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セールスライティングで使える心理学㉗ピークエンドの法則

ピークエンドの法則とは、「人は感情が最も高ぶったとき(ピーク)の印象と、終末(ラスト)の印象で、全体の感想を決める」心理効果です。

「終わりよければすべてよし」ということわざがありますが、これもピークエンドの法則に近いものがありますね。

少々乱暴な表現になりますが、ものごとは結末が一番重要であり、過程は二の次ということです。

映画を観ていて、途中までは「単調なストーリーで面白くないなぁ」と思っていたとしましょう。

ところが、クライマックスでいきなり驚くような展開が立て続けに起きて、いい意味で裏切られたラストシーンだったとします。

あなたはなんと言ってこの映画を友だちに紹介しますか?

「最初はちょっとダレるけど、途中から画面にくぎ付けになったよ。」
「ラストは大どんでん返しで面白かったよ。」

このように、おおむね好印象な説明をするでしょう。

反対に、ピークエンドの法則では、終わり方の後味が悪いと、その出来事そのものが台無しになるケースもあります。

和気あいあいと盛り上がった会社の飲み会で、酒癖の悪い先輩が、最後の最後で何癖をつけてきたら、飲み会の印象はどうなるでしょう。

「途中までは楽しかったのに、最後にアレはないよね。」
「あの先輩がいる飲み会は、もう行きたくないよね。」

後日ヒソヒソと噂になり、酔って何癖をつけた先輩は、もう飲み会に誘われないかもしれません。

このように、ピークエンドの法則は、メリットだけでなくデメリットもあることを覚えておきましょう。

ピークエンドの法則は、ビジネスシーンでも効果的です。
うまく活用できれば、顧客満足度をUPさせてリピーターとして取り込めますよ。

たとえば、セールストークのどこを「ピーク」に、どこを「エンド」にもっていくかを意識すれば、商品の魅力や価値の伝わり方が変わってきます。

接客業で顧客対応にミスがあった場合でも、お見送りのときにお詫びの品を渡すなど、最後にプラスの対策を含めることで、全体的な印象が悪くなるのを防げます。

これはライティングでも同様で、商品のマイナス面は記事の途中に挟み、ラストはできるだけプラスの言葉で結ぶのが原則。

読後感のよい記事は、読者の購買意欲を高めます。

「買ってみたい」
「使ってみたい」

という気持ちの盛り上がりを、うまく最後にもってこれれば、購入ボタンのクリック率が変わってきますよ!

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