映像コント『検証』(2006年)の解説

※※ どうぞ動画を見てからお読み下さい ※※

映像コント『検証』
脚本・演出 高山 銀平

2006年11月 カカフカカ企画第17回本公演『開げー!!ボンギッギー!!』にて上演
(『カカフカカベストコント黎明編』に収録)

はい、また各方面に怒られる動画です。

この頃の僕はやけになっていたのだと思います。

毎公演ごとに映像に対するプレッシャーは増していき、
コント集団であるにも関わらず本番用の稽古より映像の準備を優先してしまっていました。

もう映像のネタで思い付くようなことはやりつくした感がありましたが、
まだだ、まだ俺たちはやれるのだと《いつまでも負けを認めることができないプライドの高い戦士》のようでした。

プライドの高い戦士?、、、そうだ!

「ドナルドを作ってくれた衣装さんと連絡を取ってくれ」

「え?」

「ベジータだよ」

「は?」

「次はベジータだ!」

上のようなアホみたいな会話があったかどうかは覚えてませんが、
とにかくここから舞台でも映像でもベジータを擦り倒しました。

ベジータに不釣り合いな変わった撮影場所を探していましたが、
出演者の務めるキャバクラを昼間借りることができたので、
(↑さらっと言ってしまった)
もうそれ以外にはない《もしもキャバクラにベジータが行ったら》というドリフの大爆笑みたいなプロット一つを握りしめて撮影に臨みました。

撮影で一つ覚えていることと言えば、
キゥイというキャラのために全身を紫に塗りながら言った出演者の一言です。

「高山さん、俺塗ったり、人に乗ったり、人間のキャラクターをほとんどしたことがありません」

「、、、ごめんな」

「いえ、いいんですけど」

「、、、ラーメン行くか?」

ラーメンの件はフィクションです。


編集の後に僕のエルモのモノマネでナレーションを入れました。
(高い声は無条件に面白可笑しく聞こえるので平場で重宝しました)

後日、稽古前に出来上がったものを皆で見ましたが、
特に何の感情も沸かず、三々五々したのでした。

なぜこんな状態でなお作り続けなければならなかったのか、、、

当時の自分と仲間たちを優しく抱きしめてあげたいです。


この頃のカカフカカ企画はお笑い事務所にも声をかけられたり、
ネタ番組のオーディションに指名で呼ばれたりと光明が見え隠れした時期でしたが、
とにかく年3回の本公演と1、2回の企画公演に追われる日々で、、、

そっちに本腰を入れてたら今頃どうなっていたかなぁ。

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