活かしやすいIPの優位性が大きいので、ドローハンドを持っているときはポジションを活かしてコールをしていきたいです。


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