「プライマリーバランス」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 ある人が地方行政に詰問をしていた。いつになったらプライマリーバランスはいつ改善するのか?予定を示すように迫っていた。おかしなことを言うと思った。行政が経済破綻すると倒産するとでも思っているのだろうか?では、夕張市はなくなったのか?デトロイト市はなくなったのか?否。では、プライマリーバランスとか言っている人は、それをどう説明してくれるのだろうか?
 プライマリーバランスとは、収支のバランスのことだ。個人に例えれば、30万円の収入がある人が、35万円の支払いを必要とするような生活をしていたら、赤字が続いて生活が出来なくなる、というような内容だ。そんなことは小学生にだって分かることだ。
 ところが、これを行政や政府に求める人がいる。そこは話が違う。会社だって同様に、個人の収支とは異なるのだ。そもそも、プライマリーバランスという言葉自体不要だと思っている。これはメディアが作った下らない造語だ。横文字にすると、何かカッコイイとでも思っているのだろうか?知能程度が知れてしまう。

 サラリーマン的思考だと、収入は毎月常に一定だ。それ程乱高下することはない。だからこそ、支出を極端に増やさないようにすれば、毎月黒字にしてわずかずつでも貯金が出来る。という考えが一般的で昭和から引き継がれている、矮小な考え方だ。サラリーマンの方はそれで良い。だが、その矮小な考えを他人に当てはめるのだけはやめて欲しい。
 なぜならば、会社は赤字でも倒産はしないのだから。日本の7割の会社が赤字という事実から、その是非を考えて欲しい。会社の売上は毎月安定して一定であろうか?そんなことは普通あり得ないのだ。しかし、給与は一定で支払わなければならない。それは、法的にサラリーマンを保護する意味で、そうせねばならぬのだ。だから、不足したお金は、銀行から借りるのが一般的だ。そして、銀行業が成り立つのだ。一般のサラリーマンの給与口座としては、銀行からしたら、それ程うれしい話じゃない。いまは、口座だけ作られても維持費にもならないことが多い。正直、お客さんではないわけだ。
 政府や行政も同様だ。税収は一定ではない。支出を抑えるために、穴の空いた道路を放置したり、支出過多を理由に、破裂した水道管を放置することも出来ない。お金がないからと言って、人命救助を行わないことも出来ない。まずは、必要なことを行い、後で収支を見ると赤字であるという事実があるだけのことだ。そう考えると、サラリーマン諸氏にも理解が出来るのではないだろうか?

 当然、いつものようにバランスシート的に、国民の借金が国民の資産であり、という話しにすると、意味不明。理解不能。煙に巻いている。と非難ごうごうになるとおもい、あえて言葉で伝えてみた。
 当然、税金の無駄づかいは是正しなければならない。増税も反対だ。だから、プライマリーバランスを黒字化するという話しは間違っている。税金はより良く利用すれば、永遠に赤字でも構わないのだ。それと同等の資産を生み出し続けているのなら。
 この後100年使える道路、橋、水道管、電気やガス、ネットの配管配線など、老築化したインフラを整備するのに、プライマリーバランスなどと言っていないで、どんどん投資をすべきなのだ。それが国民の資産になるのだから。地震で高速道路が倒れてからじゃ、遅いんですよ。
 国債を発行しても日銀が引き受けている限りは、日本の資産は海外に流出しません。何かと批判された黒田前総裁は、やっていることはあっていたんですよ。
 バンバン国債を発行して、日本の都市計画を見直すべきだと思う。プライマリーバランスなど死語にして。メディアが作った下らない造語などに惑わされないようにしなければならない。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

シンジ

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