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Binanceで数か月運用していた高頻度botの紹介

こんにちは。バジル(@kkngo_crypto)です。

今回は、Binanceで5か月間運用していた高頻度botについて紹介します。

最近は収益機会がなくなったので停止したのですが、5か月間で元手の10%くらいの収益を上げてくれたbotです。

めちゃくちゃシンプルなロジックなので、こんなのでも勝てていたのは夢があったなと思い、久しぶりに月次報告以外のnoteを書いています。

運用期間の損益(円換算)。一回大きく焼かれたのと直近の負け以外は順調

対象取引所・ペア

BinanceのBTC/TUSD(現物)です。

選んだ理由

  • MakerもTakerも手数料無料

    • 指値のbotを検討していた(後述)ため、Taker手数料無料なことで雑なTakerが多くなってくれれば収益機会になりそうだと思いました

  • BTCのペア

    • ある程度は取引ボリュームも期待できる

不安だった点

  • TUSDの現物を持ち続けることになるため、デペグのリスクあり

    • 6月末にはPrime Trustの破綻でTUSDが不安視されましたが、結果としては大きくペグが外れることはありませんでした

    • このリスクを取った分勝てただけ、という言い方もできるかもしれません

ロジック

  • 取引頻度

    • 約定履歴から作成した3秒足ごと

  • エントリー/イグジット条件

    • 常に買いから入り、終値*0.9995など決め打ちでの買い指値(数字は仮)

    • イグジットも終値*1.0005など決め打ちでの売り指値(数字は仮)

    • ピラミッディングやドテンの類はなし

      • 手持ちのTUSD(2500TUSDくらい)分のBTCを買って売るだけ

    • 4/27に大きく焼かれてからは、直近数時間の値動きが大きすぎるときはエントリーしないように対応

  • 約定回数

    • 200~300回/日

      • 🤓「高頻度っていうには少なすぎませんか?」

その他、ポジションやオーダーの管理は多少工夫していますが、売買ロジックとしては上記がすべてです。

スピード

botのログ

エントリー完了まで0.05秒程度でした。高頻度botとしてはかなり遅いのではないでしょうか。

Binanceのエンドポイントと距離が近いサーバを探したり、ccxtを使わず自前の処理でオーダーしたりでもう少し速くできる気はしていました(が、これでも勝ててはいたためサボっていました)。

勝てなくなった理由

対象取引所・ペアの選んだ理由にも書いた「BTC/TUSDの手数料無料キャンペーン」Takerだけ9/7に終了したことです(Makerは無料のまま)。終了から一週間ほどは様子を見ていましたが負け続きでした。

勝てなくなったのは辛いのですが、負け始めた理由が明確だったため潔くbotを止めることができました。

まとめ

  • Twitter(現X)でも手数料無料の話題を見かけていた割とメジャーなペア

  • 決め打ち指値のロジック

  • 速さも追及していない

と、あまり難しいことはせずに一定の収益を上げられました。

CEXのトレードbotを作っていると、2023年にもなって簡単には勝てないだろうという気がしてきます。バブルでもないし歴戦のbotterしか残ってなさそうだし、と。

機械学習なら特徴量やパラメータをこねくり回したくなったり、ルールベースならいろんな条件やテクニカルを組み合わせたりしたくなってしまいますよね。

でも、そういった微調整が大きく実を結ぶことは経験上少ないです。

それよりも、こうしたシンプルな収益機会を見つけることの方が大事だなと最近は思っています。収益機会がシンプルであれば、botを止める判断がしやすいのも良いです。

問題は、なかなかそんなシンプルな収益機会なんて見つけられないということですよね。。


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