南潯(ナンジン)古城とは、中国浙江省湖州市にあり、伝統的な建築物と洋式建物が両立している村のような場所だ。私が行った時に、あまり開発されなかったが、今頃まるで商業エリアみたいな観光地に変遷して、だんだん昔から受け継いできた名残を失ってしまった。
初めて南潯に辿り着いた時には、有名ではないまちだと分かっていたが、ぼろぼろな駅にショックされた。そして、古城に直通バスもなかったから、歩いていくことしかなかった。途中で本当に古城があるのかと疑っていたが、あの素朴で美しい姿が目に映ってから、疑問が一気に消え去った。そうだ、一言でまとめようとしたら、その「素朴」だ。
日常生活のような風景
夜
有名な観光地と違って、あの頃の南潯はあまり開発されていなかった。昔からの生活や歴史を伝えてくれるように、古城中の隅々から修飾されない痕跡が目の前に押し寄せた。斑にはげる壁、古臭くてにおいがする木造、苔むしたストーンロード、客を呼ぶ声、のんびりして話し合っている住民たち、色んな要素で昔の記憶を思い出した。知らず知らずのうちに、ビルに住んだりスマホンをいじったりして、生まれてからそのライフスタイルで生きてくると思うようになった。間違いだろう。私はかまどの煙を嗅いで、アーチ形橋で遊んで育ててくる子供ではないだろうか。
伝統的な木構造
南潯に到着した初めの日には、ある住民の家で夕飯を食べた。その時、四十代の家主と世間話をした。将来このまちはどうなろうかと聞いてみると、「もっと都市のようなまちになってほしい。やっぱりおかねが手にいればと思ってる。」素直に返事してくれた。「それじゃ、今静かな生活が変わって、もとに戻れないね。」「いいじゃない?」そうだ、誰でも便利で楽な生活を送りたいと思っていて、都市に住んでいる私は反発する立場がないと気がした。しかし、たぶん私と同じで、いつの日か彼は後悔するようになるかもしれない。
雪がふっている
年寄り
翌日の朝、霧がまだ川のうえに浮かんでいた。宿のおばあちゃんが漬物を切ったりご飯を炊いたりして、もう今日の仕事を始めた。「お客が多くなって、良くないことでもないけど、あたしにとってはやはり静かなほうがいいかしら。」急に声をかけてきたが、答えられないので、「そうだね。」一言で会話を終わらせた。いったいどうして言い出せないのかと考えているうちに、霧が散って、観光客がだんだん増えた。勘違いかもしれないが、昨日より古城が賑やかになりそうだった。
今観光地になって、観光客を引くために、慣習に関する活動をやっている
シン コウヒョウ
2020年5月19日
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