「おまじない」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 昔から、験を担ぐ(ゲンヲカツグ)というように、人知を超える何かの力を借りて、成功しようという考えや教えは多い。「おまじない」も同様だ。それらは、多少怪しくても、あたることがなくても、それほど嫌われることではないのが、面白い。しかし、経営における「おまじない」は、少し異なる。

 ビジネスにおいては、何だかよくわからないことをすると、結果が出るということはない。必ず分析をするし、再現性が重要になる。この方策を実行すると、ほぼこのような結果になる。なぜなら、人の行動原理がこうだからである。という理論に基づかなければ、その「おまじない」を買う者はいない。
 当然、時代背景などで人の行動パターンは徐々に変わっていく。その中でも、変化するものと、変化が小さい方策によって分類し、確実に再現できる「おまじない」にこそ、価値が生まれるのが、ビジネスだ。

 経営における「おまじない」は、「経営計画書」だろう。その会社の社長の想い。社長の決めた方針を示した方針書であり、会社の羅針盤だ。
 そこに示された内容は非常に重要ではある。特に大きな会社になると、社長の言葉や気持ちなどは末端まで届かない。それを明文化したのが、経営計画書という「おまじない」だ。
 しかし、それは詐欺ではないのだから、盲目的に従うことを強要してはならない。納得感がなければ、反発心しか生まれない。そして、どれだけ立派なことが書かれていても、社長自らが、その方針を誰よりも信じて、周りの人間を巻き込んで楽しく実行していなければ、それはただのウソになる。その時点で詐欺になる。

 どのような経営コンサルタントでも、経営においては「企業理念」が重要だと言うだろう。しかし、理念の前に目先の金に負けてしまうのが人というものだ。ビジネス書などもそうだが、最初に理念が来ると、実はつまずきやすい。なにせ、験を担ぐかのような怪しい「おまじない」では、信じてももらえないし、やる気も起きない。まずは、稼ぐ楽しさを教え込み、次に利益の出し方を教える。そして、そのお金がどういう仕組みなのかを教えなければ、目先の金から気持ちは離れてくれないのだ。だから、「おまじない」の順序が違うと、最初は信用されないと思っている。
 つまり、重要な順序で教えるのではなく、相手にとって理解が得やすい順序を考えなければならないのだ。経営における「おまじない」は、再現性のある内容であり、順序も大事だということだ。何でも適当に験を担ぐ「おまじない」では、上手くは行かないのである。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

シンジ

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