「ビックマック指数」
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。
みなさんは、ビックマック指数というのをご存知だろうか?イギリスのエコノミスト誌が発表している経済指数のことです。簡単に言うと、マクドナルドのビックマックは世界中どこへ行っても、クオリティーは同じです。そのビックマックがいくらで買えるか?を比較することで、その国の物価を評価するものです。
20年前は東京が1位で、世界で一番お金のかかる国でした。ところが、その後デフレの続いた日本は、値段はあまり上がることがありませんでした。そのため、現在は日本はとても安い国になり、外国人旅行者が増えたのです。私が25年ほど前にオーストリアへ行った時は、日本はバブル真っただ中。オーストリアの物価は日本の3分の1でした。しかし現在は、ほぼ変わりません。
因みに、2021年のランキングだと、日本は56か国中26位。半分以下に落ちてしましました。米国が5.65ドルに対して、日本は3.48ドル。38.4%も安いのです。つまりマイナス38.4ポイントとなります。EUはマイナス11,1ポイント。韓国はマイナス29.2ポイント。タイはマイナス31ポイントと、タイにまで抜かれてしまいました。
安く買えて良いじゃん!という話しではありません。それだけ、物価やサービス料金が上がらないということは、賃金も上がらないということです。
日本の平均年収は1997年をピークに25年以上ずっと右肩下がりを続けてきました。(安倍政権時に一時上がっていますが、平均であって中央値は落ちている)政府は賃上げを要請しますが、賃上げされるのは大会社のみで、大会社と取引している中小零細企業との企業間取引では、「以前の実績」という言葉で値上げ要請が通らず、賃上げもされないままなのが実態です。国民の95%が中小企業で働いている日本の場合、国民の肌感覚的には、賃金など全く上がっていない。そう思われる方が圧倒的多数だと思います。
ですから、国民はより安い品物を求め、販売する側も安くしなければ売れない。というデフレの流れは、簡単には変われない状況になっているのです。そこに、現在のコストプッシュインフレが起こったわけです。物価は実際に上がっていますが、円安で輸入の値段が上がったことで引き起こされているので。これは良いインフレとは言えませんね。
今後、日本のビックマック指数が上がっていくかどうかはわかりませんが、安く買おうという考えがある限り、景気は良くなりません。景気は「気」の部分に大きく左右されると言います。
時には気持ちよくパーッとお金をかけて遊ぶのも、食事をするのも、家族のために使うのも良いじゃないですか?企業は利益が出たら、なるべく賞与で従業員に還元しましょう。それが、いずれまた自社に戻ってくるのです。それが本当の経済を回すってことですから。安いビックマックじゃなく、高額なビックマックが食べられるようになりたいですね。
折角円安になってくれたんですから、日本の商品やサービスを海外に高く売って、賃上げをして、デフレを解消して、日本経済を強くしていきましょう!
いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。
シンジ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?