「退職代行」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。第1,152回です。

 退職代行業者の利用が増えているそうだ。そのニュースについて、きちんと意見交換をすべきだと書かれている人がいたので、予定を変更して「退職代行」について書きたいと思う。
 私の知り合いの経営者でも、この退職代行を利用されて辞められた方に話しを聞いたことがある。私も辞めた従業員を知っていただけに私もショックだった。

 そもそも論なんですが、なぜ会社を辞めたいのですか?そう問うと「人によっていろいろ状況が」という人が多い。しかし、95%の人が働いている20人以下の中小企業では十中八九辞める理由は人間関係だ。
 コミュニケーション不全になった時、もっと気持ちがストレスなく働ける場所に行きたいと、誰もが思うだろう。その後で、住んでいる場所と会社の距離、賃金の過多などの理由が後付けで出てくるだけだ。誰だって苦手な人や嫌いな人と働きたくはないだろう。そして、20人以下の会社に部署異動はあり得ず、結局毎日顔を合わせることになるのだ。究極的に、それが嫌なのだ。それが従業員同士の場合もあるし、経営者と従業員の場合もある。
 だから、退職代行を利用するのだ。もう二度と顔を合わせたくないから。きっと本人にとってはパワハラのように感じているのだろう。素直に意見を言い合える状態なら、そもそも退職したいなどと思わない。これが、多くの退職を見てきて、自分自身も親の会社を辞めるという経験をした私の見解だ。

 人は「言葉」にしなければコミュニケーションが取れない生き物だ。だから、必要なことは言葉か文章で伝えなければならない。「察してくれ」というのは甘えでしかない。配偶者や家族と上手く行かなくなる原因の最たるものは、その「甘え」にある。
 そういう意味では、退職と離婚はとても似ていると思う。配偶者とコミュニケーションが取れなくなるから、一緒にいても面白くなくなる。脳の中であれこれ想像していると、悪いことしか思い浮かばなくなる。だから離婚するのだ。
 でも、恋愛の時はそんなことはなかったはずだ。相手のことに興味を持ち、色々なことを知ろうとしたはずだ。そうすると、コミュニケーションを取ることが楽しく、自然に出来ていたのではないのか?相手に関心があれば、生返事などせずに目を見て話しが出来るはずだ。配偶者も従業員も同じである。目を見て笑いあえなくなったら、崩壊寸前なのだ。

 憲法で職業選択の自由が定められているので、退職したい人を会社都合で引き留めることは出来ない。ただ、常識的に引継ぎ作業をする時間として、2週間から1か月など、役職の責任の重さによって就業規則に規定されているのが普通だ。なければ上司に相談するのが社会人としての義務だ。
 そして、退職するときは菓子折りの一つでも持ってお世話になって人達に一声かけて気持ちよく退職して欲しい。それくらいの演技が出来ないようでは、次に行く会社でも人間関係が上手くいくとは到底思えない。まず上手く行かないだろう。
 そして、忘れてならないのは、社内の人間だけではない。あなたが今まで社会につながり、仕事を続けることが出来たのは、他でもないお客様のおかげなのだ。その感謝無くして、次の仕事が上手く行くことはあり得ないのだ。この後、会うことはないはずが、どこかでひょっこり!ということもあり得るのです。二度と会わない気持ちにならず、また会っても笑顔で会える関係で、別れて行きましょう。

 だから、退職手続きなど、他人に頼むようなことではないのですよ。自分のケツもふけないような者は大人とは言えません。「退職代行」などという愚行を選択しないことを切に望みます。退職したいのなら、引き留めはしませんから。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

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シンジ

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