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SolanaでScam NFTのrentを回収するbotを動かしてたらWENがもらえてラッキー

こんにちは、バジルです。

今日はこの辺でツイートしたbotの紹介です

ある程度Solanaに詳しい方ならタイトルですべてを理解したかもしれません。多分その通りのbotです!


要約

  • jupiterのエアドロを装ったScam NFTがよく届いていたよ

    • 一部のScamはburnしてrentが回収できたよ(0.002SOL≒30円分)

      • 30個ウォレットを作ってjupiterでswapするbotを作ったよ

        • アクティブなjupiter利用者を装うことで、スキャマーにScam NFTを送ってもらうためだよ

          • 10日くらい運用したけど思ったよりrent回収できるScamが届かなくてbotはボツにしたよ

            • 1000円くらいの収益だったよ

            • 今からこのbotを真似しても全く儲からないよ

  • 1/27にjupiter利用者への本物のエアドロ(WEN)が配布されて30アカすべて対象になったよ

    • Scam狙いのはずが公式のエアドロが届いちゃったよ

      • 一部利確して一部HODLしてるけど、大体25万円くらいになったよ

はじめに

Solanaを触っていると、下記のようなScamがたまに届きますよね?

偽のエアドロサイトに誘導するScam NFTで、最近だとJupiter関連が多いです。怖いですね。

で、このScam NFTなのですが、SPLトークンとして作成されたNFTの場合、burnしてトークンアカウントをクローズする(以下、burn)ことで、0.002SOLのrentを回収することができます。 

※rentについては記事末尾に簡単に説明を書いています

PhantomなどでScamをburnして0.002SOLがもらえた経験がある方は多いかと思います。

私も一ヶ月くらい前にPhantomでScam NFTをburnしていたのですが、思いのほかScamがたまっていたようで、ポチポチ作業しただけで0.1SOLくらいの収益になっていました。

その作業をしている時に思ったんですよね。

「あれ? エアドロ詐欺だと思ってたけどこれって0.002SOLの本当のエアドロなんじゃない?」

そこで、Scamのエアドロ条件について考えてみたのですが、Scamなんて数打ちゃ当たる的な考えでしょうし、とりあえずjupiterでswapしてればjupiterのscamが来るだろうと結論付けました。

bot化も簡単そうです。

スキャマーが収益源になるというのはなんだか気分がいいですし、アビトラという戦場でバチバチするよりは独自性もあるようにも思いました。

botの作成

そんなわけで、下記のようなbotを作成しました。

  • メインロジック

    • 指定した数のキーペアを生成し、元のウォレットから少額のSOLを送信

    • 定期的に各ウォレットでjupiterでswap txを実行

    • 定期的に各ウォレットでSPLトークンの受信を監視

      • Scamっぽいのが届いてたらburnしてトークンアカウントをクローズ(rentを回収)

  • 終了時用ロジック

    • 各ウォレットでSPLトークンをSOLにswapして有効なトークンアカウントを全てクローズ

    • 元のウォレットにSOLを送信

ひとまず30ウォレットを作成して10日ほど回したのですが、、、結果は振るわず1000円程度の収益でした。

大量ウォレットを管理するリスクにリターンがあっていなさそうだったのでbotはそこで停止しました。

振るわなかった原因としては、botを稼働し始めた数日後(1/20頃)にそれまで普通のNFTだったjupiterのScamがcNFT(rent回収できないやつ)に変わってしまったのが大きかったです。

それで収益がほぼなくなってしまいました。

cNFTという仕組みのなかった前回のバブル時や、jupiterのScamがcNFT化する前(12月とか)であれば、それなりにワークするbotにだったような気もするのですが、残念ながらこの戦略を思いつくのが少し遅かったようでした。

ですので、今からこのbotを真似してもrentは回収できません(できたらnoteにして公開していないとも言えます)。

WENがもらえてラッキ~~~

と、botを止めた時点でnoteの下書きはほぼ書き上げていたのですが、

なんと、

1/27にこのbotで作成した30ウォレット全てにWENのエアドロが届きました! うおおおおおおおおおおお、嬉しいけどもっとウォレット作っておけばよかったああああああああ

WENは直近数ヶ月でjupiterを利用した全ウォレットに配布という公式のミームコインで、30ウォレット合わせて25万円ほどになりました(一部はHODL)。

ミームコインなこともあり、配布に際して複アカやbotの除外などもなかったようです。

金額も嬉しいのですが、jupiterのScam狙いのbotがjupiter公式のエアドロをゲットしたというのもおもしろかったです。

こんなこともあるんだなあと思いました。

補足:rentについて

rentの仕組み

Solanaに触れていない方にはなじみのない概念だと思うので、最後にrentについて簡単に説明します。

  • Solanaでウォレットにトークンを保管するには、ウォレット×トークンごとにトークンアカウントというものを作成する必要がある

    • トークンアカウントの作成にはrentと呼ばれる約0.002SOLの費用が必要

      • 自分自身のウォレットにトークンアカウントを作成することもできるが、他人のウォレットに作成することもできる(他人にトークンを送信する場合に作成する)

  • ウォレットのオーナーがトークンアカウントをクローズすると、rentがウォレットのオーナーに返却される

という仕組みです。

今回のbotで言うと、スキャマーがrentを支払ってScam NFTを送信してくるので、私はScamトークンをburnすると、スキャマーの支払ったrentをゲットできるということになります。

Phantomのburn機能

Phantomウォレットや一部のサイトでScamトークンをburnすると0.002SOLがもらえるのも上記のrentの仕組みが理由です。

トークンをburnしてトークンアカウントをクローズするtxを投げてくれています。

Phantomの運営がSolanaネットワークの健全化のためにScamトークンのburnに報酬をくれているとかではありません。

cNFTについて

Albertさん(100アカでWENもらえてうらやましいなあ)がツイートされているように、2024/01/28現在ではほぼ100%のScam NFTがcNFTになっています。

cNFTは2023年の秋ごろから徐々に広まった新しい技術で、送信先ウォレットへのトークンアカウント作成不要で安価に大量のNFTを発行する技術です。

NFT発行者にとっては素晴らしい技術なのですが、この記事の観点でいうと、rentを回収できないやつです。

12月頃まではScamも普通のNFTが結構多かったのですが、スキャマーもコスト削減したいのか(そりゃそう)、新しい技術をキャッチアップしているようです。1/20頃を最後に、自分のウォレットに届くScamは100% cNFTだけになってしまいました。

cNFTの細かい説明は下記のheliusの記事(英語)がわかりやすいと思います。気になる方は翻訳を通して読んでみましょう。
https://docs.helius.dev/compression-and-das-api/what-is-compression-on-solana

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