「日本のデフレ」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 デフレーション。みなさん既にご存知のように、物価が下がることです。物の価値に比べ、お金の価値が上がるとも考えられます。だから、デフレ対策に金利を下げるわけです。
 逆に物価上昇(インフレ)を抑えるために、欧米では金利を上げていますよね。その差で、日本円は安くなっているわけです。
 ですが、現状マクロ経済的にはとても健全で何も問題はありません。円安を騒ぐマスコミや、金利の上昇に伴う株価の下落などを騒いでいますが、すべて一時的なことですし、大局的には何も変わりません。欧米のインフレとて、ハイパーインフレではないのですから、放っておけば、喉元を過ぎて、熱さを忘れますよ。では日本はどうしてデフレなのか?金利を下げても、物価はなぜ下がるのか?考えてみようと思う。
 みなさんご存知のように、日銀はマイナス金利まで適応させました。金融機関からお金の放出を試みたわけです。ところが、結局企業の内部留保は過去最高へ。財布のひもが固くなっただけでした。
 また黒田バズーカとして知られる量的緩和では、金融機関や生命保険会社が持つ日銀当座預金を増やし、お金の総量を増やすことにより、お金の価値を下げようと考えたわけです。日銀当座預金は当初より170兆円も増える結果となりました。ところが、バズーカは不発に終わり、物価の上昇をさせたのは、干ばつによる食料不足とエネルギー不足だったわけです。つまり、強固なマクロ経済の基盤があって、物価上昇すれば、庶民は物価上昇に耐えられますが、今回のように仕方なく上がった物価は、庶民への負担でしかなく、嫌なインフレになるわけです。しかも、企業間取引では、デフレが続いている。

 前回のように、育休休暇も大事なのだけれど、実際には子を持つ親の年収統計を見ると、子をもたない世帯の年収より高いことが分かる。つまり、日本においては「子を持つ」ということは既にお金持ちのステータスとなりつつあるという現実がある。年収の低い人は、「子を持たない」選択をしていることがうかがえるデーターがある。そんな国で、育児をしやすくする法律を改正しただけで、子供の数が増えるはずがないのである。
 OECDの中で家事・育児に対する男女差は平均1.9倍女性にウェイトが高いが、日本は5.5倍と異常値だ。日本人男性は、女性がいなければ子育ても家事も出来ない。ジェンダーギャップは120位という不名誉な数字だ。つまり、男性だけでは生きて行くことが出来ない、という数字による証左だ。これを恥ずかしく思わない男性は、既に男尊女卑であると断言できる。
 基本的に日本はヌルク生きられるように出来ている。どの国よりもコンビニが浸透し、100円均一が浸透し、衣食住で最も高額なのは家賃位だ。衣類も食事も作らずに買えば安く手に入る。そこが堕落の始まりだ。日本人は安い物で満足するから、安い給与で働く奴隷だと断じられ、結局賃金は上がらない。企業も安くなければ売れないのだから、安く売って儲からない。そうして、高級ブランドはすべて欧米に持って行かれる。
 外食は、欧米人は金持ちのすることだ。庶民は外で食べるのは、安いピザやホットドック。マクドナルドなどのジャンクフードだけだ。金がなければ、スーパーで食材を買って、料理をするのが基本だ。だから、コンビニなどは極端に少ない。買ってすぐに食べられるものなど、スナック菓子程度しかない。便利な日本が、日本人を堕落させているのだ。それが、日本のブランド化の足を引っ張っている。そして、25年ものデフレになってしまったわけだ。

 それでも日本はGDP世界第3位だ。そう思う方も多くいる。でも日本は人口が多いのだ。国土の小ささに比べ、日本よりも人口が多い欧州の国はない。ロシアは欧州ではないが、最大の国土を持ちながら、1億5千万を切っている。日本と大差ないのだ。一人当たりのGDPにしたら、日本は28位。これのどこが経済大国なのか?全然お話しにならないわけだ。その根本は、私たち一人ひとり、企業一つひとつが、安い物を買おうとする心が、根本的に自分の首を絞めているわけだ。我々国民は、日本は経済大国ではないし、先進国に入っているけど、何も進んでいない、という事実を認めなければならない。
 値上げをすることは悪いことでしょうか?日本人は「この値段は変えられないから、この中で利益が出るように、努力しよう」と考える。そこまでは良いことなのだけれど、ある程度改善すると、もう絞り出すことは出来なくなる。次に行うのは「外注への支払いを減らそう」という発想になる。「自分達も努力しているんだから、協力メーカにも協力させよう」というわけだ。そして、価格だけを見て安売り競争をさせるようになる。なんて汚い方法だ!誰もがそう思うでしょう。でもあなたもそれをやっている!
 家電を買う時、他店では同じ物がもっと安かった!ネットで調べたらもっと安かった!そう言って、より安い物を購入していませんか?より高い物を選べとは言わないけれど、少なくとも、値段よりもこの人から買いたい。この会社から買いたい。などの思いはあるはずだ。それを対価として支払う必要があることくらい、理解しているでしょうか?日本は、既に対価を下回ったビジネスをしているわけです。そして、欧米にいいようにやられて、日本人どうしで足を引っ張りあっているわけだ。それが、「日本のデフレ」なのだと思う。
 日本人、一人ひとりの意識が変わらない限り、「日本のデフレ」は解消されないだろう。上場企業だけが値上げをして、格差が広がるばかりだ。欧米の言いなり、日本のジジイの言いなりはもうやめて、日本の若者は、目を覚ました方が良い。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

シンジ

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