「俯瞰」
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。今日で1,027日目です。
他人と接するときは、相手の立場を考えて言動をするように言われることは多い。たいていの人が、相手のことを考えてはいるだろうが、時として感情的にもなってしまうものだ。そういう時は、物事を「俯瞰」(フカン)して見るようにという。要するに、客観的に自分の状況を見るということだ。おそらく、それは多くの人が理解しているだろう。しかし、実際に行うのは難しいことだ。
例えば、上司のAはBという部下を持っていたが、Bのパフォーマンスに満足がいかなかった。ある日AはBの仕事を叱りつけた。
約束の納期が迫っているのに、気にせずマイペースでおしゃべりをしながら仕事をしているBに対して、
「そんな余裕はないだろ!ちゃんと納期に間に合うのか?」
と聞いた。
Bはふてくされた顔をして、
「だって出来なくたって、オレに責任はないですよAさんが責任者なんだから、責任取ってくださいよ!」
と言い返してきたのだ。
「なんだと!お前は自分の職責をオレに押し付ける気か!」
Aは頭に来て怒鳴ってしまった。
結局最後は感情的になってしまいましたね。これ、客観的に「俯瞰」して見ることが出来ますか?考えてみて下さい。
きっと、この物語のAでもBでもないあなたには容易なことでしょう。いまの立ち位置が既に客観的な「俯瞰」だからです。
例えば、Aは部下のBに対して、納期が間に合いそうもないのが分ったら、その認識がBにあるのかどうかをまずは確認すべきだったし、そのフォローをどうするかを決めなければならず、Bを責めても1mmも仕事は前に進まないどころか、足を引っ張る行為だったといえるでしょう。
部下のBは、自分の職責を全うすることの重要性と、危機感がない態度は、周りとの協調性にも欠けるうえ、上司に責任転嫁をするという、責任を全うしてから権利を主張するという順序が逆になっていると指摘することが出来る。今回、どうすればよかったかは、ここでは割愛する。
このように、冷静な分析ができるのが、「俯瞰」した状態といえる。その場に居合わせてもいないほど、遠くから自分達を見る、ということだ。その現場に居合わせると、なかなかできない。第三者的な立場にいても、その場にいることで、Aに寄った解釈をする者。Bに寄った解釈をする者。どちらもいるだろう。そういう人達は、まったく「俯瞰」が出来ていないことになる。
つまり、「俯瞰」するとは、個人的な感情を捨てる、ということです。これが出来ない人を、経営に関わらせたり、部下を持たせたりすると、とんでもないことになります。仕事が出来るかどうかは、関係ないのです。仕事が出来ても、「俯瞰」することが出来ず、感情的になる者は、役職を上げてはいけませんし、部下を持たせると部下を潰してしまいます。パワハラの危険があるので、注意が必要ですね。是非、評価基準には「俯瞰」が出来ているかを、追加しましょう。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。
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シンジ
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