「会社は金持ちか?」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。今日で1,099日目です。

 会社は金持ちだと思っている人が多い。確かに、規模にもよるが、一家族の生活費と比べれば、はるかに大きい数字を扱っていることだろう。そのため、会社は金持ちだと思い込んでいる人が多い。だが、実際には会社はサラリーマンが思うほど金はない。驚くほど支払いが多いのだ。そして、それは、待ってはくれないし、常に現金で支払うのだ。

 では、なぜ会社にお金が残らないのか?まず、掛金が多いことがある。売れてもその場で現金はもらえず、売掛金になってしまうことだ。売上と実際の現金の流れは数か月単位でずれてくる。そのタイムラグにより、常にお金が回らないと、現金不足になるのだ。だから、毎月お金の入ってくるストックビジネスが最も安定する。そのため、近年はサブスク商品が流行っているのです。それに乗ると、毎月の支払いが発生してしまうってことだ。

 掛金で現金がないところに追い打ちをかけるのが税金だ。消費税の納付は課税額によって異なり、400万円以下は年1回。4,800万円以下は年2回。4,800万円以上は年11回となっている。個人的には毎月納税にして欲しいと思っている。
 つまり、毎月入ってくる消費税を貯めこんでから、納税をするのだ。納税のことを考えて、別の口座に移動するなどしておかないと、納税時期に来て一気に資金が底をついてしまうことも多い。まとめて支払わなければならないところが、納税の厳しさだ。我が社の様な零細企業でも、いきなり数百万円の支払いをしなければならない。だから、納税月のキャッシュフローは必ず赤字になるのだ。

 社会保険も同様だ。毎月徴収されるのは良いのだが、全員分の社会保険料となると、かなり高額だ。1ヶ月で数十万円~数百万円、会社の規模によっては数千万円も支払っているのだ。とてもじゃないが、毎月の現金が不足する理由だ。

 そして、5月になると固定資産税と自動車税が届く。これも大きなまとまった金額を支払わなければならない。しかも現金払いだ。これもキャッシュフローを悪化させる原因の一つだ。とにかく、日本は納税のタイミングでキャッシュフローが悪くなるように出来ている。納税を乗り切れずに倒産する会社が極めて多い事実を、国税庁や財務省はどう思っているのだろうか?他にも、法人税、法人住民税などもあるのだから、会社にお金など、そうそう残るもんじゃない。

 会社は回している金額が、数千万円~数億円、数十億円、数百億円と大きいので、サラリーマンから見れば、「会社にはお金がある」と思ってしまうのも無理はない。しかし、潤沢な資金を持ち、財務体質が非常に良い会社など、およそ上位数%の会社しかいない。どの会社も、財務はいつも火の車で、日々の中でどんどんお金が消えていき、給与日で一気に消えてなくなる。そして月末に多額のお金が入ってきて、補填されるのだ。
 サラリーマンは毎月給与日を楽しみに待っているのとは真逆に、経営者は給与日が来るのが、憂鬱で仕方ないのだ。だから、「会社は金持ちか?」と問うのなら、答えは「ノー」以外にないのである。きっとサラリーマンには、一生理解しえないことだろうと思う。そして、これを理解しえないサラリーマンが、経営幹部になっていくこともまた、絶対にないことなのでもある。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

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シンジ

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