2020.06.03.研究室会議レポート


こんにちは。M2の小松です。前回の大柳さんに続き、6/3のゼミの様子をレポートします。

今週はプロジェクト発表が充実していました。

最初の発表はB4による研究室ステッカーデザインプロジェクト 「stk」です。去年くらいから研究室のステッカーを作ろうという話は出ており、今年度改めてB4が担当するプロジェクトとして立ち上がりました。

去年の議論から引き継がれているのは

・形状は丸にする(四角いステッカーはまっすぐ貼らないとカッコ良くないが、丸ならばどう貼っても大丈夫なので気楽に貼れる)

・大人になると忘れられがちな「男の子的な格好良さ」(ビックリマンシール、仮面ライダー等々)を追求したデザイン

という二点があります。

今回提案されたのは「構法計画研究室」というテーマで思いつくものをB4の各々がイラスト化し、連想ゲーム的にステッカーのフレーム内にコラージュしていくというものです。

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図1.stkスタディ案

実空間で集まれないという状況だからこそ生み出されるデザインを模索しているらしく、バトン形式でデザインを更新していったら偶発的なデザインができるのではないか、という試みのようです。

手法を先行して進めていることもあり、正直なところデザインとしてのカッコよさには未だ到達できていないという印象を受けました。先生からはジェネラティブなデザインを志向するのならば、デザインのフレームをしっかり構築する必要があるという意見をいただいていました。

毎年GDZ(合同ゼミ)向けにデザインする研究室Tシャツもそうですが、こういう研究室みんなに配る制作物はどれだけ使ってもらえてるかが如実に見えるので、みんなが貼りたくなるようなかっこいいデザインになるといいですね。


続いての発表はプロジェクトncmです。

ncmは諸事情によって正確には研究室プロジェクトとしての活動は終わってしまっていて、現在はM2の磯野、小松が外部企業と共同で個人的に携わっている実施設計・施工プロジェクトというかたちで行っています。

都内にある鉄骨造3階建てビルの3階1フロアに猫カフェを作るというプロジェクトで、主に内装設計・施工になります。今週はその進捗が写真とともに報告されました。

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写真1.ncm進捗報告

プロジェクトメンバーの磯野、小松は設計と施工管理の一部に携わらせていただいています。現場では度々職人さん助けられながら細部を変更・決定することがあるのですが、先生からは現場での変更はコストアップにつながってしまうので良くないとのご指摘をいただきました。制作物の完成度を担保する意味でもそのご指摘に納得し反省する一方で、職人さんが経験の中で培ってきた知見や創造性をどうしたら設計に生かしていけるものだろうかとも思いました。建設プロセスの分業化は品質を担保する一方で、失われてしまうクリエイティビティもあるのだということを身にしみて感じています。

構法計画研究室は作り方から考える研究室なので、現場の経験で得た知見にはみんな興味津々です。去年度までは常に1~2つの実施プロジェクトが動いていたのですが現在では正式な研究室プロジェクトとしての実施はなくなってしまっています(ncmはあくまでも磯野・小松の個人活動)。研究室として今後どのようにして実物に触れながら作り方を議論する機会を作っていくべきかを考えていく必要があります。


今週の個人発表はB4から塚本、虎戸、成定、本多、渡辺、M1からは古田、村上、吉村、M2からは小松、佐塚、十文字、鈴木が発表しました。

B4は卒業設計についての発表です。成定さんからは映画の表現手法の分析に関しての発表がありました。あまりに分析が専門的で、講義を受けているかのような感覚で聞いてしまっていました。

resume_20200603_YukasaNarisada (1)(ドラッグされました)

図2.成定さん卒業設計レジュメ

門脇研には建築のみならずものづくり全般に興味がある学生が多く、個人的な趣味などから始まった内容でも議論は大いに盛り上がります。先輩である僕らは意見を言って盛り上げねばならない立場なわけですが、成定さんの発表ではあまりコメントできず、勉強不足を痛感するゼミでした...。

この分析がうまく設計に活かされていくとどんな建築ができるんだろうとわくわくします。

M1の発表では村上くんと吉村くんが以前在学していた大学での経験やこれまで作ってきた作品などの話から現在の興味についての話をしてくれました。近年、「門脇研らしさ」のようなものが漂い始めている中で、外部から来た人たちとの議論が研究室全体とっての、新しい刺激になっていくといいなと思っています。

M2の発表では各々の修士研究の進捗が発表されました。門脇研の論文では建設プロセスに関係した興味のものが比較的多く、企業と共同で研究をしたり、プロジェクト等で実際に作ったものを分析したりと、体を動かしながら研究を進めるものが多い印象があります。

本日発表した佐塚さんは建設プロセスに用いられるnotation(記述方法)と施工に関する研究をしています。設計と施工を別々の人間が行う際、設計者が施工者に対してどこまで情報(見えがかり、寸法等)を指定するのか。それは施工者の属性によってどう変わるのか。例えばプロの施工者に対してビスのピッチまで指定してしまうと施工に自由度がなさすぎて返って非効率ですが、素人がDIYで家具を作る時などはビスを打つ位置まで指定してもらえた方がスムーズだったりします。実際に家具等を制作する過程を記録・分析をしながら研究を進めています。

また、ものを作るにあたって、施工者の創造性を引き出す記述方法はどのようなものかといった部分にも焦点を当てているようです。

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写真2.佐塚さんの修士研究にむけた制作実験の様子

研究的に設計し(卒業設計)、設計をするように研究する(修士論文)。実践と研究を地続きに行おうとする姿勢も門脇研の特徴です。


今週のルームツアーはB4虎戸、M1根本、が担当回でした。

まずは虎戸さん

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写真2.虎戸家

元々おばあ様の家だったそうで、家具がとても充実しています。

オススメの漫画も紹介してくれてチャット欄が大いに盛り上がりました。

続いて根本くん

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写真3.根本家

間接照明がやたら印象的なインテリアでした。

ルームツアーは普段見れない側面が垣間見えたりして結構楽しいですね。

長くなりましたが今週のゼミレポートは以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

M2 小松


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