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ツルハ・ウエルシアの統合はウエルシアが完全子会社となる株式交換を予定

ツルハHDとウエルシアHDの統合について2024年2月28日にプレスリリースが公表され、統合の内容が開示されています。

https://www.tsuruha-hd.com/content/files/topic/ir/2024/240228-02.pdf

開示資料によれば、ツルハHDとウエルシアHDの統合はウエルシアHDが完全子会社となる株式交換を予定しているようです。

売上高を比較すると、ウエルシアHDは1兆1,441億円、ツルハHDは9,700億円ですから、ウエルシアHDの方が規模は大きいです。
しかし、この統合スキームでは規模の大きいウエルシアHDが規模の小さいツルハHDの子会社となります。違和感を持つ人もいるかもしれませんが、このような企業統合は珍しくありません。

過去には、規模の大きい三井住友銀行が規模の小さいわかしお銀行と逆さ合併(わかしお銀行が存続会社となり三井住友銀行が消滅する)が実施されています。逆さ合併の方が税務上・会計上でメリットがあると判断した場合には、小が大を飲み込むような企業統合が行われます。

ちなみに、株式交換のスキームは以下のような手順で実施します。

上記は一般的なスキーム図です。本件においては、A社をツルハHD、B社をウエルシアHDと置き換えてご覧下さい。

ツルハHD、ウエルシアHDは両社とも上場企業です。
ツルハHDはウエルシアHDの株主との間で「ツルハHD株式とウエルシア株式を交換」します。
この株式交換によってツルハHDはウエルシアHD株式100%を保有し、完全子会社とします。ウエルシアHDの株主はツルハHD株式を取得することによって、ツルハHDの株主になります。

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なお、株式交換について詳しく知りたい人は下記の書籍を参考にして下さい。


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