「品位」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 いついかなる時も、「品位」を失わない人はとても「美しい」と思う。性別や年齢は関係ない。それが、私の習った最大のマナーだ。
 世の中には色々なマナーがある。テーブルマナーや、女性にドアを開ける。女性の上着を先に着せてあげる。ワインのテイスティング。コンサートでの立ち振る舞い。様々なマナーがあるが、いちいちそんなマナーは知らないし、楽しめれば良いじゃないか?と考える方が多い。全く否定はしないし、私も多くは知らない。ただ、一つだけは忘れないで頂きたいことがある。それさえ守っていれば、あなたは「品位」のある人だと、思ってもらえます。
 それは、あなたの立ち去った「跡(あと)」を想像することです。「飛ぶ鳥跡を残さず」昔の人は良くいったものです。

 例えば、あなたが使用した化粧室は、きれいになっていますか?だって入った時から汚かった?それは言い訳になりません。あなたの次に入る人は、あなたが出た後に使用するのです。あなたが汚していなくても、あなたに対して気分を害します。公衆の化粧室は、あなたの自宅ではありません。誰もが気持ちよく使えるように心がけなければなりませんよね。手を洗った後に、水滴を飛ばして知らんふりをしている人に、品位を感じることはありません。
 レストランへ行って、人への迷惑を考えず、給仕に大声で威張り散らしている人にも、品位を感じることはありません。ましてや、酔ってからむなど言語道断です。品位のある人は、給仕が片付けやすいように、テーブルに落ちた物や、パンくずまでも、きちんと皿の端に集めて置いておきます。同じお金を払っているのだから、客なのに気をつかう必要ない。という貧相な発想しか出来ない人は、どれだけお金を持っていても、決して品位のある人にはなれません。
 国際線の飛行機のような特殊な状況は顕著に違いが現れます。10数時間も機内にいるため、自室のようにふるまう人が多くいますが、とても見られたものではありません。私は、飛行機に乗る際、品位のない人が近くにいないことだけを祈りながら、いつも座席につきます。そして、品位を重んじるオーラを精一杯出して、じっと動かずに離陸を待つようにしています。これ、意外と通じるものがありますよ。かなりの確率で、みなさん落ち着いて座っておられます。
 国際線の飛行機では食事が何度かあります。その都度、トレーを下げるCAに手渡す人や、持ちやすいように、トレーの中をきちんと片付けている人は、品位があると思います。逆に、トレーから食品や食器がはみ出ており、片付けるときに下に落としてしまう時があります。それはCAが悪いのではなく、片付ける人のことを配慮しない、客の品位が低いせいだと思います。
 また、飛行機の化粧室は、男女兼用です。手を洗った後に水滴が残っていたり、トイレットペーパーの切れ端が落ちていると、とても不快な思いをします。すべてきれいにふき取り、後ろを振り返って、指差しチェックをしてから、個室を出て欲しいと思います。
 乗っている席にクラスに関わらず、降機するときに座席を見ると、食べ物や新聞が床に落ちていたりするのは、とても不愉快です。飲み物が落ちている時すらあります。もはや、人のいるべき場所というより、豚箱同然です。それを気にもしないで品なく機内で過ごしている方は、普段からそのような品のない方だろうと思います。逆に、枕やひざ掛けを座席の上にきちんとたたんで帰る人が、とても少ないことにがっかりします。機体の末尾に座ると、その通路の全員の「跡」が見えるので、乗っていた人の程度が知れるというものです。
 国際線の場合、眠るためには枕などを自分で用意するのも良いでしょう。ですが、他人の目があることを忘れないでいただきたい。更に、降機後はすぐに入国審査です。機内は電気を消しているので気にならなくても、ジャージ姿に寝ぐせのついたボサボサの髪で入国審査を受けている人を見ると、正直同国人と思いたくない時もある。私は常にネクタイを付けて、スーツの上着は脱がず、真っ直ぐの状態で目だけつぶって眠るようにしている。当然、熟睡も出来ないし、すっきりもしない。だが、飛行機は公共交通機関であり、移動手段であることを忘れないでいただきたい。自室の部屋ではないのです。席を立つときは、奥の方が出入りできるよう、ひざ掛けやヘッドフォンは自席に片づけて、テーブルも収納するのは当然です。移動中は常に気を張って、気を緩めない。ましてや、出張であるなら、私の中では移動は仕事中です。OFF気分になっている人は品のない人だと思う。そんな雰囲気はCAにもすぐ気づかれる。エコノミーに乗っていても、CAは品のある人を気づかってくれるものです。当然です。人なのだから、品のない人とは接したくないものです。そんな時、CAの方は、降機のときに必ず一言お礼を言ってくれるものです。こちらも、とても良い気分で入国審査に向かえるものです。また帰国のときも、自宅に着くまでは気を抜かないように思えるものです。

 私は二度と両親と飛行機には乗らないと思う。大変に品がないので他人の振りをしたいと思う程に不快だ。物を落とす。食べ物の音が汚い。貧乏ゆすりをする。声が大きい。人を指さす。自分を特別な人間だと勘違いしている。我慢が出来ない。小さな子供と一緒だ。逆に家内はとても上品で良かったと思う。やはり、パートナーは自分で選ぶべくして、選んだのだと思う。
 とにかく品位とは、あとで他の人が使う場合を考えられるかどうかだと思う。シェアサービスが増えている今だからこそ、見渡せば品のない人が多くいることが分かると思います。その品の無さに流されず、いついかなる時も「品位」を失わない人は、美しい人生を送れると思います。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

シンジ

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